「年上の部下」への接し方がわからない #お仕事ハック
仕事で大成功を成し遂げたいとか、そんな大それた野望はないけど、なんとなくうまくやりたい。いつもの働き方を小さくアップデートする「お仕事ハック」を紹介します。
今回のお仕事ハックは「年上の部下への接し方がわからない」という女性のお悩みに、コラムニストのヨダエリさんがアドバイス。
「年上の部下」への接し方がわからない
プロジェクトのチームリーダーを任され、初めて「年上の部下」ができました。部下とはいえ私より社会人経験があるので、接し方に悩みます。どんなことに気をつけて指導すればいいのでしょうか?
年上だけど部下。部下だけど年上。年上、部下、年上、部下……これはたしかに悩みます。上司や先輩に接するときのような態度は不自然な気がするし、年下の部下と同じように接するのも気がひける……。
結論から言います。年上だとか部下だとか、そういった属性はいったん忘れましょう! その上で、人としての敬意を払って接する。これがベストだと思います。
たとえば、頼みたい仕事を指示するとき。「これとこれ、お願いね」ではなく「これとこれ、お願いします」と言う。進捗を確認するときは、「例の件、どうなった?」ではなく、「例の件、どうなってますか?」と聞く。
つまり、基本的には敬語で。でも、先輩や上司に敬語を使うときのようにかしこまれ、ということではなく、公の場で礼儀を持って言葉を発するシーンをイメージしてください。
ん? どういうこと? と思うかもしれないので説明します。
たとえば、校長先生は朝礼で話をするとき、敬語を使いますよね。相手は自分の孫のような年齢の子どもたちであっても。その意味や意義をどう解釈するかは人それぞれでしょう。でも、少なくとも敬語で話された子どもたちは、「校長先生はきちんとしている」「自分たちを子どもだからと雑に扱っていない」と感じると思うのです。
年上の部下も同じですよね。というより、相手が年上でも年下でも部下でも上司でも、「敬意を払う」「雑に扱わない」ことを心にとどめて接すれば、不快に思われることはないはず。
距離が縮まると、ときに敬語が抜け落ちることもあるかもしれませんが、空気がなごむので、それはそれでアリだと思います(笑)。年上だからと気を使いすぎて距離が空きすぎてしまうより、よっぽどいいかと。
ひとつ、行動面で気をつけたいのは、「人前で叱らないこと」です。
年下の人間から叱られている姿を他人に見られた情けなさと恥ずかしさで、相手が大きなダメージを受ける恐れがあります。特に男性の場合、一度プライドを傷つけてしまうと取り返しのつかない溝ができやすいので要注意。
あとは、同じプロジェクトでがんばっていきましょうという気持ちを持って接すれば大丈夫。相手の地位や肩書きで態度を変えるのではなく、誰に対してもリスペクトを。
そんな精神にシフトチェンジできたら、あなたはきっとよい上司にもよい部下にもなれますよ!
POINT.
・「年上」「部下」などの属性はいったん忘れよう
・人としての敬意を払って接しよう
・距離が縮まってたまに気安い言葉使いになるのは問題ナシ
・ただし人前では叱らない
(文:ヨダエリ、イラスト:黒猫まな子)
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