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夫婦喧嘩でのNG行動は? 離婚を防いで仲直りするコツ

中村はるみ

いつも夫婦喧嘩に発展してしまうのは、何かしら原因があるもの。夫婦円満コンサルタントの中村はるみさんに、夫婦喧嘩の原因と仲直り方法を教えてもらいましょう。

01

ささいなことが原因の夫婦喧嘩でも、気が付くと大きな喧嘩に発展してしまうことってありますよね。最悪の場合、離婚するというケースもあるようです。夫婦喧嘩の原因にはどんなことが多くて、うまく仲直りするためにはどうすればいいのか、夫婦円満コンサルタントの中村はるみさんに教えていただきました。

夫婦喧嘩の実態

まずは既婚女性のみなさんに、夫婦喧嘩の原因や頻度、仲直りまでの期間や仲直りの方法などについて、詳しくアンケート調査を行いました。

夫婦喧嘩する頻度

Q.旦那さんと喧嘩をする頻度はどれくらい?(※1)

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1位 月に数回……31.5%
2位 年に数回……27.2%
3位 喧嘩しない……16.6%
4位 半年に数回……12.8%
5位 週に数回……9.8%
6位 毎日……2.1%

旦那さんと喧嘩をする頻度は、月に数回という女性が多いようです。次いで多いのが年に数回という回答になりました。わずかですが、中には毎日喧嘩をしている女性もいるようです。

◇夫婦喧嘩の内容

Q.夫婦喧嘩の内容は何ですか?(※2)

☆家事分担への不満

・「お互いの家事の分担について。ついついお互い仕事で疲れてしまい、役割がおろそかになってしまい、喧嘩になってしまった」(28歳/建設・土木/事務系専門職)

・「自分もフルタイムワークで残業も多いなかで家事も大半をやっていると、不満が顔や態度に出てきてしまい、ちょっとした言い合いになってしまうことがある」(31歳/団体・公益法人・官公庁/その他)

共働きの夫婦の場合、家事の分担で喧嘩をすることが多いようです。お互いに協力し合うことができればいいですが、一方が非協力的な態度を取ってしまうと、イラッとしてしまいますよね。

片づけをしない

・「部屋を散らかしたままにしているとき。片づけるものは片づけてほしい。脱いだ服は地面に放置しないでほしい」(34歳/情報・IT/事務系専門職)

・「片づけができない夫に、靴を出しっ放しにすることに怒っちゃう」(34歳/不動産/事務系専門職)

脱いだ服をそのままにしたり、玄関に靴が散乱していたりするのが気になるという女性もいました。確かに自分が一生懸命片づけをしても、あとから散らかされてしまっては意味がありませんよね。

常識の違い

・「自分が当たり前に思うことが相手の当たり前じゃなかった」(29歳/食品・飲料/販売職・サービス系)

・「日常生活スタイルの違いについて。休日に朝何時まで寝ているかとか、電気のつけっ放し、暇な時間の過ごし方など」

付き合っているときは、お互いの生活習慣について知らないことも多いですよね。一緒に暮らし始めて気づくお互いの常識の違いが原因で、喧嘩してしまうという女性もいました。

お金の使い方

・「夫のお金の使い方。私は少ない生活費でいかに節約して貯金するかを考えているのに、夫は外食など贅沢したがる」(30歳/その他/販売職・サービス系)

・「奨学金の返済があるのに、給料をすべて使おうとする」(28歳/電力・ガス・石油/事務系専門職)

金銭感覚が違いすぎると、大きな問題に発展してしまうでしょう。特に結婚しても「自分の給料は自分のお金」として自由に使ってしまう男性の場合、女性は苦労するかもしれません。

仲直りするまでの期間

Q.旦那さんと喧嘩してから仲直りするまでの期間は?(※1)

 

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1位 1日以内……59.1%
2位 2日~3日……26.0%
3位 4日~5日……6.4%
4位 1週間以上……5.1%
5位 6日~7日……3.4%

約6割の女性は、旦那さんと喧嘩しても1日以内に仲直りをしているようです。1日での仲直りが難しいケースでも、2日~3日以内には仲直りしているという夫婦が多いようですね。

仲直りを切り出すのはどっち?

