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2023年01月16日 14:29 更新

つわりでも食べやすいうどんレシピ!妊婦NGのトッピングとは【管理栄養士監修】

妊娠中はつわりがつらく、思うように食べられないという時もありますね。うどんならば食べやすいという方もいるのではないでしょうか。つわり中の妊婦さんにもおすすめのうどんレシピや食べる時の注意点をお伝えします。

うどんはつわり向き⁉

梅おろし冷やしうどん

つわりの時は好きなものなら食べられたり、反対に、好きなものが食べられなくなったりします。未だにつわりの原因は解明されていませんが、つわりの時にうどんが食べやすくなる人もいるようです。どんなところがつわり中に向いているのでしょうか?

消化がよい

つわりで気持ちが悪い時や吐き気が強い時などは、消化が悪い食べ物は余計に吐き気や気持ち悪さを引き起こしてしまいます。たとえば脂肪分が多く含まれる食品は消化がよいとは言えません。

一方うどんは、うどん自体が脂肪分が少なく糖質がメイン[*1]であるうえ、ラーメンなどと比べても油をあまり使わない料理なので、消化がよいと言えます。ただし、消化がよい食べ物といっても、あまり噛まずに飲み込んでしまうのはよくないので、なるべく噛むように心がけましょう。

調理が手軽

 茹でうどんや冷凍うどんが便利

つわりでよく聞くつらいこととして、ごはんの炊ける匂いがつらいというものがあります。ごはんを炊くとどうしても匂いが出てしまいますので、調理が大変ですよね。うどんであれば、そのような匂いがないうえに、茹でうどん冷凍うどんを使えば調理が簡単なのも魅力です。

冷凍うどんで電子レンジ加熱ができるタイプがありますし、最近では、茹でる必要がなく、水でほぐすだけのタイプのうどんも売られているので、さらに手軽に食べることができます。

 1品で手軽にバランスをとりやすいのもメリット

また、つわり中に何品も料理を作ることは大変だと感じる妊婦さんも多いと思いますが、うどんであれば、具に野菜やたんぱく質を加えれば一皿でもバランスが取れます。冷凍野菜ツナ缶など、包丁や火を使わずに使用できる食品を使うと手軽ですよ。

より食べやすくなる⁉ おすすめの薬味

●レモン
●梅干し
●しょうが
●みょうが


爽やかな香りのレモンや、梅干しなどをうどんに添えると、さっぱり食べやすいですね。

また、つわり中で吐き気がある時には、特にしょうがやみょうがもおすすめ。しょうがには吐き気を抑える効があり、みょうがには消化を助ける効果があります[*2]。薬味を加えることで薄味でもおいしく食べることができ、減塩にも効果的です。

つわりの時におすすめの簡単うどんレシピ

かけうどん

妊娠中は思うように動けずに、料理を作ることも大変ですよね。妊婦さんでも簡単に作れるうどんのレシピを紹介します。

ツナとポン酢のさっぱり冷やしうどん

ポン酢は手軽に使えるうえ、さっぱりとしたおいしさにしてくれますね。うどんとの相性もよく爽やかな香りで食欲が増します。

■材料
・うどん 200g
・ツナ 1缶
・水菜 1株
・ポン酢 小さじ2
・めんつゆ(ストレート) 大さじ2
・おろししょうが 少々

うどんを流水で冷やす


■作り方
① うどんを茹でて流水にさらす(水でほぐすだけの茹でうどんを使用してもよい)
② ツナと食べやすく切った水菜をのせる
③ ポン酢、めんつゆ、おろししょうがを合わせ、②に回しかけたら完成!

白だしかけうどん

定番のかけうどんは手軽でおいしく、食べやすいですね。市販の白だしを使って簡単に作れるレシピをお伝えします。

■材料
・うどん 200g
・白だし 大さじ3
・お湯 300ml
・市販の冷凍ほうれん草 適量
・かまぼこ 1/3本
・梅干し 適量

■作り方
① かまぼこは適度な大きさに切り、冷凍ほうれん草は湯に入れてひと煮立ちさせ解凍する
② うどんを茹でて流水にさらす(水でほぐすだけの茹でうどんでもよい)
③ お湯と白だしを合わせて①にかける
④ ③にかまぼこ、ほうれん草、梅干しを添えたら完成!

