「たたき台」の意味や由来は? 正しい使い方と言い換え表現
「たたき台」の言い換え表現
ビジネスシーンにおける「たたき台」は、他の言葉にも言い換えができます。使う場面や相手に応じて、適切に使い分けましょう。
(1)「草案」
「たたき台」は、「草案」という言葉に言い換えられます。草案には、次のような意味があります。
そう‐あん〔サウ‐〕【草案】
文章、特に規約などの下書き・原案。「―を練る」
出典:『デジタル大辞泉』(小学館)
「草案」も「たたき台」と同じように「原案」という意味があるため、下記のような文で用いることが可能です。
・Aさんが作ってくれた草案のおかげで、会議がスムーズに進んだよ。
・来週までに次の企画の草案をまとめておいてほしい。
・課長、会議の前に一度草案を確認いただいてもよろしいでしょうか?
特に、取引先など社外の人に対しては「たたき台」よりも「草案」を用いる方がいいでしょう。
(2)「ドラフト」
「たたき台」は、「ドラフト」にも言い換えができます。「ドラフト」には、次のような意味があります。
ドラフト【draft】
読み方:どらふと1 人を選抜すること。→ドラフト制
2 下書き。草稿。
3 洋裁で、型紙の輪郭を描いた下図。出典:『デジタル大辞泉』(小学館)
「ドラフト」には、「下書き」や「草稿」という意味があるため、下記のような例文で言い換えることが可能です。
・まずは、この企画のドラフトを作ってみてほしい。
・このドラフトに沿って詳細を決めていきましょう。
・来週の会議で使うドラフトはもう完成してる?
(3)「アウトライン」
「たたき台」は、「ドラフト」の他に「アウトライン」という横文字で代用されることもあります。アウトラインには、次のような意味があります。
アウトライン【outline】
読み方:あうとらいん1 輪郭。外郭。
2 あらまし。大要。「企画の―を説明する」
3 テニスで、コートの外周の線。出典:『デジタル大辞泉』(小学館)
「アウトライン」は「あらまし」や「大要」という意味があることから、「たたき台」と同じように用いることが可能です。
・簡単なアウトラインでいいので、企画をまとめてもらえますか?
・まずは、企画のアウトラインに目を通してください。
・次の企画のアウトラインを作成しましたので、添付ファイルでお送りします。
言葉を理解して「たたき台」を活用しよう
ビジネスシーンで使われる「たたき台」には、「企画の原案・試案・草案」という意味があります。鍛冶屋が熱い鉄を何度もたたきつけて完成形に近づけていく様子から、修正を重ねて企画を練り上げていくベースを表現する言葉として使われるようになりました。
上司や先輩から「この企画のたたき台を作っておいて」と言われて困惑することのないよう、しっかりと正しい意味を理解しておきましょう。
(にほんご倶楽部)
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※この記事は2022年11月10日に公開されたものです