器の大きい人とは? 行動や性格の特徴と器の大きい人になる方法
器の大きい人に憧れて「なりたい」と思うものの、何をすればいいのでしょうか。まずは器の大きい人の特徴について解説。どうすればなれるのかをひも解いていきます。
「あの人は器が大きい」
あなたの周りで器が大きいと言われている人はいますか? 能力も人望もあって憧れの存在であると同時に、自分もそうなりたいと思う人も多いのではないでしょうか?
この記事では、器の大きい人とはどのような人か、行動や性格の特徴と自分が器の大きい人になる方法について解説します。
器の大きい人とは? 意味を解説
器の大きい人は、度量が大きい人ともいわれます。高い能力や才能に溢れ、周りから一目置かれる存在であると同時に、ぶれない信念や包容力の豊かさなど、人間としても尊敬できる人のことを指すことが多いでしょう。
器の大きい人の特徴【行動】
器の大きい人はどのようなふるまいを見せることが多いのでしょうか? ここでは、器の大きい人の行動の特徴について解説します。
(1)人の失敗を許す
例えば、失敗をした人を自分の身を挺して助けたり、人として恥ずかしい行いをした人を責めずに許したりするでしょう。「罪を憎んで人を憎まず」を体現するような人だといえます。
相手の可能性を諦めず、改善や成長を信じていることを態度で示すので、相手が自分から過ちを認め、反省させる力があります。
(2)批判や反対意見を受け止める
自分に信念があるように、相手にも大切にしていることがあり、一人ひとり違うことを理解しています。また、立場や背景が違えば考え方が変わって当然と考え、相手を知ることに時間を割きます。
批判されたり反対意見をぶつけられたりしても、逃げることはありません。考えなしに相手に合わせることはしないけれど、相手の主張に耳を傾けるでしょう。
(3)逆境を楽しむ
多くの人にとってつらいとしか感じられないことや不安に感じることに前向きに取り組みます。
器の大きい人だからといって平気なわけではなく、苦しさすらも味わおうという胆力があるのが特徴です。
人が避けるような役回りを引き受け、難しいことにも立ち向かうので、信頼と実力が積み重なっていきます。
器の大きい人の性格の特徴【心理】
成長を続け、周りからの信頼も厚い器の大きい人は、どのような考え方や性格をしているのでしょうか?
ここでは、器の大きい人の性格の特徴や心理状態について、5つのポイントで解説します。
(1)裏表がない
器が大きい人ほど、誰に対しても平等に接します。立場の上下や自分との距離で態度を変えることはないでしょう。
嘘がなく、誰に対しても言動が一貫しているので、周りは安心して付き合える人だと思います。正直さゆえに損をすることもありますが、それ以上に誠実な人柄に信頼が集まってくるのです。
(2)人に対して寛容
人にはそれぞれの性格や個性があり、得意不得意があって当然だと考えます。人に優劣をつけたり、正解不正解で判断したりしません。あくまで特徴や違いとしてとらえます。
自分や対数派の考え方と大きくかけ離れている人がいても、お互いに健全な関わり方ができるように努めます。集団において人と人とをつなぐ役割を果たすことも多いでしょう
(3)ポジティブ
人に対しては短所よりも長所を、物事に対してはデメリットよりもメリットを重視する傾向があります。
周りが批判的になったり、不安になっていたりする時に、別の観点から意見やアイデアを出すことも多いでしょう。
「その考え方もあった」「まずやってみよう」と、膠着している周りの雰囲気を変えることができるのが、器の大きい人の特徴です。
(4)責任感がある
楽観的で受容的だからといって、全てを環境に任せるという意味ではありません。器の大きい人は、人一倍努力家です。周りの人が諦めるようなことからも逃げないでしょう。
一度任されたことは最後までやり抜きますし、他の人が困っているのを見つけたら自分が一緒になって取り組むでしょう。
(5)セルフコントロールに長けている
器が大きい人は、精神状態の浮き沈みが少なく、言動は常に一貫しています。長い目で物事をとらえているので、目の前の出来事や周囲の人の一挙手一投足に振り回されないのです。
他人や環境は思い通りになるとは限りませんが、自分の感情や行動は自分次第でどうとでもなることを知っています。自分がすべきことを冷静に見極められる人ともいえます。
器の大きい人と器の小さい人の違い
器の大きい人と対極のふるまいをする人は、器が小さいといわれます。人の失敗をことさらに責めたり、自分の耳の痛いことからは逃げたりする傾向があります。
短期的な目線でしか人や物事を見ないので、今の自分が損をしないかどうかが判断基準です。自分の成長や信頼を築く機会を逃してしまい、結果的に得られるものは少なくなるでしょう。
器の大きい人になる方法
器の大きい人に憧れると共に、自分もそうなりたい、少しでも近づきたいと思う人も多いのではないでしょうか?
ここでは、器の大きい人になるための方法について解説します。日常生活で取り入れられることも多いので、できることから少しずつチャレンジしてみましょう。
(1)お手本となる人を見つける
まずはお手本を見つけましょう。あなた自身が思う器の大きい人、周りから一目置かれ信頼されている人を思い浮かべてください。
彼らのどのようなところを器が大きいと思うのか、信頼できると思うのかを分析します。
1人に限らず複数の人をお手本にするのもおすすめです。共通する要素が分かったり、自分がマネしやすい人を見つけられたりするでしょう。
(2)自分と器の大きい人とを比較する
器の大きい人にはあって、自分にはないものが何かを考えてみましょう。ある状況で器の大きい人はどうふるまうかを想像してみるのも良いでしょう。
自分との違いがどこにあるか見えてきたら、日々の行動に取り入れます。できていないことを卑下せず、やるべきことや理想の姿に意識を向けるようにしましょう。ポジティブさが行動を加速させます。
(3)自分の非を認める
どれだけ頑張っても失敗することはあります。間違いを犯した時、苦しい気持ちを抑えて素直に自分の非を認める勇気を持つことが大事です。
器が大きい人は失敗しないのではなく、そこから真摯に学ぶから優れた人になっているのです。成長の糧だと感謝するくらいの気持ちで受け止めるようにしましょう。
(4)難しいことにチャレンジする
環境が自分の能力や性格に大きく影響することはよく知られています。昔の人が「苦労は買ってでもする」というように、器の大きい人は壁を乗り越えてきた経験が豊富にあります。
あえて逆境や難易度が高い状況に飛び込んでみましょう。能力もつきますし、精神的な強さや人間的な深みも生まれるはずです。
(5)楽観的でいる
努力すべきだといっているのにおかしいと思うかもしれませんが、ストイックになりすぎないことも大事です。
結果にこだわりすぎないようにしましょう。努力した自分を信じ、思い通りにならないことすら自分を成長させてくれるチャンスだと考えてください。人事を尽くして天命を待つつもりでどっしり構えてくださいね。
器は一日にしてならず!
器の大きい人は、苦労はしても卑屈にならず、努力はしても結果だけにこだわらない、いわばバランスの取れた人ともいえます。
彼らの器はこれまでの人生経験を通じて培ってきたものです。つまりは日々の努力で広げていけるものなのです。できることからコツコツ取り組んで、器の大きい人を目指しましょう。
(井口 藍)
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※この記事は2023年08月09日に公開されたものです