Q.夫婦喧嘩したとき、仲直りを切り出すのはどっちですか?(※1)

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1位 どちらともなく……61.7%
2位 夫……20.0%
3位 妻……10.6%
4位 その他……7.7%

約6割の夫婦が、喧嘩の仲直りはどちらともなくしていると答えました。どちらかが謝罪をするという形ではなく、お互いに歩み寄る夫婦が多いようです。

仲直りの方法

自然と仲直りしている

・「お互いに無視などせず、同じ空間にいるうちに何となく仲直りしている」(39歳/商社・卸/販売職・サービス系)

・「お互い数分か数時間距離を置いたら、まぁなんとなく仲直りできてると思う。それか私から軽く謝るか」(27歳/食品・飲料/販売職・サービス系)

喧嘩しても、時間が経てば自然と仲直りをしているという回答です。喧嘩のときはお互いにヒートアップしていても、時間が解決してくれるようですね。

旦那さんが謝る

・「しばらく経つと旦那の方から機嫌を取ってきたりすることが多い」(38歳/運輸・倉庫/その他)

・「旦那が、謝ってくれる。私はなかなか謝れないので」(34歳/商社・卸/営業職)

こちらは旦那さんが謝ってくれるケース。奥さんのほうが意地っ張りの場合、旦那さんが折れて謝ってくれる場合もあるようですね。

奥さんから謝る

・「素直に謝る。自分の気持ちをきちんと伝えて、相手の気持ちも教えてもらって終了」(29歳/医療・福祉/専門職)

・「感情的になったのを、謝るとともに、一緒にいたいから、直してほしい気持ちも、冷静に伝えます」(36歳/その他/秘書・アシスタント職)

こちらは逆に奥さんのほうが先に折れるパターンです。自分の気持ちを冷静に伝えることで、お互い反省できればベストですよね。

おいしいご飯を用意する

・「ご飯に好きなものを作る、好きなものを買ってくる。旦那はケーキやワイン等、2人で楽しめるようなものをお土産に買ってきてくれるし、自分は、旦那が好きな食事を用意するようにしている」(37歳/その他/事務系専門職)

・「旦那の好きな食事を用意し、普段食べない物も用意して話のきっかけにする」(23歳/小売店/事務系専門職)

おいしいご飯を食べて仲直り、という回答も見受けられました。胃袋が満たされると機嫌が直ることもありますよね。単純なようで実は賢い方法かもしれません。

夫婦喧嘩の禁句

Q.夫婦喧嘩で言ってはいけないことって何だと思いますか?(※3)

お金のこと

・「もっと働けとか稼げとかお金のこと。夫が悪い訳じゃないから言っても仕方ない」(24歳/その他/その他)

・「安月給。家族のために一生懸命働いてくれているから」(28歳/その他/その他)

もし給料が安かったとしても、それは旦那さんが一生懸命働いて稼いでくれたお金。給料が安いなどと文句を言うと、プライドを傷つけてしまいますよね。

離婚する

・「別れる・離婚するという言葉は言ってはいけない」(33歳/その他/販売職・サービス系)

・「そんなこと言うなら離婚も考える、など」(30歳/医療・福祉/販売職・サービス系)

嘘だとしても、「離婚する」と言うのは避けたほうがよいでしょう。言われたほうも悲しい気持ちになるし、本当に離婚のきっかけになってしまうかもしれません。

結婚しなければよかった

・「『結婚しなければよかった』は言ってはいけないと思います。言われたらイヤだから」(30歳/医療・福祉/専門職)

・「『結婚しなければよかった』。これを言うとそのとき話していた物事の解決から話がそれてしまうし、言われたら絶対忘れられなくなると思うから」(28歳/その他/その他)

「結婚しなければよかった」というのは、2人の関係をすべて否定する言葉。離婚の場合と同じように、相手を傷つけてしまう可能性が高いでしょう。

あの人のほうがよかった

・「前の人やほかの人のほうがよかったは言ってはいけないと思う」(31歳/医療・福祉/その他)