汁は全部飲まないようにすると、減塩になってよいですね。

つわり中にうどんを食べる時の注意点

つわりで吐き気のある妊婦

つわりの時でも食べやすくておすすめのうどんですが、注意したい点もあります。

つわりの時は食べられるものを食べるのが第一

前提として、つわり中は無理せず食べられるものを食べることが第一です。つわりがおきやすい妊娠初期は、母体に蓄積されている栄養で十分胎児は育ちます[*3]。一時的な栄養の偏りは大きな影響を与えないので安心してくださいね。

つわり中に食べやすいものは人によって異なりますが、冷たいものや水分の多い物、適度な酸味は比較的食べやすいでしょう[*3]。ざるうどんやサラダうどんであれば、食欲がない時にでもつるっと食べられそうです。薬味を利用してみたり味付けを変えてみたりして、自分の食べやすいアレンジ方法が見つかるといいですね。

塩分には気を付けて

日本人は塩分を過剰に摂取する傾向があります。妊娠期に限らず塩分摂取量に注意が必要です。また、妊娠中はどの時期でもむくみが生じやすくなりますが、塩分の過剰もむくみの原因になります[*4]。

成人女性の1日あたりの塩分摂取量目安は6.5g未満[*5]と言われていますが、レトルトのうどんや外食店のうどんの中には、1食で塩分相当量が6.5gを超えてしまうものもあります。家で手軽に使用できるめんつゆにも塩分が多く含まれていますので、食べる際には汁を飲まないように工夫するとよいでしょう。

妊娠中の血圧やむくみについて詳しくはこちら
▶【医師監修】妊婦の正常値は? 妊娠中の血圧変化と高血圧・低血圧のリスク

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▶【医師監修】妊娠中はむくみやすい!?妊婦の注意したいむくみは?

うどん自体にも塩分が含まれていますので、毎回うどんではなくお米が原料のビーフンに変えてみたり、体内の塩分排出を促すカリウムを多く含んだ野菜や果物も積極的に食事に取り入れるなどの工夫もできるとよいですね。

生卵や明太子を合わせるのは避ける

生卵はうどんの具材の定番ですが、サルモネラ菌などの食中毒のリスクがあるので注意が必要です。

また、最近はバターと明太子で和えるうどんも人気ですが、生の明太子にはリステリア菌感染の恐れがあります[*6]。妊婦さんがリステリア菌に感染すると、流産や死産などの影響を引き起こす可能性があります。

サルモネラ菌もリステリア菌もともに十分な加熱(75℃で1分以上)で死滅させることができます。妊娠中は、卵や明太子は加熱して食べるのが安心でしょう。

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▶【医師監修】妊婦が生卵を食べるのはNG? 生食のリスクと注意点とは
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よく噛んで食べる

うどんなどの麺類は、特に冷たくして食べる場合、のどごしがよくてツルっと食べられますよね。しかしのどごしがいいゆえに、他の食品に比べて噛む回数が少なくなってしまう傾向があります。つるっと食べられるのは利点ですが、うどんを食べる際には、消化を助けるためにもよく噛んで食べるといいですね。

まとめ

つわり中でもさっぱり食べやすいうどん。体がつらい時でも調理が手軽に済ませられるので妊婦さんを助けてくれるでしょう。塩分や具材には気をつけながら食べてくださいね。

(文:中坪由佳 先生/監修:川口由美子 先生)

※画像はイメージです

参考文献
[*1]文部科学省:日本食品標準成分表2020年版(八訂)・第2章(データ)
[*2]白鳥早奈英『もっとからだにおいしい野菜の便利帳』高橋書店(2009年)
[*3]堀口雅子『食事療法シリーズ8 妊娠・授乳期の食事 第2版』医歯薬出版(2003年)
[*4]日本産婦人科学会『HUMAN+Babyプラス お医者さんがつくった妊娠・出産の本』
[*5]厚生労働省:日本人の食事摂取基準(2020年版)
[*6]食品安全委員会:食品中の リステリア・モノサイトゲネス

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