「となります」は正しい敬語? 使い方や注意点を解説(例文付)
「となります」の言い換え表現
「となります」は便利な言葉ですが、状況や相手に応じて他の言い換え表現を使うことで、相手からの印象も変わってくるでしょう。
(1)「に至ります」
「に至ります」はある状態がもたらした結果を意味し、変化までの過程を表す言葉。「となります」の言い換え表現として使うことができます。
「一日中考えて、このような結論に至りました」のように過程を伝える時に使用することができ、報告をする際などによく使用される言葉です。
(2)「に変わります」「に変更します」
「となります」は変化した結果を表す表現なので「変わります」や「変更します」に置き換えることもできます。「となります」よりも「変わった」という意味合いが強くなるので日程など「変化」を強調する時に適しています。
「雨天のため、運動会は延期となります」であれば「雨天のため、運動会の日程を変更します」のように使用します。
(3)「です」
「です」は、「~だ」や「~である」の丁寧語なので「となります」の言い換えの言葉として使用できます。ただし少々簡素な表現になるので使用する時は注意が必要です。
「雨天のため、運動会は延期となります」を言い換えると「雨天のため、運動会は延期です」となります。やや一方的な伝え方となってしまうので、後輩に対してのアナウンスとして使うなどに留めておきましょう。
(4)「成長する」
物事が変化し大きくなった場合などには「成長する」という言葉に言い換えて使用することができます。
「おかげさまで、上場企業となりました」を言い換えると「おかげさまで、上場企業に成長しました」となり、見る人や聞く人のイメージも変わります。状況によって「となります」と「成長する」を使い分ければ、相手に対してより意味が伝わりやすくなるでしょう。
「成長」という言葉を使う際は、「御社のおかけで」「ご協力により」など感謝の意を伝える言葉と一緒に使用することでより良い関係を築ける可能性もあります。

国際おもてなし協会代表理事・直井みずほさんに、「おかげさまで」の正しい使い方や目上の人に使ってもいいのか、また言い換え表現などについて教えてもらいました。
「となります」は変化する時に使える丁寧な言葉
この記事では「となります」の意味や使い方、例文、言い換え表現などについて紹介してきました。
「となります」は、変化の結果を表す丁寧な表現です。しかし誤表現も多いので言葉の使い方や言い換え表現をきちんと理解し、その時の状況や相手によって表現を変えて使えるようにしましょう。
(にほんご倶楽部)
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※この記事は2023年02月01日に公開されたものです