男性心理を解説。「好き」と「愛してる」の違い
大好きな彼が、「好き」と言ってくれるけど「愛してる」とは言ってくれない。彼は私のことは好きでも、愛していないのでは……? そんなふうに悩んだり、悲しい気持ちになったりすることってありますよね。男性は「好き」と「愛してる」をどうとらえ、使い分けているのでしょうか。心理カウンセラーの織田隼人さんに解説してもらいました。
「彼氏は『好き』とは言ってくれるけど、『愛してる』とは言ってくれない……」
「彼は私を愛しているわけではないの……?」
そんなお悩みを持つ女性は多いのではないでしょうか。
今回は、「『好き』と『愛してる』の違い」をテーマにお話しさせていただきます。
男性は「好き」と「愛してる」を使い分けている?
男性にとっての「好き」は現在の気持ちの表れといえます。
今の時点でどういう気持ちか、ということで「好き」という表現をすることが多いです。
好きは「状態」を表す言葉と考えるとわかりやすいです。
「愛している」というのは、好きと違って未来に対する時間の概念が入ります。
あなたを受け入れます、という意味が愛しているという言葉には入っているので、未来に対しても継続して愛しているという意味が含まれます。
愛しているという言葉は、現在から未来に向けての「自分のあり方」を示している言葉と考えるといいでしょう。
女性に「好き」と言う男性心理とは?
では、女性に対して「愛してる」ではなく「好き」と言う男性心理にはどんなものがあるでしょうか。
自分の気持ちを素直に伝えたい
好き、というのは自分の素直な気持ちになります。
相手に対する現在の気持ちをそのまま素直に伝えたい場合に「好き」という言葉を使います。
相手の女性のことが気になる相手で、今一緒にいたい相手なので好きと伝えます。
相手のことを好きになってからまだ時間がたっていない
愛しているという気持ちは相手のことを好きになって、そこからある程度時間が経過したときに生まれてきます。
相手を好きになってまだ時間がたっていない場合は、ただ相手のことが「好き」という状態。ですので、相手に気持ちを伝えるときにはそのまま素直に「好き」と伝えることになります。
愛しているという言葉をある意味封印している
愛している、というのは「責任」をともなう言葉であり、責任は軽々しく言葉にするのではなく態度と行動で示すべきと思っている男性も多くいます。
愛しているという言葉は責任が重い言葉だと考えている男性は、愛していると軽々しく口にするのではなく、自分の気持ちである好きという言葉を使います。さらに愛情や責任については行動で示そうとするので好きという言葉を使います。
女性に「愛してる」と言う男性心理とは?
続いて、女性に対して「好き」ではなく「愛してる」と言う男性心理にはどんなものがあるでしょうか。
あなたの未来に責任を持ちますという意味で使っている
愛しているという言葉は「相手の未来に責任を持ちます」という意味で男性はとらえています。
つまり、女性に対して「自分が責任を持って大事にします」という意味になります。
とても重みがある言葉ですが、それゆえにその重みで愛を示したいと思って使います。
彼女に喜んでもらいたいと思っている
好きと言われるよりも愛していると言われるほうがうれしい、という女性は多いですよね。
その女性の気持ちを知って、そして女性に喜ばれたいと思って「愛している」という言葉を選んで使う男性も多いです。
女性の気持ちをしっかり考える男性は比較的「愛している」という言葉を使うと考えていいでしょう。
遊び目的で使っている
愛しているという言葉が女性に喜ばれると知っていて、愛しているという言葉を女性の気を引く、そして遊ぶ目的で使っている男性もいます。
結婚などの責任を持つ未来を示さないまま愛しているという言葉を使っている男性は要注意と言えます。
男性による「好き」と「愛してる」の違いとは?
「好き」と「愛してる」の違いは何でしょうか? 心理学観点で解説します。
相手の将来について考えているかどうか
好き、という言葉は「現在」を指します。
今相手のことを大事に思っていて好ましいから「好き」と伝えます。
愛しているという言葉を使う場合、相手の未来に責任を持ちます、という意味が含まれます。
あなたの将来をしっかりと見ます、そして大事にします、という意味合いが含まれており、非常に強い言葉になっています。
相手を受け止めるかどうか
好きという言葉は「自分はあなたに好意を持っています」という意味で使われます。
片思いをしているときや一方通行のときでも「好き」だし、相手が自分のことをどう思っていようと「好き」という気持ちはでてきます。
自分が相手のことを好ましく思っていれば、好きなのです。
「愛している」は相手の気持ちを受け止めます、という意味が含まれます。
いいところも、嫌なところも含めて受け止める、という気持ちで愛しているという言葉を男性は使います。
愛情を受けるし、そして与える、その両方の意味がある場合に愛しているという言葉を使います。
言いやすさに違いあり
好きという言葉は「伝えやすい」言葉です。
自分の気持ちだけでいいので、自分が好きと思っていればそのまま伝えることができます。
だから、愛しているという言葉を使うよりも好きという言葉を使う男性は多いです。
愛しているというのは相手の愛を受け止めた上で未来に責任を持って伝える言葉です。
問題は「相手の愛はわかりづらいもの」で「未来は不確定なもの」なので言葉を明確に定義して使いたい人ほど「愛している」という言葉は使いづらくなります。
本人は将来にわたって相手を大事にしたいと思っていても、将来何が起きるかわからないのでそこまで考えると「愛している」という言葉を使っていいのかわからない、となることもあります。
そうして愛しているという言葉を使わないことがあります。
直感で物事を考えるタイプの男性や女性の気持ちを重視する男性は「愛している」という言葉を使えることが多いです。
言葉の重さよりも「気持ち」を優先しているからです。
「愛してる」には「責任」が含まれている
好きも愛しているもどちらも気持ちを表す言葉ですが、使われ方には違いがあります。
愛しているという言葉は重さがあるので、その重みゆえに男性によっては「愛している」という言葉が使えなくなっている人も多くいます。
むしろ、責任なく愛しているという言葉を使う男性は信用ならないのでそう言う人と出会ったときには注意をしましょう。
長い付き合いの中で愛しているという言葉を使ってもらえた場合には、「責任」をしっかり持とうという男性の気持ちの表れなのでぜひ喜んでください。
(織田隼人)
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