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いつやるの? プロに教えてもらった「投資を始めるタイミング」

小松原 和仁

物価高や老後問題……昨今はお金の先行きが不安になるニュースが多いですよね。これらの問題に備えるうえで心強いのが「投資」。――それはわかっていますが、そもそも投資はいつ始めるべきなのでしょうか? 投資のプロに教えてもらいました。

未来は誰にもわからない

スーパーの店頭に並ぶ食材やデパートで売っている化粧品、洋服などの値段が上がり、数年前には想像もしていなかった世界が広がっています。また、新型コロナウイルスや円安の影響により、以前よりも気軽に海外旅行へは行きにくくなりました。

物価だけではなく、金融市場でもコロナ・ショックの影響により、相場が大きく乱高下しました。長期的にみれば、世界の景気は緩やかに回復していくと思いますが、足元では予断を許さない状況です。

多くの人は、コロナ・ショックをきっかけとした物価の高騰や金融市場の混乱を想定できなかったのではないでしょうか。改めて未来は誰にもわからないということを私たちに気付かせてくれました。

 

投資のタイミングは気にしなくてもよい

ここ数年の急激な変化を目の当たりにすると、「どのタイミングで投資を始めればよい?」という声が多数寄せられます。たしかに、短期的にみれば、少しでも利益を上げるためには、投資するタイミングが大事になるので、相場が気になってしまうのも無理はありません。

しかし、長期的にみると、世界の株価(※)は上げ下げを繰り返しながらも、結果として大きく上がっていることがわかります。つまり、10年や20年といった長い目でみれば、投資はプラスの成果を得られることが多くなっています。このように考えると、投資を始めるときに大切なのは、目先のタイミングよりも、いかに長く続ける体制を整えられるかどうかだと言えます。

出典:ウェルスナビ ※世界全体の株価の動向を表す代表的な指数である「MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(MSCI ACWI、配当込み)」を使用。期間は1990年1月〜2022年1月末

 

長く続けるためには分散が大事

長期で投資を続けるためには3つの分散がポイントとなります。

1つ目は「時間の分散」です。相場は誰にもわからないため、投資のタイミングを分けた積立投資が有効となってきます。淡々と積立で投資していけば、相場が下がったときには、資産を割安で買える機会に転じます。少額からでも、時間を分けてコツコツと運用することが大切です。

2つ目は「銘柄の分散」です。さまざまな国や企業に投資することで、リスクを抑えながら、企業の成長による恩恵を受けられます。

3つ目は「資産の分散」です。現在は、米国を中心とした株式のみに投資する投資信託が人気となっています。ただ、これらの投資先はあくまで値動きの大きい株式のため、慣れていないと怖くなって投資を途中でやめてしまうかもしれません。投資先は株式だけである必要はなく、値動きの異なる債券や不動産、金などもあります。これらの資産に幅広く分散して投資することで、資産全体の値動きを抑えれば、投資が続けやすくなるでしょう。

※この記事は2023年03月03日に公開されたものです

小松原 和仁

2008年に証券会社に入社し、社会人をスタート。リテール営業に従事する中で、リーマン・ショックも経験。その後、保険会社にて、代理店向けの教育・研修に携わったのちに、信託銀行にて、富裕層向けの財務相談業務に従事した。2018年にウェルスナビの働く世代が豊かさを実感できる社会をつくりたいという理念に共感し、セミナー講師として入社。これまでに、500回以上の資産運用セミナーに登壇し、参加者からの多くの質問にも答えている。

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