インナーチャイルドとは? 意味や克服するための癒し方を解説
インナーチャイルドの癒し方
続いて、インナーチャイルドを癒す方法を解説します。
(1)子ども時代のつらい記憶を見つける
まずは、今も傷ついたまま残っている子どもの頃のつらい記憶を見つけていくことから始めましょう。
日常で感じる「寂しかった」「悲しかった」「イライラした」「どうせ私は嫌われる・選ばれない」「見捨てられて不安だった」などのネガティブな感情について、深堀りしていきます。
(2)子ども時代の記憶と気持ちを言語化する
今感じているネガティブな感情と同じような感覚を、子どもの頃にも抱いたことがなかったか思い出していきます。
パッと思い出せる記憶があれば、その時どんなことがあって、どんな気持ちになったのかを言語化していきましょう。
例えば、「子どもの頃に学校で仲間外れにされてつらかった」という記憶が出てきたとします。その出来事が、今にどんな影響を及ぼしているのかを見ていくのです。
すると、「自分の中に不安があるから、自分は選ばれない、どうせ嫌われると思って、相手を疑ってしまうのか……」と気づくことができるかもしれません。
過去の体験や記憶が今にどんな影響を及ぼしているのか、それが分かるだけでも気持ちがラクになることがあります。
(3)記憶の中の感情を否定せずに受け入れる
子ども時代に傷ついた当時の状況を思い出して、その時抱いた感情をありのままに感じていきます。
悲しい、つらい、悔しい、腹が立つ、恥ずかしい……など、湧き出てきた感情は否定せずに全部感じきっていきましょう。
この時、心の中にいる子どもの自分に「つらかったよね」「もう泣いていいんだよ」「我慢しなくていいよ」と、当時の心情に寄り添うように優しく声を掛けていきます。「私はあなたのことが好きだよ」など、褒めたり励ましたりする言葉も良いでしょう。
そして、最後は当時の自分を心の中で優しく抱きしめて終了します。こうして、愛ある言葉を掛けて受け止めてあげることで、傷ついた感情が癒されていくのです。
以上のプロセスをカウンセリングで行う場合は、カウンセラーがリードしてくれますから自分の気持ちを素直に話してみましょう。
自分で行う場合は、紙に書き出して感情を言語化してみるのがおすすめです。インナーチャイルドに声を掛ける時は、できるだけ声に出して行う方が効果的です。
インナーチャイルドを癒す時の注意点
インナーチャイルドを癒すには、いくつかの注意点もあります。
(1)思い出せない記憶は無理に引き出そうとしない
インナーチャイルドを癒す時、過去のつらかった経験を思い出す必要があります。
しかし、あまりにもショッキングな出来事だった場合は、心を守るために記憶から抜け落ちてしまっていることも。
もしあまり思い出せないことがあれば、無理に思い出そうとしないよう気をつけましょう。
(2)気持ちが十分落ち着いている時に行う
インナーチャイルドを癒すには、自分の気持ちが十分に落ち着いている時、1人の静かな時間を確保して取り組みましょう。
セルフセラピーでも構いませんが、もしカウンセラーなど専門家のサポートが欲しい場合には、自分と相性の良いカウンセラーを選ぶことも大切。あなたを理解して、気持ちに寄り添ってくれるような信頼できる人にお願いしましょう。