【医師監修】生後8ヶ月の赤ちゃんの発育と子育てのポイント、安全対策グッズ5選

【医師監修】生後8ヶ月の赤ちゃんの発育と子育てのポイント、安全対策グッズ5選

生後8ヶ月はおすわりが安定し、早い子ではハイハイが始まる子もいます。手足の動きを含めて活動が活発になってこれまで以上に目が離せなくなるこの時期には、家庭で起きやすい事故に気をつけ、事前の予防に努めたいですね。赤ちゃんの成長段階と育児のポイント、知っておきたい安全対策グッズをご紹介します。


生後8ヶ月はどれぐらい成長してる? 発育の目安

Lazy dummy

※画像はイメージです

まずは、この時期の赤ちゃんの具体的な成長段階を見ていきましょう。

身長と体重

厚生労働省が示す発育曲線によると、生後8ヶ月~9ヶ月における身体発育値[*1]は以下のようになります。

・男の子:身長-66.3~75.0cm 体重-6.96~10.14kg
・女の子:身長-64.4~73.2cm 体重-6.53~9.63kg
(ともに3~97パーセンタイル※)

※パーセンタイル:計測値の統計的分布の上で、小さい方から数えて何%目の値はどれくらいかという見方をする統計的表示法。50パーセンタイルが中央値となる

引き続き、体重の増加はゆるやかな傾向に。体つきは細い子、ぽっちゃり、大柄、小柄と、赤ちゃんによって個人差が大きいです。他の子と比べず、自分の子なりに発育曲線に沿って成長しているかどうかを確認しましょう。

食事・哺乳量と回数

この頃の離乳食は、1日2回(午前と午後に1回ずつ)が一般的です。量は、下記を目安にあげましょう。固さは舌でつぶせる程度の固さにしましょう。

・粥:50~80g
・野菜・果物:20~30g
・その他(どれか1品)
  肉・魚:10~15g
  豆腐:30~40g
  乳製品:50~70g
  卵:1/3個

授乳回数は、4時間の間隔で1日5回が目安です。母乳はほしがるだけ与え、離乳食の時間は食べた後に補完してください。ミルクは、1回200~220mlを目安にあげましょう。

この時期も、まだ赤ちゃんは栄養のほとんどを母乳・ミルクから得ています。断乳を考え始めるママもいるでしょうが、特別な理由がない限りまだやめるべきではありません。厚生労働省によれば、離乳が完了するのは、形のある食べ物をかみつぶすことができるようになってから。個人差はあるものの、その時期はおおむね生後12ヶ月~18ヶ月頃です[*2]。

睡眠時間

この頃の赤ちゃんの1日の睡眠時間は、およそ11~13時間です。体内時計がととのいはじめ、日中に起きている時間が増えてきます。お昼寝を午前と午後に1回ずつとることで、大人に近い睡眠のリズムをつくっています。

この頃から夜泣きが始まったり、すでに始まっていた子はひどくなることがあります。原因ははっきりと分かっていませんが、乳歯が生え始めることでの違和感や、甘えたいという感情の芽生えなどの脳の発達などが関係しているのではないかと考えられています。生活リズムをできるだけ一定にし、夜は落ち着いた環境で早めに寝かせるようにしましょう。夜泣きがひどくて夜しっかり眠れないママは、家事などをがんばりすぎず、赤ちゃんがお昼寝している時間は一緒に横になって体を休めましょう。

生後8ヶ月の赤ちゃんの特徴

赤ちゃんの発育と同じくらい気になるのが、発達状況。この時期の赤ちゃんは一般的に何ができるのでしょうか?主な特徴を見ていきましょう。

おすわりが安定する

この頃になると、支えがなくてもおすわりができるようになってきます。座っていられる時間が長くなり、おすわりの状態で体をねじったり、おもちゃをつかむこともできるように。両手が自由になるので、両手をつかって上手に遊ぶようにもなります。ただ、まだ頭が重いため急に後ろに倒れることも多いです。活発な時間帯はできるだけ目を離さず、転倒によるケガに注意してください。

ハイハイを始める子も

おすわりと同じ時期、あるいは少し後になると、ハイハイも始まります。初めは上手にできず、腹ばいの状態でずりずり後ろに進んだり、お腹を中心にぐるぐる回ったり、じたばたしながら前に進んだりします。このような時期を経て、徐々に手のひらと足の裏だけを地面につけてお尻を高く上げた「高這い(たかばい)」ができるようになることが多いようです。

