お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

いいところもある? 「融通が利かない人」の特徴と考え方

高見綾(心理カウンセラー)

中田ボンベ@dcp

働く女性は、一体どんなことを考えてるの? 『恋愛・結婚観』をはじめ、『美容のトレンド』や『おシゴト事情』などを、毎日ランキング形式で発表しています!

あまり物事に柔軟ではない人は「融通が利かない」と評価されがちです。では、そうした融通が利かない人とうまく付き合うにはどうすればいいのでしょうか? 今回は、融通が利かない人の特徴や考え方を紐解き、うまく付き合う方法を探ります。

融通が利かない人の特徴とは

融通が利かない人にはどんな特徴があり、またその性格はどのような心理から形成されるものなのでしょうか? 心理カウンセラーの高見綾先生に聞いてみました。

融通が利かない人に共通する特徴

融通が利かない人は基本的に真面目で頑固です。曲がったことが嫌いで、正義感や責任感が強いのも特徴。自分なりのルールを持っており、そのルールを守ることにこだわりがあります。過去にうまくいった方法があれば、その方法が最善だと考え、ずっと固執し続けることもあります。他人がちがう意見を言ってきても、素直に受け入れることができません。新しい方法に拒否反応を示すことも多く見られます。

たとえば、融通が利かない人に「納期が短いので8割程度のクオリティーでいいからとにかく早く仕上げてほしい」と伝えたとします。しかし、その人が仕事をきちんとこなすことや、高いクオリティーで仕事をすることに強いこだわりがある場合、ていねいに行うあまり納期に間に合わないことがあります。

ほかにも、効率的な方法を「ズルをしている」と思ったり、ちょっとした抜け道を許せないと感じ、決められた手順通りにきちんとやらないと気が済まないといった特徴もあります。このように、融通が利かない人は自分の中にあるルールを守り、貫こうとする特徴があるのです。

融通が利かない人の心理と考え方

融通が利かない人は、自分なりの価値観に基づいたルールを持っており、それを守ることが正しいことだと信じています。好きか嫌いかという感情的なことよりも、それが正しいかまちがっているかという発想で考えます。自分が納得できることが何よりも大切であるため、納得できないことはしたくないと考えます。また、自らの考え方に強いこだわりを持つため、自分の考え方を否定されることを特に嫌がります。

自分なりに考えてよかれと思って行動しており、まわりの人は何も考えていないのではと思っていることもあります。また、他人とかかわることが苦手で不器用なタイプが多く、自分を傷つけないために人との距離を取ろうとする傾向にあります。さらに、過去に傷ついた経験から、感情や依存心を否定しており、感情的な対応をされたり、依存的なタイプの人は苦手です。

参考記事はこちら▼

あなたやあの人の「頑固な人度」をこっそりチェックしてみましょう。

融通が利かない人との付き合い方

頑固で自分の考えをもっとも重視して行動する傾向にある「融通が利かない人」ですが、そうした人とうまく付き合うにはどうすればいいのでしょうか? 同じく高見先生に聞いてみました。

仕事で融通が利かない人がいたら……

まずは、相手が融通が利かない人であることを認めて、受け入れることが大切です。相手を変えようとすると、否定のエネルギーが出ますので、それは相手に敏感に伝わるものです。融通が利かない人は、自分や自分の考え方が否定されることをもっとも嫌うので、できるだけ相手の考えを尊重するようにしましょう。もし自分の意見を言いたい場合は、「あなたの考え方はもっともです」と、まずはいったん受け入れるといいですね。

その上で、「今回はこういった事情があるので、こっちの考え方で行えるとありがたいです。ぜひ協力してもらえませんか?」と必ず理由を述べ、相手を尊重しつつお願いすると効果的です。融通の利かない人は信念があるので、きちんと事情を説明すると納得してもらいやすくなります。また、自分の考えにこだわりがあるので、自分が認められていると感じると、まわりに合わせようとする意欲が湧いてきます。

しかし自分が否定されていると感じると、ますます自分の考えに固執するようになるので注意が必要です。融通が利かない人と一緒に仕事を進めていくのは、大変なこともありますが、真面目で何事にも一生懸命であり、仕事に情熱がある人が多いです。そうしたよい面を積極的に見てあげて、認めていくことが大切です。

彼氏が融通が利かない人だったら……

融通が利かない人は、自分のことを正しいと思っています。しかしそれゆえに人から理解されないことが多く、孤独感を抱えていることも少なくありません。彼の中にある、人から理解されたい、愛されたいという気持ちをくみ取り、彼の考え方を理解してあげましょう。

こちらから見て不思議な言動であっても、彼なりの価値観に基づいて動いています。その価値観を理解してあげると、「彼女は俺のことを一番よくわかってくれている」と安心し、信頼を寄せてくれるようになります。

真面目さや一生懸命さなど、彼のいいところをたくさん認めて伝えてあげることも、うまく付き合っていくためのポイント。ですから、まずはお互いのことを理解して、彼から信頼される関係を築くことが大切です。相手から信頼されていれば、何か問題が起きたときに、柔軟な考えが示せるかもしれません。

「融通が利かない」と言われたら

もしほかの人から「あなたは融通が利かない」と言われてしまった場合、そう思われないためにはどうすればいいのでしょうか? 高見先生にアドバイスを聞いてみました。

融通が利かない人と思われないために

仕事上で融通が利かない人だと言われた場合、まずは言われたことを冷静に受け止めることが大切です。もし本当に融通が利かないのであれば、どんなことが原因でそう言われているのか考えてみましょう。たとえば、職場に信頼できる人がいれば、その人に聞いてみるのもひとつの方法です。

先述のように、「融通が利かない=こだわりが強い」ことでもあります。仕事でのこだわりの強さは情熱に結び付きますので、とてもいいことです。ただ、そのこだわり方がまちがっていないかは気をつけたほうがいいですね。職場の人と考えや目的が一致しているかなど、自分のこだわりの先に誰かの喜びや幸せがあるかどうかを考えるのも、大事なポイントです。誰かの喜びや幸せにつながるものだと考えると、他者の考えを受け入れることにそれほど抵抗は起きないはずです。

融通が利かない人だと言われないためにも、日ごろからほかの人の考え方をよく聞き、相手を受け入れる姿勢を持ちましょう。多様な考え方があることを受け入れ、自分の考えだけが正しいのだと、こだわりすぎないことが必要です。正しいかまちがっているか白黒つけることはいったん横においておき、まずは相手を理解しようとする姿勢そのものが求められていると覚えておきましょう。

相手のことを理解して受け入れる姿勢が大事

職場の人間や恋人など身近な存在が「融通が利かない性格」であった場合、相手の性格を理解して、受け入れることが重要とのこと。そうして相手の信頼を得ることで、相手もこちらに対して柔軟な対応をしてくれるようになるかもしれません。また、自分が融通が利かない人と思われている場合も、同じく相手の考えを理解する姿勢が大事です。いずれにしても、相手を尊重した振る舞いを心掛けるようにしたいですね。

(文:高見綾、構成:中田ボンベ/dcp)

※画像はイメージです

SHARE