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【新連載】彼氏いない暦=年齢。そんなわたしが5つも年下の後輩に告白され……

真保とはいつもの中華ダイニングで会った。
アラサー女子の明け透けな話をするなら、
静かな店よりガヤガヤした店の方が、
かえって都合がいい気がしていて、
よくここに来る。

「知ってると思うけど、わたしも高校1年の時、
3カ月間先輩と付き合っただけで、
恋愛のことなんて、ちっともわからないよ」

真保はこの手の話題が出るたびに、
必ず言うこのセリフを、今回も言う。
「うん、わかってる」
「で、その後輩くんには、何ていったの?」
「『じゃあ、まずはお友だちから』って」
「いいんじゃない?
うん、それ以上の返事はないよ。
とっさに、よく言えたと思う。百合エライ」

真保に褒めてもらうと、
わたしたちはさっそくやってきた酢豚に、
箸を伸ばす。しばらくふたりは無口になった。

「でもね、この先きっと、ボロが出る気がして。
だって1度も男の人と付き合ったことないんだもん」
わたしがそう言うと、真保は笑った。

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