ただ、中にはいつまでも上手にできず、ちょっと変わった形で進む子もいるでしょう。ハイハイは、赤ちゃんの自由に動きたいという気持ちが第一で、形は二の次です。うまくできないからと無理に練習させることはありません。また、この頃を過ぎてもハイハイする様子が見られなかったり、ハイハイより先につかまり立ちから始める子もいます。成長には個人差があるので、自分の子だけ違うと心配せず、赤ちゃんのタイミングを待ちましょう。どうしても気になる場合は、小児科や保健師に相談してください。

自己主張が強くなる

生後8ヶ月にもなると、体と共に心の発達も進みます。嬉しい・楽しいという感情を全身で表すようになる一方、思い通りにいかなかったり、希望がかなわないと、手足をばたつかせながら大声で泣くこともあるでしょう。これは、脳の発達による正常な成長過程です。脳は、まずは快・不快などの欲求や欲望、喜び不安をつかさどる感情がまず発達し、それを抑制する部分は後からゆっくり発達します。赤ちゃん・子供がわがままになってしまうのもうなずけますね。一方で、7ヶ月~8ヶ月頃から人見知りも始まります。こちらは恐怖の感情の現れと考えられています。

この頃に最も大切なのは、親が赤ちゃんの要求に応えることです。すべてを受け入れてというわけではなく、いいものはいい、ダメなものはダメと、ひとつひとつにしっかり対応してあげましょう。自分のことをちゃんと受け止めてくれるとわかると、赤ちゃんは安心感と信頼を持つようになります。

生後8ヶ月の子育てポイント

ここまでは赤ちゃんの様子を見てきましたが、ここからはこの時期に気をつけたい育児のポイントを見ていきましょう。特に知っておきたい3つのことについて説明します。

感染症やアレルギーに注意

おすわりが上手にでき、離乳食も進むこの時期は、外出や旅行の計画も立てやすくなるでしょう。ただ、ママからもらった免疫が切れて少し経つ頃なので、油断すると体調を崩しやすいです。人混みの中に長時間いるのは避け、家族で協力して家庭内感染にも気をつけましょう。保育園に通っている子は、集団生活をしているのでどうしても感染しやすい環境にいます。風邪のウイルス以外の感染症にもかかりやすいので、体調変化にすぐ気づけるよう、赤ちゃんの様子には常に気を配りましょう。

離乳食が進むと、腸管の細菌のバランスが変化することによって便秘や下痢も起きやすいです。便は健康のバロメーターなので、状態や回数を常にチェックしましょう。ちょっとおかしくても、赤ちゃんが元気で食欲も変わりないようであれば、離乳食の量と回数、調理法を見直すくらいで大丈夫でしょう。発熱や嘔吐、血便などをともなう場合はウイルスに感染している可能性があるので、医療機関を受診してください。

また、食物アレルギーにもまだまだ注意が必要です。新しい食材を食べさせるときは早い時間にし、必ず小さじ1杯から始めましょう。アレルギーを起こしやすい食材のときは、特に気をつけてください。

歯磨きを始めよう

乳歯が生え始めたら、歯をガーゼで拭くことから初めて、歯磨きもスタートしましょう。まだ歯を使って食べているわけではないので虫歯になる心配はほとんどありませんが、虫歯予防のためというより、歯磨きに慣らすことを目的に始めましょう。歯磨きを嫌がる子は多いです。この頃から慣らしておけば、後がスムーズでしょう。安全な形状の赤ちゃん用歯ブラシがあるので、そちらの使用をおすすめします。

家庭内事故に注意しよう

おすわりやハイハイなどができるようになると、行動範囲はどんどん広がります。転倒や転落、誤飲などの事故が起こらぬよう、しっかり対策しましょう。また、引き出しで手をはさんだり、熱いものをこぼしてやけどするなど、ケガの危険も増えます。赤ちゃんが活動しているときはできるだけ目を離さず、危ない物は手の届かないところにしまいましょう。

この時期そろえておきたい! 赤ちゃんの安全対策グッズ5選

家庭内事故に気をつけてと言われても、四六時中赤ちゃんのそばで目を光らせているわけにはいきませんよね。また、どんなに注意していても、ちょっと目を離した隙に!ということは十分あり得ることです。ハイハイ、つかまり立ち、つたい歩き、あんよと、赤ちゃんの成長がどんどん進む前に、今のうちから対策することをおすすめします。あると便利なグッズ5つをご紹介します。

