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周囲からの期待が大きい。異動希望が言えない状況に悩んだ時の解決策

#お仕事ハック

ヨダエリ(コラムニスト)

仕事で大成功を成し遂げたいとか、そんな大それた野望はないけど、なんとなくうまくやりたい。いつもの働き方を小さくアップデートする「お仕事ハック」を紹介します。

今回のお仕事ハックは「上司からの期待が大きくて、異動希望が言い出せない」とのお悩みに、ライターのヨダエリさんがアドバイス。

上司からの期待が大きすぎる……

今の会社に新卒で入社し6年目になります。同じ部署の先輩や同期は次々と転職や異動をし、今の部署にずっといる私に対する周囲の期待が年々高まっているように感じます。私もそろそろ異動して新しい仕事に挑戦したいと思っているのですが、上司から「これからも期待しているよ」などと言われるとなかなか言い出すことができません。

それに、私がいなくなってしまったら後輩の教育をする人もいなくなってしまうので、部署のためには残った方が良いのではと悩む日々です。私はどうすれば良いのでしょうか、教えてください!

期待されている。スバラシイことではないですか!

あなたの文章から、きっと今の部署で、先々のことまで考えた安定感のある仕事ぶりを発揮しているんだろうなと想像できます。だから頼りにされるし、期待されるし、異動にならないんだろうなと。

それが悩みなんですが……と思うかもしれません。でも、考えてみて。

あなたにしかできない役割があり、「これからも期待しているよ」と上司に言われる部署と、あなたにしかできない役割は特になく、あなたに期待する上司もいない部署、どちらで働きたいですか?

うっ……と、もし答えに詰まるのなら、あなたは期待されるのが苦手ではないんだと思います。

期待されるのが苦手な人は、「期待されず気楽にやれる部署がいい」と即答します。そこまでは振り切れていない人でも、「あんまり期待されるのはプレッシャーかも……」などの戸惑いを見せます。

でも、あなたは期待されていることを重荷に感じているわけではなさそう。

と同時に、自分自身では「期待されるのが向いている」とは、あまり思っていなさそうですよね。

私ごとで恐縮ですが、30代前半の頃、「ダヨリンは人のために何かをしている時の方がイキイキしている」と、当時付き合っていた彼氏に指摘され、ハッとしたことがあります。自分では、仕事で自分の好きなことをやりたいタイプだと思っていたので。

でもよく考えてみると、いくら好きなことでも需要がないことを仕事でやりたいとは思わないし、期待されたり求められたりすると俄然張り切ってしまうんですよね(もちろん、嫌いなことや信条に反することはやりたくないですが)。

その後、本を出せたのも、読者から寄せられた恋愛のお悩み解決に全集中した超長文コラムを携帯サイトで書き続けた結果でした(美文を書こうとか、自分をどう見せようとか、これを本にするぞ、などは一切考えなかった)。それで、「あぁ、私はこっちなんだな……」と気がつきました。

次々に転職や異動をしていく人たちは、「自分はどこ? こっち? あっち?」と、自分に合った仕事や、仕事の取り組み方を探している最中かもしれません。

一方、あなたは早々と運命の場所が見つかった。そう考えてみてはどうでしょう。同じ部署に長くいるの、全然悪いことじゃないですよ。

ただ、期待に応えていたせいで別の仕事ができなかった……と後からボヤくことになるのは避けたいところ。なので、やりたい仕事や行きたい部署があるなら、それを伝えてみるのも全然アリだと思います。

異動先で新たな自分を発見するかもしれないし、やっぱり自分は前の部署が向いているんだと再確認するかもしれない。どっちに転んでも無駄にならないです。後輩の教育は誰かがどうにかするので大丈夫ですよ!

Point.

・あなたは期待されるのが向いているタイプ
・今の部署で力を発揮できているから、期待されている
・他の人より早く運命の場所が見つかった、と考えてみては
・もちろん、他にやりたい仕事や行きたい部署があるなら挑戦するも良し!

(文:ヨダエリ、イラスト:黒猫まな子)

※この記事は2021年05月25日に公開されたものです

ヨダエリ(コラムニスト) (コラムニスト)

コラムニスト/恋愛アナリスト。慶應義塾大学文学部卒業後、PR会社勤務を経てフリーに。思春期はドイツ在住。メトロセクシャルについて分析したコラムが『AERA』『anan』など多数の媒体で話題になると同時に、携帯サイトで連載していた恋愛相談コラムが口コミで人気に。現在は新聞・雑誌・ウェブでライフスタイルやトレンド、男女の心理にまつわる記事を執筆するかたわら、エキサイトお悩み相談室で電話相談も実施。著書に「その恋、今のままではもったいない!」(情報センター出版局)「今度こそ『信じられる人』と恋愛する本」(すばる舎)など。

●ブログ「cafe dayorin」
https://ameblo.jp/dayorin/

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