【助産師解説】産後のむくみ、どうやって解消する?原因と対策<ママ体験談>

【助産師解説】産後のむくみ、どうやって解消する?原因と対策<ママ体験談>

妊娠中だけじゃなく、産後にもむくみがあるなんて……。実は産後のむくみは、多くのママの悩みのタネなのです。そこで、産後のむくみの原因と対策を助産師さんが解説。先輩ママたちの工夫も参考になりますよ。


産後のむくみ、どうしてた? ~ママ体験談~

むくみ予防にもなると聞き、産院で勧められた産褥体操を退院後自宅に戻ってからも続けました。むくみ自体はすぐに良くなりましたが、産褥体操はしばらくやってました。
(30代、長男1歳、会社員)
出産後、足と手がパンパン。出産で外していた結婚指輪が入らなくて焦りました。妊娠中は塩分控え目にしていて、大好きな味噌汁も薄めに作っていました。出産後は思う存分濃い味のおいしいものを食べてやる! と思っていたけれど、むくみがひどかったので、塩分控えめ続行中です。味噌汁には具をたくさん入れて、汁は減らしています。
(40代、長女3ヶ月、自由業)
むくみにはカリウムをとるといいと聞き、授乳の合間のおやつは必ずバナナでした。
(20代、長女4歳・次女1歳、会社員)
産院でむくみ防止にもなるソックスをもらったので、それを履いていました。似た効果がある市販されている靴下もあるので、その後も愛用しています。
(30代、長男9歳・長女2歳、公務員)
産後1ヶ月は湯船につかれないので、赤ちゃんが寝たタイミングで母が足湯を準備してくれていました。それでかなりむくみのつらさが軽減できたように思います。
(30代、長女4歳・次女11ヶ月、会社員)
妊娠前からむくみやすい体質なので、寝るときは足を少し高くして寝ています。あと、リビングでソファーに座って赤ちゃんを抱っこしているときも、なるべくオットマンを使って脚を高くしています。
(20代、長男5ヶ月)

※マイナビウーマン子育て調べ 調査日時:2019年3月1日~3月7日

産後、なぜむくむ?

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妊婦健診でもチェックされる「むくみ」。妊娠後期は特に多くの妊婦さんがむくみを経験します。「出産したらむくみのつらさから解放される!」と思われがちですが、実は多くのママが産後のむくみを体験しています。そもそも、むくみとは? 産後のむくみはなぜ起こる? まずは、その正体を知りましょう。

「むくみ」ってなに?

成人の体は約6割が水分で構成されています。水分は筋肉や内臓などの臓器の成分となるほか、血液やリンパ液などの体液となって体内を循環し、栄養素や老廃物を運びます。また、皮膚の下(皮下組織)に蓄えられた水分は体温を一定に保つ役割をしています。そして余分な水分が、尿として排泄されるというわけですね 。

むくみとは、とくに皮下組織に異常に水がたまった状態のことで、医学用語では「浮腫」(ふしゅ)と呼ばれます。むくみは顔をはじめ全身どこにでも起こりますが、重力の影響で、心臓より下、とくに足にあらわれることが多くあります。例えば、靴下の跡が残ったり、足のすねや甲を指で押さえると離した後もその部分がへこんでいたりなどです。

多くのママが悩む「産後のむくみ」

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ある病院が、出産したママを対象に産後のむくみに関する調査[*1]を行ったところ、約9割のママが、程度の差はあれ、産後のむくみを経験していることがわかりました。靴がきつくなって足が入らない・足が重い・手が握りづらいなど……多くのママが悩んでいたのですね。
産後のむくみは多くの場合、時間が経つと自然によくなるもので、母乳の分泌がよくなってくると全身のむくみも引いてくることもあります。

産後のむくみ、その原因は?

一般的なむくみは、運動不足や立ち仕事、きつい下着、ストレスなどで血行が悪いときによく起こります。お酒を飲み過ぎたときなどに、血中アルコール濃度が高くなり血管が拡張して静脈やリンパの水分調節がうまくいかないときもむくみが出ます。

産後のむくみの場合は、原因がひとつではなく、多くの要因が重なり合って起こるといわれています。

・体内の水分バランスの変化
・血液量の変化
・ホルモンバランスの変化
・疲労や姿勢


妊娠中は赤ちゃんの発育や分娩に備えて、母体の水分量や血液量が増えます。分娩時に羊水などが一度に体の外に出ることで、体内の水分バランスが崩れます。血液量に関しても、分娩でいったん量が減り、産後3週間くらいをかけて妊娠前の量に戻ると言われています。こういった水分・血液量の変化はむくみの一因となっています。
そのほか、分娩で急激に変化するホルモンバランスや、育児の疲れや寝不足、授乳で同じ姿勢でいること、運動不足なども、むくみの原因となるとされています。