・「前に付き合っていた恋人との比較。ヤキモチをやくから」(25歳/医療・福祉/販売職・サービス系)

ほかの人と比べられることを嫌がる男性もいますよね。もしかしたら男としての自信を失ってしまう可能性もあるため、言わないほうがよいでしょう。

夫婦喧嘩の原因とNG行動

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そもそも喧嘩をするのには、必ず原因がありますよね。夫婦喧嘩の場合はどのような原因が多いのでしょうか。また、夫婦喧嘩中にやってはいけないNG行動とは何なのか。夫婦円満コンサルタントの中村はるみさんに、専門家の意見を聞いてみました。

夫婦喧嘩の原因

中村:夫婦ケンカの原因は、主に以下の3つです。

ささいな意見の行き違い

ささいな意見の行き違いで喧嘩になるのは、「伴侶に負けたくない」という気持ちがあるからです。お互い無意識のうちに、相手に負けたくないと思っているのでしょう。

わかってほしいという気持ち

わかってほしいという気持ちがあると、「僕の気持ちをわかってくれない、私の気持ちをわかってくれない」という不満を生み出します。

伴侶の浮気

浮気は3種類にわけられます。混合の場合もあります。
(1)貞操観念が薄く、浮気に罪悪感がない場合
(2)アプローチされて浮気してしまった場合
(3)相手に対する仕返しとして浮気する場合

夫婦喧嘩中のNG行動

中村:夫婦喧嘩中のNG行動について、以下に列挙しました。

(1)翌日以降まで持ち越す
(2)相手の人柄をけなし、避難・侮辱する
(3)論理、理論で夫を追い込む
(4)脅しをする
(5)相手に罰を与える
(6)関係修復の努力をしない
(7)暴力を振るう
(8)両親を巻き込む
(9)子どもの前でする
(10)子どもとの仲を裂くようなことをする

特に相手に変わってもらうためにする行動や、相手に勝とうとする行動はNGです。喧嘩の目的は夫婦が幸せになること。相手を打ち負かしたり、子どもを巻き込んだりするような喧嘩はしないようにしましょう。

仲直りの方法と夫婦喧嘩を防ぐコツ

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もし夫婦喧嘩をしてしまったら、どうやって仲直りをすればいいのでしょうか。上手な仲直りの方法と夫婦喧嘩を防ぐコツについて、中村さんに聞いてみました。

仲直りの方法

中村:喧嘩の状況によって、仲直りの方法は異なります。今回は妻から仲直りを切り出す方法について、状況別に解説しました。

早めに仲直りする場合

(1)相手の言い分をオウム返しする
オウム返しとは、相手が言ったことをそのまま繰り返すことで、相手が言いたいことを理解していると伝える方法です。このときは、自分の意見は言わずに聞き手になりましょう。

(2)空気を変える
「ちょっと、喉乾かない?」などと言って夫が好きなお菓子や飲み物を出してお腹を満たします。お腹が満たされると、気持ちがおおらかになって仲直りしやすくなるでしょう。

(3)素直に謝罪する
きちんと自分が悪いところは謝ります。彼の悪いところは言わないようにしましょう。

(4)仲直りの合図を決める
「もう、休もうよ」「ここらでやめない?」と喧嘩終了の合図となる言葉を決めておくと、仲直りしやすいです。

離婚に発展しそうな場合

(1)離婚したくないと伝える
離婚したくないと思っている場合は、まずは素直にその気持ちを伝えてください。

(2)相手を変えようとせずに、自分を変える
無理に相手を変えようとすると、さらに反発されてしまいます。相手を変えることは簡単ではないので、自分が変わる努力をしたほうがよいでしょう。