ジョイントマット

厚みのある小さなマットをつなげて敷き詰められるものです。およそ1~1.5cmの厚みでクッション性があるので、赤ちゃんの転倒対策におすすめです。また、材質はポリエチレン樹脂のものが多く、液体や汚れも簡単に拭き取れます。汚れたところだけ外して洗えるので、トイレ訓練にもいいですね。子供が走り回る頃には、防音対策にもなるでしょう。1枚の大きさは30cm四方、45cm四方、60cm四方とさまざま。枚数も1枚から買えるものや〇枚セット、〇畳分といろいろあるので、敷きたい面積に合わせて購入できます。木目調など、おしゃれなものもあるので、インテリアにこだわりのあるママにも嬉しいですね。

コーナーガード・クッション

テレビボードやテーブル、棚などの角をガードするものです。弾力性のある柔らかいクッション素材でできているので、転倒や衝突によるケガの対策におすすめです。コーナーの形になっているものや、はさみで必要な長さを切り取り、家具の形状に合わせて使えるものなど、さまざまなタイプがあります。

ベビーゲート・サークル

ベビーゲートは赤ちゃんに入ってほしくない場所への侵入を防ぐものです。壁に取り付けるタイプと、持ち運び可能な置くタイプのものがあります。キッチンや階段前には固定タイプ、玄関には持ち運びタイプなど、場所によって選べますね。また、赤ちゃんを囲っておくのが、ベビーサークル。1畳分ほどのスペースで、内側におもちゃパネルがついているものもあります。家事をしているときなど、目を離さなければならないときにあると安心ですね。

ファンヒーター・ストーブガード

赤ちゃんがヒーターやストーブを触れないようガードするものです。四方を囲えるタイプと、前と両横だけを覆うタイプがあるので、暖房器具の種類と置き場所に合わせて選ぶことができます。

引き出し・ドアストッパー

引き出しや扉を開けられないようロックするものです。引き出し用、ドア用、くの字に曲がるものなど、さまざまなタイプがあるので、取り付けたい家具の形状に合わせて選ぶことができます。シンク下の扉や薬箱が入った引き出しなど、危険な物が入っているところには特に取り付けておきましょう。

まとめ

赤ちゃんと一緒に過ごす時間が増え、外出も楽になるこの頃には、楽しい時間がより増えることでしょう。夜泣きなど大変なこともまだまだ多いですが、体調不良や事故に気をつけ、穏やかで笑顔の絶えない日々を送りたいですね。

※この記事は 医療校閲・医師の再監修を経た上で、マイナビウーマン子育て編集部が加筆・修正し掲載しました(2018.08.20)

【医師監修】生後9ヶ月の赤ちゃんの成長と特徴&注意したい3つのこと

https://woman.mynavi.jp/kosodate/articles/1299

生後9ヶ月はハイハイやつかまり立ちをしたり、後追いが始まったりと、心身の発達が目立つ時期です。行動範囲が広がり、ママを探して泣くようにもなるので、育児の面ではまたひと山という感じでしょうか。この頃の赤ちゃんの特徴と子育てのポイントについてご説明します。

〈参考文献〉

[*1]厚生労働省『平成22年乳幼児身体発育調査の概況について』
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000042861.html 
(参照2018-7-8)

[*2]厚生労働省(参考)厚生労働省『授乳・離乳の支援ガイド』
https://www.mhlw.go.jp/shingi/2007/03/dl/s0314-17.pdf
(参照2018-7-8)

この記事の監修ドクター
なごみクリニック院長 武井智昭先生
慶応義塾大学医学部卒業後、平塚共済病院小児科医長を経てなごみクリニック院長。日本小児科学会専門医、指導医。臨床研修医指導医。インフェクションコントロールドクター(日本小児感染症学会)。現在、0歳から100歳までの「1世紀」を診療する医師として、家庭医として地域医療に従事しながら、メディア等での執筆・監修を多方面で行っている。

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。
※新型コロナウイルス感染症についての最新情報は、[内閣官房][厚生労働省]妊婦に関する情報[日本小児科学会]幼児に関する情報など公的機関等で発表されている情報をご確認ください。

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