それ、本当にかなえたいこと? 「30歳までに結婚」の裏にある意識
自由な時間がなくなる、好きな仕事ができなくなる……。「結婚はコスパが悪い」とも言われ、一歩踏み出せない人も多い。だけど実は、時代とともに「結婚生活」の価値観もアップデートされて、自分らしいライフスタイルを選べるようになっているんです! Twitterで人気のエマちゃんが、ご自身やまわりの夫婦の実例から、新しい結婚スタイルを提案します。今回は特集「30歳で人生変わる?」に絡めて、令和版の結婚観について語っていただきました。
子どもの頃、「何歳までに結婚したい?」という話をしませんでした? 現に私は小学生の頃、「24歳までに結婚したい」と言っていたのを覚えています。
小学生からしたら24歳は立派な大人だったけど、実際になってみると、まだふにゃっふにゃのガキンチョすぎて、結婚のけの字も無かったよね。恋愛も仕事も落ち着き0でしたから。
他の女の子もさまざまな数字で、「○歳までに結婚したい」と言っていたけど、30代で結婚を予想した人がいなかったのだけは、はっきり覚えている。
もう子どもの頃から、「結婚して初めての子供ができるのは20代でしょう」なんて固定観念があったんですよね。現に今、わざわざ口には出さないまでも、「30歳までに結婚したい」って思っている女性はたくさんいるんじゃないかな。
なんとなくキリのいい30歳までにと思っている人もいれば、子作り計画や、マイホーム購入のために、30歳までに結婚するのはマスト! って考えている人もいるよね。
とはいえそれに比例して、30歳近くになっても「恋愛経験が全然無い」「長年付き合っていた彼氏と別れて、この先結婚相手に出会えるか不安……」「もう少しキャリアを形成してから結婚や子育てに向き合いたい……」と悩んでいる女子が増えているのも、確か。
30歳手前にしてそういうことに悩み出すのは、もはや世間の常識と言っても過言ではない。そういうドラマも増えてますし。
30歳を目前にした女性の悩みはすごく現実的
わたしは「20代前半は人生のPMS期」って例えているんですけど、無駄に悩んで、無駄に悲観して、かといえば「わたしってサイコー!」とアップダウンな毎日を送っていたじゃないですか。
悩みといっても、なんとなく今の自分が不安とか、なんとなく将来が不安、とか漠然としていて。悩みさえもゆるふわだったなって、振り返って思うの。
でもね、30歳手前の悩みってすごく現実的。
物事を始める時って、何事も「何が分からないか、分からない」じゃない。20代前半は社会においても、人としてもそんな感じだったけど、30歳手前になると「これが分かりません!」「あれができません!」「これも足りません!」って悩みがはっきりしてくるの。だからこそ、自分の目の前に、「悩み」がズドーンと立ちはだかるというか。
20歳の悩みが「うん、それ考えても仕方ないことだから」ってくらいのものだとしたら、30歳手前の悩みって「それ、ちゃんと考えたほうがいいかも。きっとあなたにとってすごく大切なことなんだよ」ってわたしは思います。
漠然とした「不安」には向き合ってもムダ
だからわたしは、30歳を目前にして「結婚」について悩んでいるんだったら、目を背けずにちゃんと向き合うといいと思っている。
ただね、気をつけてほしいのは、「不安」とは向き合ってもムダってこと。
不安っていうのは「このままずっと独身で孤独死したらどうしよう」とか「今後結婚できるような人に出会えなかったらどうしよう」とか、そういう起きてもない未来について悲観すること。
不安の8割は現実に起きないって言われてるの、知ってる?
わたしの見解としては、30歳手前の大人はね、そういう漠然とした、根拠の無い不安を抱いてちゃダメなの。それは人生のPMS期で終わらせて。大事なのは、今自分が何を成し遂げたくて、人生で何をやり残していて、人として、女として、どんな生活と環境で生きていたら幸せかって、具体的に考えること。
30代手前の悩みは現実的だけど、夢は忘れちゃいけないの。せっかくね、自分を理解することができる年齢になったのだから。
自分にとって、何が大切で、何に時間をかけたくて、どんな人と一緒にいたいか、一生懸命考えるの。だってせっかく人として賢くなってきて、女として脂がノっているのだから。
自分という存在への理解が深まっている時に考えて出した答えって、いい答えなのよね。酸いも甘いも経験してきてさ、でも若さもあってさ、夢と希望を持って行動したことが、ちゃんとかなうんだよね。
私も、10代・20代に思い描いていた大人のステキな女に「なれているかも……!」って思えたの、ここ最近ですから。
年齢というモノサシに振り回されない。自分の感覚を大切にしよう
だからこそ、周りの人間や、年齢、っていうモノサシに振り回されないでほしい。ここまで生きてきたことに自信を持って、自分の心と、感覚を大事にしてほしいんだよね。
恋愛したい! 仕事したい! 結婚したい! 子どもほしい! この人好き! タイプ! いいパパになりそう! みたいな、心で感じた直感や感覚を大事にしてほしい。
一方で、
今すぐ結婚したいとは思わないな。この人のことは好きになれなさそう。彼氏としてはいいけど、父親としてはどうなの? わたしのこと大切にしてくれなさそう。子どもはほしいと思えない。
とかそんな感覚も大事にしてほしい。それは、今まで生きてきた経験から、得た感覚のはずだから。
キャリアを形成しなきゃ、恋愛しなきゃ、結婚しなきゃ、の「〇〇しなきゃ」の義務感で押しつぶさないでほしい。最近、自分のこうしたい! みたいな感覚をないがしろにしているおなごが多いなって、感じるの。
感覚って、あやふやなものって思われがちだけど、違うよ。ちゃんとあなたの人生経験を総動員して、脳ミソと心が出した答えなの。
いつだって大事にすべきは「本当のわたしの心は、何を求めているんだろう」ってこと。それは「結婚しなきゃ……」「親に孫見せなきゃ……」って焦りや不安からくるものじゃなくて。
こんな未来を生きたいなって夢と希望からあふれるものから、自分を知るの。きれいごとじゃなくて、大マジで言ってます。
30代こそ、夢と希望を忘れちゃいけない。超現実生活を生きてるからこそ。ってか生き抜いてたら、かなえる力もあるんだから。
現実的である、っていうのは結婚とか年齢を考えるってことじゃないよ。今の自分をどれだけ知っているかってことだから。そしてそれにピュアに従えているかってことだから。
今一度、忘れかけていた素直さを取り戻してください。30代にピュアさに磨きがかかった女って、どう考えても幸せオーラに包まれているから。
(文:エマちゃん、イラスト:itabamoe)
※この記事は2022年02月19日に公開されたものです