(3) 相手を立てるようにする
もし今まで旦那さんをバカにしてきていたなら、少しでも旦那さんに敬意を払って、相手を立てるようにしましょう。

(4) 相手が認めてほしいことを理解し、それを与える
旦那さんが何を求めているのかを正しく理解し、それに応えるように努力します。

夫婦喧嘩を防ぐコツ

中村:夫婦喧嘩をすると、お互いの意見や感情を伝えることができます。そのため、決して喧嘩自体は悪いことではないのです。しかし、伝え方を間違ってしまうと大きな問題に発展してしまうので、普段から気持ちの伝え方には注意をしましょう。具体的には以下の2点を意識してみてください。

夫婦仲を深める怒りの伝え方

怒りは悲しみ、不安、嫉妬などと同じマイナスの感情です。マイナスの感情の裏には望みがあります。人は願いが叶わないときに怒るのです。しかし、その望みが叶えられれば解決します。例えば夫の帰りが遅いときは「なぜ、こんなに遅いのよ!」と怒るのでなく、「早く帰ってきて」とお願いしましょう。

「愛」と「影響」で“お願い”をサンドイッチして伝える

旦那さんに早く帰ってきてほしい場合、まずは「あなたが好きだから」と「愛」を伝えます。その次に「早く帰ってきて」という「お願い」を伝えて、最後に「あなたの顔を見ると安心するの」という「影響」を説明します。こうすると、男性は女性の意見を受け入れやすくなるのです。

夫婦円満に過ごす秘訣

04

夫婦円満に仲よく過ごすためには、どんな工夫が必要になるのでしょうか。決めておきたい夫婦喧嘩のルールや喧嘩をしない夫婦の特徴などについて、中村さんに教えていただきました。

決めておきたい夫婦喧嘩のルール

中村:夫婦喧嘩中のNG行動を参考にして、2人のルールを決めてください。その際、忘れずに関係修復の合図を決めておくとよいでしょう。これは自分たちだけのマイルールなので、決まりはありません。途中でルール変更をしても大丈夫です。まずは夫の話を聞いて、行動を観察し、ルール作りの材料集めからスタートしてみてはいかがでしょうか。

喧嘩しない夫婦の特徴

中村:まったく喧嘩をしないことが、いいことではありません。しかし、喧嘩を回避してうまくやっていっている夫婦には、以下のような特徴があります。

(1)夫婦で感覚が異なるのは当然だと思っている
(2)相手に勝とうと思わない
(3)自分の気持ちは伝えるが、相手への尊敬を忘れない
(4)自分が悪いと思ったら「ごめんなさい」と謝る
(5)お互い「まっ、いいか」と思える関係である
(6)人生を有意義に使いたいと思っている
(7)共通の話題がある

「よい夫婦喧嘩」と「悪い夫婦喧嘩」の違い

中村:喧嘩がコミュニケーションになっているのが「よい夫婦喧嘩」の特徴です。一方単なる攻撃や侮辱の場合は「悪い夫婦喧嘩」だと言えるでしょう。また、極端に喧嘩を避けることはコミュニケーションの拒否とも受け取ることができ、気づかないうちに夫婦の溝が深まってしまう可能性もあります。

自分は「相手のことを好き」だと自覚していると、喧嘩をしても収まるところに収まります。お互いの許容範囲を知って、最後はお互いを立てる夫婦喧嘩は、上手なコミュニケーションだと言えるでしょう。

まとめ

一緒に暮らしていれば、相手の悪いところや嫌なところが見えてくるのは仕方がないことです。しかし、夫婦喧嘩をただの「うっぷん晴らし」として捉えるか、「コミュニケーションの一環」として捉えるかによって、夫婦の関係は大きく変化します。どんなときも相手に対する尊敬の念を忘れず、2人だけの喧嘩のルールを作っておくと、どんなことが起きてもきっと2人で乗り越えて行けるでしょう。

(監修:中村はるみ、文:ファナティック)

※画像はイメージです

(※1)マイナビウーマン調べ
調査日時:2017年5月11日~5月12日
調査人数:235人(24歳~39歳の既婚女性)

(※2)マイナビウーマン調べ
調査日時:2017年6月9日~6月12日
調査人数:56人(22歳~34歳の既婚女性)

(※3)マイナビウーマン調べ
調査日時:2016年12月8日~12月12日
調査人数:100人(23歳~34歳の既婚女性)

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