かさかさ肌にさようなら! ボディの乾燥から肌を守る方法
身体の不調は老化への第一歩! 専門家監修のもと、不調のメカニズムを解明し、健康的なキレイ女子になるため解決方法をお届けします♪
冬の時期のお悩みのひとつといえば「乾燥」。気温の低下による空気の乾燥に加え、室内もエアコンなどによる湿度の低下でカラカラ状態。どんなに保湿をがんばっても肌が乾燥して粉をふいたり、かゆくてひび割れたり、肌トラブルが多発……なんてことに。そこで今回は、「ボディの乾燥」のメカニズムとその対策方法を専門家の先生に聞いてみました!
乾燥の原因って?
肌は、角質層とそれをおおう皮脂膜によって、潤いを保っています。しかし、空気が乾燥することで、角質層に含まれている水分が奪われると、きれいにそろっていた角質の網目が粗くなり、隙間ができてしまいます。これが肌が乾燥した状態です。
肌を守っていた角質に隙間ができると、ますます肌の水分や油分は逃げやすくなり、外からの刺激や細菌などが入り込みやすい状態になります。その結果、かゆみやかぶれなどの肌トラブルを引き起こしたり、肌の老化を進める原因にもなってしまいます。
また、血行が悪くなると栄養が行き渡らず、肌の代謝が悪くなります。皮脂の分泌も少なくなり、それも肌を乾燥させる原因のひとつです。寒い冬は血行も悪くなりがちなので、外気の乾燥といっしょになって、肌の乾燥が進みます。
もちろん、血行の悪さを招くのは、寒さだけではありません。ダイエットなどからくる栄養不足や、ホルモンバランスの乱れ、運動不足なども血行不良を引き起こし、肌の新陳代謝を悪くします。
そんな冬の肌トラブル「乾燥」予防は、日常のあらゆる場面で可能。シーン別に対策と注意点をチェックしましょう!
シーン別ボディの乾燥対策
1.入浴
・熱いお湯や長湯は避ける
お湯は皮脂や角質層の細胞をつなぐ働きをしているセラミドなどを流します。熱いお湯に長くつかっていると、皮膚を乾燥させバリア機能を低下させることに。そのため、お湯につかるのは10分まで、お風呂の温度は冬でも40℃までがベストです。
・ゴシゴシ体をこすらない
ゴシゴシ体をこすると皮膚を傷めることに。特にお風呂に長くつかりふやけている体を強くこすると、角質がとれ皮膚がボロボロになります。ナイロン製のタオルなどでのこすりすぎは、色素の沈着も招きます。
・石けんで洗いすぎない
石けんは、手のひらで広げてなでるように洗うのがオススメ。長湯好きなら石けんを使わずゆっくりとお風呂につかるだけでもOK。30歳を過ぎたら、皮脂を流しすぎないように、石けんを使うのは週2回程度でもいいくらいです。入浴後は肌に湿り気があるうちに、できるだけ早く保湿をすることが重要なポイントです。
2.暖房の効いた室内(オフィス)
乾燥から肌を守る一番の方法は、保湿し、肌の水分を逃がさないようにすること。ヒアルロン酸やセラミドなどを含んだ、保湿効果の高いボディローションやクリームを使って、肌の水分を守りましょう。そのほか、オフィスでの湿度を上げるちょっとした対策をご紹介。
・観葉植物を置く
デスクの上に観葉植物を置いて、毎日水をあげるようにしましょう。水が自然に蒸発して、乾燥対策になります。
・デスクの上にお湯などを置く
デスクの上にコップに入れた水やお湯などを置きましょう。湯気や自然蒸発で保湿することができます。そして、お湯(白湯)をこまめに飲むようにしましょう。汗をかかなくても、空気が乾燥している冬は、体内の水分がどんどん奪われてしまいます。意識して水分をとるようにしてください。
・卓上加湿器を置く
最近はさまざまな種類の卓上加湿器が出ています。自分のデスクに置けるサイズの卓上加湿器を置くことで、湿度を高く保ちましょう。
3.食事
肌の代謝がスムーズに行われるために、十分な睡眠をとり、バランスのとれた食生活を心がけましょう。タンパク質はかかせない栄養素。野菜類も積極的にとりましょう。また、水分をたっぷりとることも大切です。水は1日1.5リットルぐらいを目指して飲むのが目安です。カフェインが含まれたコーヒーや紅茶、緑茶は利尿作用があるので、水分補給には適しません。皮膚の粘膜を強くするビタミンB2、B6、Cのサプリメントも効果的です。
まとめ
なお、かゆみは体があたたまると強まります。かゆみが出ているときには、かかずに、かゆい部分をぬれタオルや保冷剤で冷やすと楽になります。
日常的にできる乾燥対策で、かさかさの「老け肌」とおさらばしましょう!
※『escala cafe』にて2012年11月にWebアンケート。有効回答数291件(escala cafe会員:22歳-34歳の働く女性)。
取材協力 平田雅子(ひらたまさこ)
『私のクリニック目白』院長。医学博士。皮膚科専門医。女性医療ネットワークの理事。日本医師会産業医。日本大学医学部卒業後、東京医科大学病院勤務を経て、女性のための家庭医・プライマリケアを理念に女性専門医療(皮膚科、婦人科、美容皮膚科、内科、救急医療)に携わる。“日本中の女性を元気にしたい”という思いのもと、2003年、女性専門外来「私のクリニック目白」開院。
(取材協力:平田雅子、文:マイナビウーマン編集部)
※画像はイメージです
※この記事は 総合医学情報誌「MMJ(The Mainichi Medical Journal)」編集部による内容チェックに基づき、マイナビウーマン編集部が加筆・修正などのうえ、掲載しました(2018.06.14)
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