「ご高覧」の意味は? 正しい使い方と例文・類語
「ご高覧」と間違いやすい言葉
「ご高覧」は見ることをお願いする言葉ですが、以下に紹介する言葉は見る以外の作業も促す表現です。最後に「ご高覧」と間違えやすい言葉を紹介します。
ご査収(ごさしゅう)
「ご高覧」が見ることを意識した表現であるのに対し、「ご査収」は中身や内容を確認した上で受け取ってほしい時に使用する言葉です。
ビジネスシーンでは見積書や請求書といった文書、または上司に確認してもらいたい書類などを渡す際に多く使われています。
「査収」に尊敬の意を表す接頭語「御(ご)」を付けたのが「ご査収」です。
「査」は「調べる」「同意する」という意味が含まれています。そのため「査収」は「同意した上で受け取る」とも言えるでしょう。
【例文】
・見積書を送付いたしましたので、ご査収くださいますようお願い申し上げます。
・お手すきの際にご査収くださいませ。
ご精査(ごせいさ)
「ご精査」は、よく調べる、正しいか確認するという意味です。資料や報告書などが正しいかよく確認してほしい時、この言葉を添えて依頼するといいでしょう。
【例文】
・資料を添付しております。ご精査のほどよろしくお願いいたします。
・ご精査くださいますようよろしくお願いいたします。
ご高閲
「ご高閲」は、文書や書類に誤りや不備がないか確かめてほしいことを敬って伝える言い回しです。「閲」には「改めて調べる」という意味が含まれます。
目上の人に対し、自分が作成したものをチェックしてほしい時などの依頼で使用します。
【例文】
・ご高閲いただければ幸いです。
ご回覧
「ご回覧」は、書類などを読み終わった後で次の人に回してほしい時に使用する言葉です。
「回覧」は「順に回して伝えて見る」という意味を持ち、グループやチーム内で情報を共有する際に使用します。
「ご高覧」と意味は似ていますが「ご回覧」は複数の人に対して見てほしいことを伝える表現になります。
【例文】
・資料をお渡しします。ご回覧ください。
・案内を皆さまでぜひご回覧ください。
ご観覧
「ご観覧」は、動物園・水族館・博物館・演奏会など実物見物の時に使える表現です。これらの場面で、実際に目にしたことがある人もいるのではないでしょうか?
「見る」という意味では「ご高覧」と同じですが、書類などの文書を見てほしい時には使用しないため、「ご高覧」とは置き換えられません。
【例文】
・公演をご観覧いただき、非常にうれしく思っております。
・快適にご観覧いただけるよう以下のことをお守りください。
「ご高覧」の使い方を覚えよう
「ご高覧」を使う機会は限られていますが、意味や使い方があいまいでは、いざという時に正しく表現できません。
似ている言葉や間違いやすい言葉との違いを知っておけば、どんなシチュエーションでも正しい言葉を使用できますね。
言葉を覚えて、適切な場面で使いましょう。
(大西みき)
※画像はイメージです
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※この記事は2021年04月12日に公開されたものです