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相手にしないのが一番! 迷惑な人の心理と対処方法

高見綾(心理カウンセラー)

人間関係のストレスは私たちにとって大きな影響を及ぼします。職場や恋愛、友人関係において、迷惑な人に出会ってしまうと、ネガティブな感情に振り回されて疲弊してしまいます。そんな迷惑な人は相手にしないのが一番です。迷惑な人の心理を紐解きながら、なぜ相手にしないほうがいいのかについて解説します。他人に左右されず自分らしくいるために、具体的な対処法を知っておきましょう。

あなたのまわりの「相手にしたくない人」

あなたのまわりに、困った人や迷惑をかけてくる人はいませんか? 特に相手にしないほうがいい人はどんな人なのでしょうか、またその人の心理状態についてもご紹介します。

代表的な「相手にしたくない人」

特に相手にしないほうがいい困った人として、「モラハラ男」「いじめてくる職場の上司」「悪口を言う女友だち」がいます。あなたの身近にそういった人たちはいませんか?

「モラハラ男」のモラハラとは、「言葉や態度で相手を傷つけること」をいいます。「モラハラ男」は、あなたが何を言っても、どんなに尽くしても「お前が悪い」と決めつけて責め立てます。「お前は頭が悪い」などと理由をつけて、あなたの人格を傷つけるような発言をしてくる男は、相手にするだけで疲弊してしまいます。

「いじめてくる職場の上司」も厄介なもの。上司という立場を利用して、業務を教えてくれなかったり、挨拶をしても無視してきたり、あからさまな嫌味を言って揚げ足を取る場合もあるので要注意です。

「悪口を言う女友だち」も困ったものです。あることないこと悪口を言って、あなたの評価を下げようとしてきます。このような人たちと関わると、ネガティブな感情に振り回されて自分らしくいられなくなってしまいます。

【タイプ別】相手にしたくない人の心理

【モラハラ男】暴言を吐いて相手を支配したい

モラハラ男は、自分に自信がなく劣等感が強いのが特徴です。しかしそんな自分を受け入れることができません。相手に暴言を吐くのは、それによって相手を動揺させて自分の思い通りにコントロールしたい、という欲求があるからです。相手を自分の支配下に置くことによって優越感を感じたいのです。

【いじめてくる職場の上司】部下を攻撃することで優位に立ちたい

いじめてくる職場の上司は、部下をいじめることによって自尊心を満たし、安心感を得ようとしています。「部下のできが悪いから指導をしている」などと理由をつけて自分を正当化しますが、本当は自分に自信がなく、相手を攻撃することで自分が優位に立ちたいのです。

【悪口を言う女友だち】相手の評価を下げることで安心したい

悪口を言う女友だちは、相手の評価を下げることで、勝とうとします。自分が相手より負けていると感じると、プライドが傷つき、攻撃的になります。悪口を言って自分の意見に同調してくれる人を見つけ、「私はまちがっていないんだ」と安心したいという心理があります。

「相手にしない」という選択が有効な理由

ひどい言葉を言われると、誰しも傷つくものです。「私が何か悪いことをしたのだろうか?」と思い悩みます。なんとか自分を認めてもらおうとがんばったり、相手の機嫌を取ろうとしたりすることがあるかもしれません。ところが、こうした行動は、相手にとっては格好のターゲットになります。なぜなら、相手の目的は、あなたの評価を下げて自分が優位に立つことだからです。言われた言葉を真に受けて動揺すると、相手の望む反応をしていることになり、ますます扱いが悪くなります。そのやり方は効かないのだとわかってもらうためには、感情的な反応をせず、「相手にしない」のが一番です。相手とは距離を置き、毅然とした態度でいることで、ネガティブな影響を受けずに、自分らしく過ごすことができるようになります。

「相手にしない」ための方法

「相手にしない」とはいっても、具体的にどう対処していけばいいのでしょうか。全タイプ共通の考え方を踏まえた上で、タイプ別の対処法についても解説します。

【全タイプ共通】「相手にしない」ための方法

相手と同じ土俵に立たない

同じ土俵に立つということは、相手と同じ目線で反論したり、相手の悪口を言ってやり返すことなどを指します。相手と同じようなレベルのことをすると、自分の評価を下げてしまうことになります。罪悪感を持つことのないように、冷静に対処しましょう。

安易に自分が悪いと思わない

「あなたが悪い」と言われたからといって、鵜呑みにしないようにしましょう。罪悪感を持つと、さらに攻撃されやすくなります。自分に多少の非があったとしても、暴言を吐かれたりいじめられたりすることを許容しなくてもいいのです。あくまで相手側の問題だと認識しましょう。

相手の機嫌をとらない

気をつかったり、相手の機嫌をとったりなどして、構ってはいけません。構うと余計に言動がひどくなりますので、相手の機嫌が悪かったとしても、放っておくのが一番です。何を言われても感情的に反応せず、淡々と対応しましょう。

【タイプ別】「相手にしない」ための方法

【モラハラ男】感情的に反応せず、物理的に距離を取ろう

感情的な反応をしないことが一番の対処法です。モラハラされても、怒ったり、泣いたり、落ち込んだりといった反応を見せずに、「ふーん」「そっかー」と言いながら聞き流しましょう。モラハラ男に、自分の支配下における弱い女性だと認識されないように対応して、連絡を減らすなど物理的に距離を取ることが大切です。それでもモラハラ男が、メールや電話で連絡を取ろうとしつこく迫ってくる場合は、絶対に連絡を取らないと決めて、メールも見ない、電話にも出ないように徹底します。何か脅されたとしても、毅然とした態度でいましょう。

【いじめてくる職場の上司】接触は最小限にして、味方を作ろう

嫌がらせをされても、なるべく反応せず淡々とやり過ごしましょう。上司に気をつかったりビクビクしたりすると逆効果ですので、なるべく関心を向けないようにします。仕事を全うすることだけに集中し、上司との接触は最小限に抑えます。そして社内で味方になってくれる人を作りましょう。良識ある人なら、上司のやり方を大人げないと思っているはずです。ほかの人とつながりを持って仲良くしていると、いじめられにくくなりますし、困ったときに助けてもらえます。

【悪口を言う女友だち】距離を取って、自分の情報は開示しない

できるだけ距離を取って、個人的な話をしないことです。悪口を言う女友だちは、いつも人のあら探しをしています。そのため、中途半端にかかわって、自分の情報を開示してしまうと、悪口のネタとして使われます。聞かれたことに正直に答える必要はないので、適当に誤魔化しましょう。人の悪口を言いふらすような人は、いずれ信用を失ってまわりから人がいなくなっていくものです。良識ある人ならわかる、と自分に言い聞かせて気にしないようにしましょう。

迷惑な人には、毅然とした態度で距離をとろう

迷惑な人は、いずれも自分に自信がなく、相手を傷つけることで優位に立ちたいと思っています。そのような人たちにまともに対応していると振り回されてしまいます。自分を守るためにも、相手にせず、物理的に距離を取りましょう。毅然とした態度でいることが、他人に影響されずに自分らしくいるための最大の方法なのです。

(高見綾)

※画像はイメージです

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