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細かくて疲れる。神経質な人とうまく付き合う方法

小日向るり子

神経質な人と仕事をしていると、こちらが疲れてしまうこともしばしば。どうすればいいのでしょう。そこで、神経質な人の特徴と上手に付き合う方法について、心理カウンセラーの小日向るり子さんに教えてもらいましょう。

一緒に仕事をしている人が神経質で毎日疲れる、過去に神経質な人と仕事をして疲れた、といった経験はありませんか?

とくに自分が神経質なタイプでない場合、相手がどうしてそこまで神経過敏になるのか理解できずにイライラすることもありますよね。

今回は神経質な人とうまく付き合っていくためのコツをお教えします。

あなたもチェック! 神経質な人の7つの特徴

まずは、神経質な人に見られる特徴をご紹介します。

1.途中で中断することを嫌う

細かい作業は神経質な人が得意とする分野ですが、細かければ細かいほど精神の集中が必要となります。そのため途中で仕事が中断されて集中状態が途切れてしまうことを非常に嫌います。

2.プライドが高い

プライドが高い人は、他人に指摘されたり否定されたりすることを非常に不快に感じます。そのため指摘されないように取り組み、細かくチェックする癖がつき、それが性質として固定されていきます。

3.不安が強い

不安感が強いとその不安を解消するためにあれもやっておこう、これもやっておこうと次々に手を回したくなります。

他人からみて「そこまでやらなくても」と思うことでも、本人にとっては不安解消のために必要なことなのです。

4.暇になると心身に不調がでやすい

神経質な人は神経をとがらせていることがデフォルト(通常状態)です。そのために、仕事といった「神経をとがらせる場所」がなくなると、今度は自分の内面である身体や心に神経をとがらせます。

休みがあると逆に落ち着かない、というタイプに多い状態です。

5.不安なことがあると眠れなくなったり食欲が落ちたりする

睡眠、食欲、性欲は人間の3大生理欲求ですが、神経質な人は何か心配ごとがあると、この基本的欲求に乱れがでてきます。

6.内弁慶(外では弱気だが家の中では強気)である

外で他人に気を使って神経を張りつめているぶん、それを家などの甘えられる空間で思い切り発散させる傾向があります。

7.音や光に敏感

人の言動だけでなく、音や光といった自然発生する刺激物にも過敏に反応することがしばしばあります。

参考記事はこちら▼

あなたの神経質度を診断でチェック!

神経質な人のメリット・デメリットって?

神経質であることはデメリットばかりではありません。神経質な人のメリット・デメリットを併せてみていきましょう。

神経質な人のメリット

1.完成度の高いものを作る

細かいところにも気をくばり、集中する能力も高い人が多いため、芸術的な作品などでは完成度の高いものを作ることができます。

職業でいえば職人的な仕事が非常に向いているといえるでしょう。

2.ミスが少ない

人が見落としがちな部分にも気づくことができるため、最終チェックをお願いしたりすると非常に有能です。

3.責任感が強い

前述したように、中途半端な状態を嫌う傾向が強いのが神経質な人の特徴です。そのため任されたことは責任をもって最後までまっとうします。

神経質な人のデメリット

1.融通がきかない

物事の許容範囲が狭いため、妥協が苦手です。そのためにまわりの人からは融通がきかない人と思われてしまうことがあります。

2.ストレス指数が高い

デメリット1であげたように、自分で納得できないことを途中で中断されてしまうとストレスが溜まりますし、未来への不安が強いと睡眠障害など心身に不調が出やすくなります。

そのため神経質な人は日常的にストレス指数が高い人が多いです。

3.孤立しやすい

神経質な人からみるとまわりの人は全員「だらしない」と映ってしまいます。

そうした他人に無理に合わせるとデメリット2のようにストレスが溜まり、イライラしやすくなりますし、我を通そうとするとまわりからは扱いづらい人になってしまいます。

気づくと本人が孤立しているという状況になりやすいです。

神経質な人とうまく付き合う方法

神経質な人と仕事などで関わる場合は、相手の「プライドの高さ」を見極めることがとても大切です。同じ神経質でもプライドの高さによって関わり方が変わってきます。

以下、「プライドの高い・低い」の2タイプにわけて対処方法を解説していきます。

プライドが高い(自分に自信がある)人の場合

こちらは低姿勢で接することが基本です。

プライドが高い人はまわりの仕事の仕方に対して「ツメが甘い」「いい加減に仕事をしている」などと上から目線で考え、自分と同等の細かさがない人を敵対視する傾向にあります。

そのため、こちらも強気でいくとぶつかってしまい、仕事が進めにくくなります。チェックを入れてきたら「こんな細かいところに気づいていただけるなんてありがとうございます」など相手の自尊心を満たす言葉をかけてあげましょう。

面倒くさいなぁと思われるかもしれませんが、自尊心を満たしてあげるだけで仕事の完成度があがると考えて割り切りましょう。

プライドが低い(自分に自信がない)人の場合

プライドが低いタイプは、とにかく最初は褒めて相手の気持ちをアップさせ、それから指摘するよう心がけてください。

「細かすぎ!」など指摘から入ってしまうとイジけてしまう可能性があるので、「細かく詰めてくれてすごく助かる。でももう少しラフでもいいよ」といった感じで。

また、神経質な人は細かすぎるゆえに仕事の要領が悪くなっている人も多いです。仕事自体に慣れていないためにプライドが低くなっている人には「最優先は納期を守ることだよ」などと、優先順位をしっかり伝えてあげることで仕事が進めやすくなることもあります。

神経質の人な人とも上手なお付き合いを

いかがでしたでしょうか。神経質な気質は本人も心身に不調が出やすいために生きづらさを感じている人も多いのですが、別の角度からみれば長所ともなります。

正直「扱いづらいな」と感じることもあるかもしれません。しかし、ぜひまわりの方はその人の神経質な部分にだけスポットをあてるのではなく、ほかの性質も鑑みながら対応してみてください。

そうすることで本人の生きづらさの解消につながるだけでなく、仕事の完成度があがるという相乗効果が期待できるでしょう。

(小日向るり子)

※画像はイメージです

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