カタルシスの意味とは? 日常での使い方をわかりやすく紹介
カタルシス効果とは何か?
前述したとおり、カタルシス効果という言葉は心理学の用語として現在も使われています。
「どのような効果なの?」「どんな場面で使えるの?」と疑問に感じる人に向けて、実際に用いられるシーンや使うべきタイミングを以下でくわしく解説します。
心理療法として使われるカタルシス効果
誰かに悩みを話したり、紙に文字にして書き出したりすることで気持ちがスッキリした経験は誰しもあるでしょう。ネガティブな感情には強いパワーがあり、溜め込むと心と体に支障をきたしてしまいます。
普段の生活の中で湧いてくるネガティブな感情や、過去のネガティブな思い出は「忘れよう」「思い出さないようにしよう」と抑えるのではなく、逆に言葉でアウトプットすることでメンタルの状態が改善できるのです。
不安や恐れ、悲しさやつらさなどのネガティブな感情を言葉にしたり話したり、アウトプットしたりしてストレスや緊張を解きほぐすことをカタルシス効果と呼びます。
カタルシス効果は映画や本を見ることでも得られる
より身近な例でいうと、映画や本を読むことでもカタルシス効果を得られます。
登場人物の言動や、物語の中のさまざまなシーンによって感情が高ぶると、言葉に出さなくても涙が出てきますよね。
実は、その感情が高ぶった時の涙にはストレス物質が含まれています。つまり、涙を流すことで物理的にもストレスを体の外へ出しているのです。
言葉でアウトプットしなくても、映画や本を読み感動して泣くことでカタルシス効果を得ることができるのです。
「カタルシス効果」を得る時の注意点
普段、無意識に抑えていた憤りを表すのは大事ですが、その感情のままにアウトプットしすぎるのは要注意。
感情が収まらずに継続されやすくなるからです。結果、メンタル面での良い効果を感じなくなってしまう恐れもあります。憤りを表現する時は、この逆効果も頭に入れておきましょう。