自分に自信がない原因は「親」? 自信を持つための7つの方法
子どもが自信を持てない原因になる親の言動
子ども時代の親との関わりが、どのように自信を持てないことにつながっていくのか、もう少し詳しく見ていきましょう。
自信が持てない原因になるかもしれない親の言動を以下に例示します。これらを参考にして、自身がどのケースに当てはまるか、またどう感じたかについて、ぜひ考えてみてください。
子どもの心の中でどんなことが起きているか知ると、自分の性格をより理解するのに役立ちます。
(1)満点に近い成績でも「あと少しだったのに」と残念がられた
せっかく頑張ったのに親から認めてもらえないことが続くと、子どもは自分で自分を肯定できなくなってしまう可能性があります。
親としては、「あなたはもっとできる子だ」という期待を込めて言ったつもりで悪気はないのかもしれませんが、子どもは以下のような教訓を心に深く刻む場合があります。
「もっと頑張らなければならない」
「完璧を目指さなければならない」
「現状で満足してはいけない」
この教訓には、「今の自分のままではダメだ」という意味も含まれるため、これに従って生きると、常に自己否定的な意識を持ち続けることにつながりかねません。
(2)「お姉ちゃん(お兄ちゃん)なんだから我慢しなさい」と言われて育った
妹や弟の面倒を見てもらったり、家事を手伝ってもらったりなど、自分の苦労を軽減するために長女・長男を頼りたくなる親はいるでしょう。
そのため、下の子に手が掛かっている時はつい「お姉ちゃんなんだから我慢しなさい」「お兄ちゃんなんだからしっかりしなさい」などと言ってしまう親がいます。
親が大好きな長女・長男だと、親の期待に応えようと頑張り続ける可能性があります。
その中で、「親(周囲の人)の期待に応えなければならない」「常にしっかりしていなければならない」といった考えが、心の中に芽生えることもあるでしょう。
これは、「期待に応えられなければ、私はダメな人間ということだ」という考え方のベースになっています。
そのため、「他人の期待に応えようとして頑張ってもできなかった」という経験が重なると、自己否定しがちな性格になってしまうのです。
(3)外出の支度中に「もたもたしないの」とよく怒られた
支度に手間取る子どもを急かすのは、親にとってよくあることかもしれません。
しかし、「もたもたしないの」と言われた子どもは、「急がなければ怒られる」と受け止めることがあります。
それが繰り返されることで「もたもたしてはダメだ」「迷惑を掛けてはダメだ」といった考え方が身につくのです。
そして、大人になってからも「早くしなきゃ」「急がなきゃ」と自分で自分を急かしがちです。
仕事やプライベートで何かをする時に、早くやらないと不安やイライラを感じる人は、「急がなくちゃダメだ」という考え方がしみついている可能性が高いでしょう。
「早くしなきゃ」と自分を駆り立てつつ、それができない時に「自分はダメだ」と思うことを繰り返すので、なかなか自信を持てない傾向があります。
(4)親が自分に無関心だった
親に事情があってあまり構ってもらえなかった時、とても寂しく感じて親の愛を渇望するようになる子どもがいます。
あるいは、本当はそれなりに親との接触があったにも関わらず、何らかのきっかけで「私の親はちっとも構ってくれなかった」と思い込む子どももいるようです。
このような状況に置かれると、子どもは「自分は愛されていないのではないか?」「愛されていないのは、自分のせいなのかも?」と不安に思ってしまう場合があります。
その結果、親の関心を引くため「良い子になろう」と心に決めて、優等生を目指すようになる人もいるようです。
しかし、親は子どもに優等生であることを望んでいないかもしれません。この場合、いくら良い子でいても親の態度は変わらない可能性があります。
この時、「構ってもらえないのは、私がダメな子だからなんだ」「もっともっと良い子になって、構ってもらえるようにならなきゃ」と考え、今後も常に良い子であり続けようとする子どももいるでしょう。
そのうち、「親だけでなく周囲の人からも認めてもらうために良い子でいよう」というふうに考えが拡大していき、大人になってからも優等生であり続けようとする人もいます。
その努力の背後には、常に「私はダメな子だ」という自己否定的な意識が潜んでいるのです。