病気が原因の場合は要注意

産後のむくみは多くの場合が生理的なものですが、一方で妊娠高血圧症候群などの病気が原因でむくみが出ていることもあります。その場合は医療機関での受診が必要です。
妊娠中のむくみに加え、急激な体重増加・高血圧・頭痛などがあった場合は早めにかかりつけの産科を受診しましょう。

産後のむくみの解消法

産後のむくみは自然に改善されますが、つらいものなのでなるべく早く改善したいものです。多くの場合、生活習慣や食生活を整えることで軽減が見込めますので、生活の中で工夫してみることをおすすめします。

適度に横になって休む

立ちっぱなしや、長時間いすに座った姿勢を続けるなどは血行が悪くなり、特に足のむくみにつながります。また、睡眠不足や疲労もよくありません。適度に横になり、休息をとりましょう。休むときの工夫としては以下のようなものがあります。

・寝るときは、毛布や座布団などで足を少し高くする。
・いすに座るときはオットマンなどに足を乗せ、足の位置を下げ過ぎない。
・無理をせず、赤ちゃんのお世話の合間にも横になって休む。

血流やリンパの流れよくする

血流をよくすることは、むくみの解消にもつながります。同じ姿勢を続けず、こまめにからだを動かすようにし、散歩などの軽い運動を心がけましょう。

・授乳する際は窮屈な姿勢ではなく、授乳クッションを使うなどして楽な姿勢をとる。
・寝た状態や座った状態で、つま先で大きな円を描くように足首回しをする。
・負荷の少ないヨガやストレッチなどで、血流やリンパの流れをよくする(リフレクソロジーも効果的)。
・産褥体操をする 。
・足を温かいタオルで温める。足湯をする。緩めの靴下をはく。

塩分摂取に気をつける

塩分(ナトリウム)を摂りすぎることも、むくみにつながります。塩分を控えめにするとともに、余分な塩分を排泄する働きのある「カリウム」を適度に食事からとるのもいいでしょう。
カリウムは、バナナやキウイ、ほうれん草、ブロッコリー、わかめなど新鮮な野菜や果物に多く含まれています。少量ですが、お米や小麦にも含まれます。一度に大量にとるのではなく、少量をこまめにとるためにも、毎日の食事の中でバランスよくに上手に取り入れましょう。
ただし、腎臓の機能が低下しているときにカリウムをとりすぎると「高カリウム血症」を引き起こす恐れがありますので、十分な注意が必要です。

着圧ソックスを活用する

きつすぎず、ゆるすぎないサイズを選ぶようにしましょう。
痛みやしびれがあるとき、足が冷たくなると感じるときは、血流がよくなっていない可能性があります。すぐに着用を中止しましょう。また、持病がある人は使用可能かを医師に相談してください。

【助産師解説】産後のむくみ、どうやって解消する?原因と対策<ママ体験談>

https://woman.mynavi.jp/kosodate/articles/3523

妊娠中だけじゃなく、産後にもむくみがあるなんて……。実は産後のむくみは、多くのママの悩みのタネなのです。そこで、産後のむくみの原因と対策を助産師さんが解説。先輩ママたちの工夫も参考になりますよ。

まとめ

分娩で体内の水分バランスが一気に崩れることなどにより、産後のむくみが出るのは珍しいことではありません。多くは一過性の症状ですが、不快感がある場合はここで挙げたいろいろな方法を試して、自分に合ったむくみ対策を見つけてくださいね。

この記事を解説してくれた先生
清水茜先生
助産師、国際認定ラクテーションコンサルタント。
東京慈恵会医科大学附属病院の産科、NICU勤務や地域の産婦人科病院にて、妊娠・出産・母乳育児指導・NICUにおける母乳育児指導などに関わる。現在は保健センターで妊婦向けに保健指導を行っている。 自身も、二人の男子を子育て中。

参考文献
[*1]星和子 他, 産褥期の下肢浮腫に対する実態調査, 仙台市立病院医誌:23,97-102,2003

(文・構成:マイナビウーマン編集部、監修・解説:清水茜先生)

※画像はイメージです

※この記事は、マイナビウーマン子育て編集部の企画編集により制作し、助産師の監修を経た上で掲載しました

※本記事は子育て中に役立つ情報の提供を目的としているものであり、診療行為ではありません。必要な場合はご自身の判断により適切な医療機関を受診し、主治医に相談、確認してください。本記事により生じたいかなる損害に関しても、当社は責任を負いかねます

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