「ご心配ありがとうございます」は正しい敬語? ビジネスで使う時の注意点
「ご心配ありがとうございます」の注意点
「ご心配ありがとうございます」はどんな立場の人にも使用できる便利な言葉ですが、気を回さなくてはならないポイントも。
そこで次に、「ご心配ありがとうございます」を使う時の注意点をお伝えします。
(1)「恐縮です」が適したシーンも
感謝の気持ちを示す「ご心配ありがとうございます」の言葉ですが、どんなシーンにもふさわしいというわけではありません。相手の行動や気遣いによっては、「これだけしたのに軽くないか……?」と暗に思われてしまう可能性があります。
自分のせいで大きな負担をかけたのであれば、「ありがとうございます」の代わりに「御心配いただき恐縮です」を用いてみてください。申し訳なく思っているという気持ちが伝わるはずです。

ライティングコーチの前田めぐるさんに、「恐縮」の意味や使い方、例文を解説してもらいました。
(2)クッション言葉を用いる
相手に気遣ってもらったのなら、自分も思いやりの心を忘れてはいけません。
常に忙しくしている相手であれば、「ご心配ありがとうございます」の前に「お忙しい中」や「ご多忙にもかかわらず」を組み合わせてみましょう。
(3)体調不良や災害時の現状を伝える
「ご心配ありがとうございます」の後には、心配してもらっている対象の出来事に対する現状を報告する一言を入れるとより丁寧です。
相手はあなたへの心遣いと共に、今後どんな流れになりそうかを知りたいと暗に思っているはず。
例文のように、体調不良や災害時の状況などを報告する一言を付け加えてみましょう。
例文
・「この度はご心配ありがとうございます。おかげさまで体調も回復しましたので、週明けには出社予定です」
・「そちらも大変な中、ご心配ありがとうございます。こちらはライフラインも復活し、普段通りの生活に戻りつつあります。自宅の様子が心配なので、週明けからはしばらく在宅ワークとさせていただけますと幸いです」
▶次のページでは、「ご心配ありがとうございます」の類語・言い換え表現を紹介します。