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【vol.2】印象を変える「件名」とは

#短いのに感じがいいメールが悩まず書ける本

手紙コンサルタント・亀井 ゆかりさんの著書『短いのに感じがいいメールが悩まず書ける本』(日本実業出版社)をお届けします!

ビジネスメールは「長くなりすぎずに用件を伝えなきゃ……」という思いから、定型文を使いがち。自分らしさを出すのに苦労しますよね。

手紙コンサルタント・亀井 ゆかりさんの著書『短いのに感じがいいメールが悩まず書ける本』(日本実業出版社)では、「用件」だけでなく、「気持ち」と「人柄」も届けることができる「使える370フレーズ」を収録。受け取った相手に好印象を与える、気のきいたメールの書き方を学びましょう!

「件名」の付け方で伝わり方は変わる

SlackやMicrosoft TeamsなどのチャットツールやSNSに慣れていると、件名をとばして送信してしまうことがありますが、たとえ大急ぎの時でも、ビジネスメールで件名を入れないことは大変失礼な行為です。さらに、件名のないメールはそのまま削除や迷惑メールの対象になる可能性が高いので、気をつけなければいけません。

もちろん、件名を入力すれば何でもいいということではありません。件名がいい加減なメールは、毎日多くのメールを受信する相手に、本文未読のまま削除される可能性があります。多くの人が「件名」で、そのメールを開くかどうかを判断していると考えたほうが良いでしょう。

また、後々にメールのやり取りを見直す際に、「件名」は、検索の目印になるということも念頭に置きましょう。受信ボックス内の件名をひと目見るだけで用件がわかるよう、簡潔かつ具体的な内容にする必要があります。一般的に、文字数にすると15 ~ 20文字以内に収めるのが良いとされています。

「おはようございます」「お疲れさまです」「ありがとうございました」とか「いつもお世話になっております」などの挨拶言葉や、「おしらせ」「ご連絡」「ご報告」「ご案内」など、曖昧な件名も不審に思われかねないので、避けましょう。

守りたい「件名」のマナーとして、何の用件か必ず明記すること、そして1つの用件に件名は1つ、つまり、1通のメールに用件は1つが基本ということです。事情があって複数の用件を書かなくてはいけない場合は、件名にすべての用件を書くようにしましょう。

メールを返信する際の件名については、内容が変更になって件名を変更しなければならない場合は別として、基本的には件名をそのままにして返信するのがマナーです。ただし、話題が変更になった場合は、件名もそれに一致するように変更して送信しましょう。

返信する際は「Re:」が件名の前に付きます。これにより相手には返信メールだということが一目瞭然となり、内容の管理ができますし、むしろ件名を変更すると、新しい案件かと相手に勘違いをさせる可能性があります。

ただし、メールソフトによっては、何度も返信を繰り返すと、「Re:Re:Re:……」と、返信の回数だけ件名の冒頭に「Re:」が表示されるケースがあります。このような場合は、肝心の件名が見えなくならないように余計な「Re:」を削除して、1つだけになるようにしましょう。

では、具体的にどのような件名にすればよいでしょうか。よくある場面ごとに見ていきましょう。

お礼

簡潔が良いとはいえ、件名が「お礼」「先日はありがとうございました」だけでは用件が伝わらず、忙しいビジネスパーソンが相手の場合、スルーされる可能性もあります。何に対するお礼か、あるいは自分の所属や名前を入れるなどして、相手に認知してもらえる工夫をしましょう。

お詫び

「お礼」と同様、「お詫び」や「このたびは申し訳ありませんでした」などではなく、何に対するお詫びか、簡潔に記載が必要です。また、お詫びは特に遅れると今後の関係悪化につながりますので、迅速かつ読み落とされないような工夫が必要です。

初めて連絡する時

何度かやり取りしている相手と違って、受信ボックスの段階で確実に用件が伝わらないと相手に未開封で処理される可能性がありますので、簡潔かつ練り上げた件名を書く努力が要ります。自分の所属や名前を入れても良いでしょう。

期限がある/至急で返事がほしい時

返事を急いでいる場合は、相手にメールをすぐに開封していただかないといけませんから、それとわかるような件名にしましょう。件名に締切日、日程などを記載すると親切です。

強調したい場合は【 】・[ ]などの記号を活用すると、目につきやすいため、優先度を判断しやすくするのに効果的です。

ただし、相手の目に留まりたいがために、本当に差し迫った場面でもない状況で、「至急」「重要」「緊急」といった言葉を添えるのは、相手の信頼を損ないかねず、本当に重要な場面で用いても、開封されなくなるかもしれませんので、安易に用いないよう心がけましょう。

また、下記のような「環境依存文字」は、パソコンの機種や環境によって受け取り側で正しく表示されない、あるいは文字化けする恐れがあるため、受け取り側の環境を確認しないままメールで使用するのは避けましょう。

①であれば(1)や1.などに、㌢はcmやセンチなどを使用すると、文字化けの心配をせずに済みます。

また、名前に旧字体が使われているときは、文字化けしてしまう恐れがあるため、常用漢字に置き換えたほうが良いでしょう。受信相手の名前が旧字体の場合は、初めてメールを送る時に、次のように、断り書きを入れるとよいでしょう。

このちょっとした気づかいで、相手が受ける印象は変わります。名前の漢字にこだわりをもっている方もいるため、十分配慮しましょう。

※本記事は『短いのに感じがいいメールが悩まず書ける本』亀井 ゆかり(日本実業出版社)より一部抜粋・編集しています

『短いのに感じがいいメールが悩まず書ける本』亀井 ゆかり(日本実業出版社)

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※この記事は2023年03月14日に公開されたものです

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