「召し上がってください」は正しい敬語? 使い方や言い換え表現も紹介(例文つき)
「召し上がってください」は日常生活でよく使われるフレーズです。だからこそ、「正しい敬語なの?」「『お召し上がりください』にした方が丁寧?」などと悩む人はいるはず。本記事では、「召し上がってください」の使い方や言い換え表現について解説します。
「召し上がってください」は、目上の相手にお土産を持参した時や飲食を勧める時に使われる言葉です。
プライベートだけでなくビジネスシーンでも使える敬語なので、ぜひ正しい使い方を覚えておきたいところ。
そこでこの記事では、「召し上がってください」の使い方や例文、言い換え表現などについて解説します。
「召し上がってください」は正しい敬語?
「『召し上がってください』より『お召し上がりください』の方が丁寧なのでは?」
このような疑問を感じている人はいるでしょう。そこで、まず「召し上がってください」は正しい敬語なのか解説します。
「召し上がってください」は敬語として正しい
辞書で「召し上がる」を調べると、以下のように記載されています。
めし‐あが・る【召(し)上(が)る】
[動ラ五(四)]「食う」「飲む」の尊敬語。「何を―・りますか」(『デジタル大辞泉』小学館)
辞書に記載されている通り、「召し上がる」は「食う」「飲む」の尊敬語です。
そのため「召し上がってください」だけでも尊敬語として成立し、正しい敬語として使えます。
「召し上がってください」と「お召し上がりください」、正しいのはどっち?
「お召し上がりください」の「お~ください」という用法は、その動作をする相手への尊敬を意味します。
前述したように「召し上がってください」はこれだけで尊敬語として成立する言葉。本来「お~ください」の形にする必要はないのです。
つまり、厳密にいえば「お召し上がりください」ではなく「召し上がってください」とする方が正しいといえます。
しかし、現在は「お召し上がりください」も広く使われているため、敬語として容認されてきているともいえるでしょう。
「召し上がってください」の使い方(例文つき)
「召し上がってください」の使い方を具体的にイメージするため、使えるシーンと例文について紹介します。
「召し上がってください」が使えるシーン
「召し上がってください」は、相手に食べ物や飲み物を勧める時に使われます。例えば、来客にお茶を出した時、取引先にお土産を渡す際などです。
また、「召し上がってください」は手紙やメールでも使えます。例えば、相手に食べ物を送る際、「どうぞ召し上がってください」という旨の手紙を添えることがあります。
「召し上がってください」の例文
「召し上がってください」の使い方がイメージできるよう、以下に例文をいくつか紹介します。
・「心ばかりですが、どうぞ皆さまで召し上がってください」
・「ほんの気持ちですが、よろしければ召し上がってください」
・「ささやかですが、どうぞ召し上がってください」
・「どうぞ温かいうちに召し上がってください」
・「よろしければコーヒーと一緒にお菓子も召し上がってください」
・「私の地元で有名なお菓子をお送りいたします。是非ご家族の皆さまで召し上がってください」
▶次のページでは、「召し上がってください」を使う時の注意点を解説します。