「好きな人ができない」という悩みの本質
彼氏がほしいのに、なかなか好きな人ができない……。焦りからますます彼氏ができない。30代の社会人女性にはよくある悩みかもしれません。好きにならない理由は一体なんなのでしょうか? ライターの仁科友里さんに教えてもらいました。
こんにちは、仁科友里です。
彼氏がほしいのにもかかわらず「好きな人ができない」という問題は、実は古今東西語られてきたお悩みのひとつです。
今日はこの問題について、一緒に考えていきましょう。
好きな人ができない女子あるある
好きな人ができなくて悩んでいるみなさん。次のようなことは思い当たりませんか?
好きな人ができない女子のあるあるには、その原因が見え隠れしています。
会社が楽しくない
なぜ仕事と恋愛が関係あるの? と思う方もいるでしょうが、大アリです。
会社が楽しいということは、仕事の能力を含めたコミュニケーションがうまくいっているということ。
恋愛もコミュニケーションですから、仕事と恋愛は似ていると考えてください。
一日の大半を過ごす場所に不満があると、どんなに気をつけていても後ろ向きになり、恋愛する気持ちになれないでしょう。
元カレを美化していることに気づいていない
元カレをことあるごとに思い出す人もいると思いますが、実は記憶はウソをつくとご存じですか?
記憶というのは事実とイコールでなく、簡単に改ざんされてしまうことが、最近の調査で明らかになっています。
元カレがすばらしかったのではなく、今がつまらないから、相手を美化していないか考えてみてもいいと思います。
そもそも、男性と接する機会が少ない
仕事をするようになると、どうしても平日は家と会社の往復になりがちです。
となると、毎日顔を合わせるメンバーは固定されてしまいます。女性の多い職場や周囲がオジサンばかりの環境だと、男性に接する機会が絶対的に不足してしまいます。
男性が積極的に口説いてくる時代ではありませんから、意識的に出会いを求めないとなかなか「好きな人」はできないでしょう。
なんだかんだ受け身
ドラマで描かれる恋愛は勇気を出さなくても、偶然に偶然が重なってカップルとなりますが、実生活で同じことが起きる可能性は限りなく低いといえます。
自分からある程度の出会いを求めなければ、好きな人を見つけることは難しいでしょう。
あなたに好きな人ができない理由
好きな人ができない人の大きな特徴は、「自分が好きすぎる」、もしくは「自分が嫌い」のどちらかだと私は思います。
自分が好きすぎる人の場合
まずは「自分が好きすぎる」人に好きな人ができない理由を考えてみましょう。
自分が好きすぎるゆえに、他人に興味がない
これはみなさんのせいということではなく、育った時代の問題だと思います。
SNSの出現により、一般人でも「自分を見せる」ことが当たり前のことになりました(SNSでよく見る「今日のコーディネート」といった類のものは、SNSが浸透する前は人気芸能人だけが求められ、女性誌で披露するものでした)。
SNSに何かをアップしたら、いいネ! がほしいと思うのは当たり前のことです。
みなさんも通勤電車や休憩時間などのちょっとした時間に、自分のSNSにいいネ! がついたかどうかをチェックするのではないでしょうか。
フォロワーの数に一喜一憂する人もいるかもしれません。
「自分がどう見られているか」を気にすることは、恋愛とは真逆の行為だと私は思います。
「この人はどんな人かな?」「この人は意外な面を持っているな」というふうに、まず相手に興味を持つことが恋愛につながるからです。
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よく知らない人とのやり取りが億劫
SNSは自分の日常を意図的に切り取ってアップしているわけで、そこには自然と目論見があります。たとえば、作った料理をアップしていたら、暗黙の了解として「上手!」とか「おいしそう!」という言葉を期待しているといっていいでしょう。
このように「答えがひとつしかない」コミュニケーションを続けていると、よく知らない人、同じ思考回路でない人とやりとりするのが億劫となり、出会いが増えても「つまらない」「相手に興味が持てない」ことになってしまいます。
自分が嫌いな人の場合
一方の「自分が嫌い」な場合、恋愛しにくいのはどうしてでしょうか?
相手を試してしまう
この世に完璧な人が存在しないということは、子どもを愛する親も完璧ではないことを意味します。
親に傷つけられたり、環境に恵まれなかったりなど、自分に原因がなくもたらされた苦しみを持つ人はたくさんいると思います。
いろいろな事情で傷つけられた人は、愛されることを望む一方で、愛を失うことを極端に恐れていると思います。
そのため、心にもないことを言ったり、わざと相手に迷惑をかけたりするなど、相手を試すような行動を取って、相手が本気かを確かめてしまいます。
ドラマや少女漫画の中の男性であれば、そんな女性側のこじれた気持ちを汲んだ上で抱きしめてくれます。
しかし、実際の世の男性の多くは、そこまで気が回りませんから、恋愛に発展する可能性は低くなるでしょう。
白馬の王子さまを求めがち
自分が嫌いだったり、自信がなかったりする人ほど、恋愛に“ブランド”を求めるようになります。
友だちなど周囲に「すごいね!」と言われたいからです。
しかし、ブランドな男性は世の中では少数派ですから、出会うのにも苦労するでしょう。
当然、好きな人ができる確率は下がってしまいます。
彼氏がほしいなら! 好きな人ができないときにすべきこと
自分が好きすぎる人と、自分が嫌いな人に分けて対処法を考えてみます。
自分が好きすぎる人は男性と話す機会を増やそう
自分が好きすぎる人は、男性と話す機会を増やす、男性の話をよく聞いてみてください。
人は誰もがユニークな存在ですが、男性と女性では“ちがい”があることに気づくと思います。その“ちがい”を自分の言葉で説明できるようにしてみましょう。言語化することで、客観的、論理的になれるからです。
なぜこのようなことをするかというと目的は2つあります。
ひとつめは「相手がどこを見ているのか」を把握するため、ふたつめは「自分のことばかり考える時間を減らして、男性に対する許容範囲を広げていくため」です。
相手が興味を持っていることに、自分もある程度興味を持つことで、2人の距離が縮まることは、よくあることです。
自分が嫌いな人は、なぜ嫌いかを掘り下げよう
自分が嫌いな人は、なぜ嫌いかを掘り下げてみましょう。
たとえば「自分の外見が好きになれないから、自分が嫌い」と思う人がいるかもしれませんが、自分の思いどおりのルックスでなくても、自分が好きな人はいます。
最近は精神科の先生が書いた自己肯定感の本がたくさん出ていますから、ぜひ読んでみてください。何か気づくことがあるかもしれません。
「好きな人ができない」という悩みは特別なことじゃない
「好きな人ができない」と感じたら、まずはその原因がどこにあるのか見つめて、今回紹介したような方法で改善を図ってみてください。
ただ、生まれつき尋常じゃなくほれっぽい人は別として、誰かを本気で好きになり、相手も自分を好きになってくれるという回数は少なくて当たり前だと思います。
恋愛の回数が多ければいいということではありませんし、彼氏のいない時間が長いことは恥ずかしいことではありません。
そう簡単に好きな人はできないからこそ、誰かを好きになる経験は何にも代えがたいほどすばらしいのではないでしょうか。
(仁科友里)
※画像はイメージです