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できない仕事は断るべき? 仕事の断り方テクニック

沖圭祐(キャリアコンサルタント)

上司や取引先から仕事を依頼されたとき、さまざまな事情で引き受けるのが難しいこともあるのではないでしょうか。自分でやれるか不安、ほかの仕事が忙しいといったこともあるかもしれませんね。そこで今回は仕事を引き受けられないと思ったときのうまい断り方を紹介していきます。この機会に自分もまわりも大切にできる断り方をマスターしていきましょう。

できない仕事は断ってもOK?

そもそも上司や取引先からの仕事依頼を断っていいのか気になるかもしれません。断ってもいいか、断ってはいけないか判断するには、自分で相手に納得してもらえる自信があるかをひとつの基準にするといいでしょう。あとは、ひとりで抱え込まずに、同僚に相談して決めるのもいい方法ですね。

仕事を断ることができないのはなぜ?

仕事は断ってもいいと頭ではわかっていても、なかなか断れないと悩むこともあるかもしれません。仕事を断れないのはなぜでしょうか? ここでは断れない人の特徴を5つ紹介したいと思います。

仕事を断れない人の特徴5つ

ひとりで抱え込む

仕事を断れない人は、まわりとあまりコミュニケーションがとれていないケースが多いです。助けを求める、相談するといったことが苦手で、ひとりで仕事を抱え込んでしまうというケースですね。

よく思われたいという気持ちが強い

「仕事ができる人だと思われたい」「いい人だと思われたい」といった思いは多くの人が抱えています。その気持ちが強すぎると仕事をなかなか断れなくなってしまいます。

人間関係を壊したくないという思いが強い

いい評価を得たいとはあまり思っていなくても、人間関係の維持を何よりも優先している場合、仕事をなかなか断れなくなります。上下関係を重んじていて、断ってはいけないと思っているケースもありますね。

見通しが甘い

頼まれた仕事が実際よりも簡単に終わると思いがちな人は仕事をついつい引き受けてしまいます。なかには自分が傷つくのを恐れて、自分のことを振り返りたくないと考えている人もいます。

断るスキルが足りない

断り方がそもそもわからないというケース。断り方をイメージできていないと、仕事を引き受けることしかできなくなってしまいます。

できない仕事を引き受けるデメリット3つ

できない仕事を引き受けてしまうと、どうしても仕事に悪影響が出てしまいます。たとえば次のようなことがあげられます。

時間を無駄にしてしまう

自分だけでは手に負えない仕事をひとりでやろうとすると無駄な時間を費やしてしまうことになります。残業時間が増え、プライベートの時間が減ることにもつながりますし、ほかの仕事にも影響が出てしまいます。

クオリティが下がるなどして迷惑をかけ、評価も下がる

自分でなんとか形にしたとしてもクオリティの低いものしかできず、まわりに迷惑をかけ、評価を下げることにもつながってしまいます。

自信をなくす

「自分はがんばっても無理なんだ……」と感じてしまうと、自信をなくし、モチベーションまでもが下がってしまいます。

角が立たない仕事の断り方

では仕事を断る際にはどのような言い方がいいのでしょうか。相手が上司の場合と取引先の場合に分けて紹介していきますね。

上司の場合

感謝する、断る、理由を伝える、提案するという流れが基本です。順番に確認していきましょう。

感謝する

自分のことを頼りにしてくれているという点は素直に感謝できるといいですね。期待していない人に難しい仕事を振ることをはないはず。仕事内容に興味があるということ、本当はやりたいと思っているということを合わせて伝えるのもいいでしょう。

断る

感謝したあとは、断る意思を示すといいでしょう。結論を早く言ってほしい思っている上司も多くいるからです。ただし、あまりにもすぐに断ってしまうと上司への印象が悪くなるので注意しましょう。まったく協力できないという断り方ではなくて、「今すぐは難しい」や「一部ならできる」といったように譲歩の姿勢を示すことも大切なポイント。上司への敬意を忘れないようにしましょう。

理由を伝える

理由を伝えないと納得してもらえないですよね。「自分が担当することで迷惑がかかる」「ほかの仕事に影響が出てしまう」「クオリティが下がってしまう」「スケジューリングが厳しい」など思っていることを正直に伝えるといいでしょう。

提案する

自分が断ったとしてもその仕事はいつか、誰かがやらないといけない仕事だと思います。代わりにやれそうな人を推薦するという方法もありますが、その際は事前に推薦する人にも相談しておいたほうがいいですね。

断るといってもこのようなプロセスが必要です。「次はやってくれそうだな」という期待感を上司に思ってもらえるように、きっちりと説明しましょう。

取引先の場合

相手が取引先であっても、上司の場合と基本的な流れは同じです。順番に確認していきましょう。

感謝する

自社製品やサービスなどを頼りにしてくれているという点をまずは感謝しましょう。

断る

次に断る意思を示すことになりますが、「大変心苦しいのですが」「どうしても折り合いがつかず」などと本当は断りたくないという自分の感情を表現することがポイントです。

理由を伝える

もちろん理由も必要ですよね。「私の力不足で、ご提案を社内で通すことができなかった」
「繁忙期のためラインが手一杯になっている」「品質面で問題が生じてしまうかもしれない」などと現状をきっちりと伝え、社内で検討したということがわかるように説明するといいでしょう。

提案する

代替案を提示できるようであれば、伝えるようにしましょう。期日が厳しいのであれば「来月までであればお届けできる」といったように伝えることもできますね。取引先の本当の目的を理解して、代わりの案を提示すれば満足してもらえる可能性もあります。

仕事では自分もまわりも大切に

仕事をやむなく断らないといけないときは、今回説明したように「感謝する」、「断る」、「理由を伝える」、「提案する」という流れを意識するといいでしょう。無理して仕事を抱え込んでしまうとまわりにも迷惑をかけ、自分の評価を下げてしまうことにもつながります。自分もまわりも大切にできるような断り方を身につけて、円滑に仕事を進めていきましょう。

(沖圭祐)

※画像はイメージです

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