【Ep.1】寄り添い、深め合う関係が生んだ“リアリティ”
2022年11月から配信がスタートしたABEMAの『恋愛ドラマな恋がしたい in NEW YORK』。“恋愛ドラマの共演をきっかけに恋は生まれるのか?”をテーマに、若手俳優と女優がキスシーンのある恋愛ドラマの撮影をしながらその恋模様も追いかけるリアリティ番組です。今回は、恋愛コラムなどの執筆を手掛けるライターの瑞姫さんが、毎週の配信話を追いながらガチ考察します!
11月13日(日)からABEMA で配信が開始された『恋愛ドラマな恋がしたい in NEW YORK』は、記念すべきシリーズ10作目。アメリカ・ニューヨークに舞台を移したスペシャルシーズンとして放送されます。
さらに、全6話のドラマは、アーティストが「主題歌」を提供し、脚本はその主題歌から着想を得たストーリー。演技指導にはブロードウェイ女優の由水南さんが入り、最終的にオーディションでドラマを演じる男女ペア1組が選ばれます。
この連載では、その『恋愛ドラマな恋がしたい in NEW YORK』のエピソードと恋愛について、毎週紐解きながら分析。今回は、放送されたばかりの第1話を考察していきます!
舞台はNEW YORK! “運命の赤い糸”が導く相手は?
記念すべき第1話では、にしなの「ホットミルク」が主題歌。ニューヨークの片隅で夢を追う男女二人が織りなすラブストーリーが描かれています。
人々が行き交うニューヨークのタイムズスクエアに集められた8人のメンバーたちは、オーディションの男女ペアを“運命の赤い糸”で決めることに。
その結果、
・小野翔平(26)×立石晴香(28)
・髙橋大翔(22)×吉本実憂(25)
・福山翔大(27)×トミコクレア(22)
・柾木玲弥(27)×小島梨里杏(28)
という組み合わせで、オーディションに挑むことが決まりました。
由水先生はアメリカでの芝居を評価する基準は“リアリティ”と言い、そのために必要なことは“Substitute=置き換え”だと告げます。
芝居は人生の一部を切り取ったものだからこそ、人物の背景やキャラクター同士の関係値を深く掘り下げ、自分自身の体験や過去の記憶に置き換えて、自分自身のリアルな感情にアクセスして演技することが重要だと説明。
そのために、オーディション前日はペア同士でお互いを知り、過去の体験も共有できるような関係性になるようニューヨークでデートするように告げました。
不器用ながらも向き合う姿勢
それぞれがお互いに打ち解けようとさまざまな話をしたり、距離を縮めたりする中、序盤の雲行きが怪しく感じられたのが、玲弥さんと梨里杏さん。
二人は過去に共演経験があるものの、全く話さなかったと言い、デートが始まって歩き出しても、玲弥さんは梨里杏さんと目も合わせようとしません。
玲弥さんは13年の演技人生の中で一度も恋に落ちたことが無かったことから、恋愛ドラマでキスシーンを演じても「恋は100%しないです」と宣言しており、しかし、「新しい自分になったら分からない」と発言していました。前途多難……!
しかし、そんな玲弥さんに対し、梨里杏さんは「(玲弥の殻を)叩き続けるしかない」と、積極的に話しかけ、寄り添い続けます。
すると、玲弥さんは「僕は演技をする上で相手と何かを話し合うとか、共演者とあまり仲良くなったことが無い」と明かし、「してみたいとは思う」と本音を吐露。
目は合わないものの、自分のことを打ち明けていく玲弥さんの話を、相手のペースでずっと聞いていた梨里杏さん。
その無理に踏み込もうとせず、相手を尊重するような姿勢に安心したのか、玲弥さんは「普通の話題したいですね」「好きな食べ物なんですか?」と、不器用さは感じられるものの、一生懸命向き合おうと話題を自らどんどんと提案して、相手のことを知ろうと行動していきます。
相変わらず目は合わせないままですが、その姿にはスタジオで見届けている出演者からも「なんか一生懸命」「頑張れ!」の声が。
私も見ていて、なんだか応援したくなるタイプだなと思ってしまいましたし、何より不器用ながらも自分を偽ることなく向き合おうと努力する玲弥さんと、それを無理強いせず、優しく寄り添いながら心地良い空気感を作り出し、優しく包み込むような梨里杏さんのペアはすてきな関係性だと感じました。