転職癖がついてしまった。気持ちを切り替える方法
仕事で大成功を成し遂げたいとか、そんな大それた野望はないけど、なんとなくうまくやりたい。いつもの働き方を小さくアップデートする「お仕事ハック」を紹介します。
今回のお仕事ハックは「転職癖がついてしまった時の気持ちの切り替え方」について、ライターのぱぴこさんがアドバイス。
転職癖がついてしまって不安
私は働きだしてから5年の間で、4回転職をしています。入社する度に、もっと良い業務や職場環境のところがあるんじゃないかと思ってしまい、1つの会社を長く続けることができないのです。
たまに、この働き方で良いのかすごく不安になります。私はこのままで良いのでしょうか。
ダメだと思います。
転職おすすめ魔人と化している私ですが、これはダメです。ちなみに“転職回数が多い=悪い”ではないです。では、なぜダメだと思うのか。その理由は3つあります。
1.青い鳥症候群での転職が続いていること
2.自分の行動結果に自分が不安になっていること
3.自分の人生の良し悪しの判断を他人に委ねようとしていること
それぞれ見ていきましょう。
青い鳥症候群での転職が続いていること
転職理由や動機が、自分のキャリアプランからの判断ではなく、「もっと良い業務や職場環境のところがあるんじゃないか」という「隣の芝は青い」もしくは「青い鳥症候群」でのスライドなことが問題です。
こうなると「その場その場の思いつき」に近く、見事にジョブホッピングする形になるため、転職がキャリア形成に寄与しません。
キャリア形成のための転職4回と、ジョブホッピングによる4回では意味が違います。
ご自身が感じている不安は、自分の転職が場当たり的なためキャリアに断絶があり、それゆえに「転職回数が多い」というネガティブ要素が強まっていることが原因です。
自分の行動結果に自分が不安になっていること
キャリアプラン上の戦略的な転職であれば、「願望を叶えるために行動した」というロジックを持てますが、現状「これでよかったのか?」と不安になっています。それは、前項でも触れた場当たり的な転職を繰り返してしまったことが原因です。
「もっと良い業務や職場環境」の内容もその時々で自分にとって良い選択だったと満足できていれば、問題はありません。
しかし自分の行動を後悔したり、良かったのかと悩んでしまう結果につながってしまっているのは問題です。
自分の人生の良し悪しの判断を他人に委ねようとしていること
最後は根深い問題です。
今、「不安に駆られて誰かに相談したい!」という気持ちになっていることは分かります。ですが、「私はこのままで良いのでしょうか?」と判断や評価を外部に丸投げしてしまうのはよろしくありません。
自分の過去の意思決定の評価をフルスイングで外部委託するのは、自分の人生の意思決定を放棄するのと同じことです。良くて占い課金コース、悪いと謎の幸せになれる壺をリボ払い購入コースまっしぐらです。
「このままで良いのでしょうか?」に対しては、私は「良くないと思います」と言えますが、良くないと言われてどうするのか?
また、どうして「良いと思えないのか」という核の部分は自分で作らないといけません。
過去は変えられない、未来に向けて現状整理
さて、転職4回の事実は変えられません。しかし今の課題を整理し、未来に対して準備することはできます。
まずは、自分のキャリアを棚卸ししつつ「どうなりたいか」をはっきりさせましょう。
「隣の芝が青く見える」以外に、その時々でどんな部分を「良いな」と思って職を変えたのかを振り返ると、「なんとなく良さそうに見えた」以上の理由が見えてきます。
目先の改善点としては、ある程度腰を据えたキャリアを……という部分になりますが、そもそも自分が何を仕事に求めているのか、どんなキャリアを構築したいのかが分からなければ、「ただ我慢して長めの職歴を手に入れる」という結果になるだけです。
自分が何を欲していて、どうなりたいのか? は自分の中にしかありません。
後悔しないためにもやりたいことを書き出して整理し、今後のアクションを決定していきましょう。
・“転職が多いこと=悪”ではない
・自分のやりたいこと、なりたい未来が分からないと迷走する
・自分のやりたいこと、目指す未来を書き出して整理する
(文:ぱぴこ、イラスト:黒猫まな子)
※この記事は2021年04月13日に公開されたものです