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下地やファンデの選び方とは? テカリ防止のメイク術

西田美穂(カラーアナリスト/美容研究家)

朝にしっかりメイクしても、夕方には顔がテカってしまうことはないでしょうか。一度テカリが出てしまうと、化粧を直すのにも一苦労。できれば一日中テカリとは無縁でいたいものですね。そこで今回は、美容家の西田美穂さんに、テカリ防止のメイク術を教えてもらいます。テカリの原因や仕組みから、テカリ防止に効果的な製品、選ぶポイントについても詳しく解説してもらいましょう。

そもそもテカリの原因って?

テカリは主に汗と皮脂が原因。汗は体温調節のために汗腺から出る水分なので、肌表面についているものを洗い流してしまいます。皮脂は、毛穴とセットで存在する皮脂腺から分泌される脂肪などを含む液体です。適量であれば肌表面を保護・保湿してくれますが、過剰に分泌されるとバランスが傾き、テカリになってしまいます。過剰に分泌される原因としては、大きく以下の3つがあります。

ホルモンバランス

ストレスや睡眠不足は自律神経を乱し、交感神経を優位にします。交感神経が優位になると、皮脂分泌を促進する男性ホルモン分泌が増えてしまうのです。

偏った食生活

揚げ物や甘いものを日常的に摂取するような食生活は、皮脂の過剰分泌の原因となります。摂取した脂質を代謝させるのにビタミンB2などの栄養素を使ってしまうため、肌の健康を保つのに必要な栄養が不足した状態に。

水分・保湿不足

皮膚の水分が足りないと、皮膚を潤わせようと皮脂を多く出すように働く仕組みがあります。この状況だと中はカラカラ、外はギトギトの状態に。エアコンや紫外線などの外的刺激、皮脂の落としすぎや油分を極端に避けたスキンケアは、水分不足を引き起こすことがあります。

テカリを防ぐアイテムとは

化粧下地

選び方のポイント

「部分用」か「全顔用」かを必ずチェックし、自分の肌の状態に合ったものを選びましょう。部分用は、特にテカリが気になるTゾーンに使用するものなので、よりテカリ防止効果は高いと言えます。これを顔全体に使用してしまうと、皮脂吸着成分の働きにより、肌が乾燥してしまう原因となるので控えましょう。部分用の化粧下地は、脂性肌もしくは混合肌の方、外に長時間いる方にオススメです。全顔使用可能なものは、部分用に比べるとマイルド。皮脂くずれを抑えつつ、適度に保湿してくれるものが多くあります。夏にのみ皮脂くずれが気になる方や、室内に長時間いる方に適しています。

オススメのアイテム

【ソフィーナプリマヴィスタ】皮脂くずれ防止化粧下地

名前の通り、皮脂くずれに強い下地。テカリ防止に加えて、ファンデーションよれやはがれも防ぐ機能を備えています。オイルブロック処方でありながら保湿成分も入っており、全顔に使用可能。乾燥肌よりの場合は頬や口のまわりの乾燥が気になることもありますが、スキンケアで保湿を十分にすれば問題なく使用できるでしょう。パウダリーファンデーションの方が相性はよいですが、リキッドタイプにも使用可能です。「使用中のファンデーションは変えたくないけど試してみたい」という方にオススメ。

ファンデーション

選び方のポイント

一般的にテカリを防ぐ効果は、ファンデーションに含まれる粉体の割合が多いほど高くなります。よって粉体が主なパウダリータイプはテカリに強い傾向があります。また、水分が主なリキッドタイプもテカリに強いと言えるでしょう。逆に、クリーム状やオイル成分でツヤを出すような商品は、テカリを加速させてしまいます。空調の整った環境下では、乾燥も気になるところ。さらりと仕上がりながら、美容液成分配合など保湿効果にもこだわったアイテムだとより安心ですね。

オススメのアイテム

【マキアージュ】ドラマティックパウダリーUV

「ムース仕立てのパウダリー」というCMで話題になっていた商品。カバー力がありながら、素肌をきれいに見せる仕上がり。13時間化粧もちするというデータもあるそうです。ふわりと肌にのり、表面はさらっとしていながら、潤いもキープしてくれるのがうれしいですね。

パウダー

選び方のポイント

テカリの出やすさには、パウダーに含まれる粉体と油分の割合が関係します。パウダーにはプレストパウダーとルースパウダーがあり、どちらも粉ではあるのですが、油分で固めているプレストパウダーはルースパウダーより若干油分が多い傾向が。よって、よりサラサラの仕上がりを目指すなら、ルースパウダーがいいでしょう。ベースメイクの密着度を高めるために、粒子がより細かい微粒子タイプを選びます。パールもほんのりツヤが出る程度の存在感のものがいいですね。

おすすめアイテム

【コスメデコルテ】AQMWフェイスパウダー

オーガニックシルクパウダーを美容成分でコーティングした、きめ細かい粒子のルースパウダーです。リキッドファンデーションの仕上げに使用しても、粉っぽさや水分を全部持っていかれるような感じがなく、サラふわ肌をキープしてくれます。特に11番のパール入りのものが、透明感と自然なツヤがほしい方にぴったり。

テカリを防ぐメイク術

スキンケア方法

基本のスキンケアは洗顔と保湿が重要。毛穴に皮脂が詰まった状態だと、上から何を重ねても皮脂が多めの状態が続いてしまいます。まずは、なるべくクリアな毛穴状態に近づけることが大切なのです。余分な皮脂を吸着してくれる酵素やクレイ成分の入った洗顔料がいいでしょう。余分な皮脂がない状態だと水分も入りやすくなるので、シートパックで水分を補給してください。毛穴がキュッと引き締まって化粧ノリもよくなります。さらに、乳液とクリームを塗ると乾燥による皮脂分泌を防ぐことができますよ。クリームはさっぱりしたタイプでも構いません。3分ほど浸透させたら日焼け止めを塗ることも忘れずに。

下地の塗り方

部分用を使う場合

少量を手の甲に取り、指に取って額、鼻筋へ広げます。小鼻はくるくるとなじませるようにして密着度を高めます。Tゾーン以外の箇所には、全顔用の下地を塗りましょう。Tゾーン以外の箇所を先に塗った方が、よれが出にくくなりますよ。

全顔用のみの場合

パッケージの表示どおりの量を手のひらに取り、顔の内側から外側へ向かって優しく指を滑らせるように広げます。目のまわりは乾燥に弱いので避けましょう。塗り終えたら、顔全体をスポンジで押さえ、肌になじませます。

仕上げの方法

ルースパウダーをブラシやパフに取って、Tゾーンから顔全体にのせていきます。次に、別の大きめのブラシで、Tゾーン以外の余計な粉を払います。最後にミストローションを空中に噴射して、顔に浴びるようにしましょう。粉が水分を帯びた後にその水分が蒸発すると、粉体は固まりまとまる性質が。この仕組みを使って、ぴったりとベースメイクを密着させることができます。

テカリに強いアイテムとメイク術でテカリ回避を

顔がテカってしまうと、せっかくのメイクも台無しでがっくり……。テカリが気になるようであれば、化粧下地やファンデーション、パウダーなどのアイテムを、テカりにくいものに変えてみるのがいいかもしれません。また、スキンケア方法やベースメイクの仕方も見直してみましょう。テカリ防止のメイク術を試してみたり、自分の肌に合ったテカリに強いアイテムを手に入れたりして、テカリとは無縁の日々を送りたいですね。

(文:西田美穂、構成:Kaoru Sawa)

※画像はイメージです

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