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「拝受」の意味。「拝受いたしました」は正しい使い方?

前田めぐる(ライティングコーチ・文章術講師)

「拝受」という言葉を使う上での注意点

ここでは、「拝受」を使う上での注意点を紹介します。

「拝受」は自分の行為についてのみ使う

「拝受しました」「拝受いたしました」は、謙譲語なので、相手の行為については使えません。

あくまで、自分が書類や物を受け取る側である時に、自分の行為について使います。

「拝受」は口頭では使わない方が無難

「拝受しました」という表現は、「拝受いたしました」ほどかしこまった語感はなく、それでいて「謹んで」という意味も既に含まれており、活用度が高いといえるでしょう。

この点は、「拝見しました」「拝読しました」なども同様で、相手を立てながらもすっきりした言い回しができる例です。

ただし、口頭となれば少し事情は違ってきます。「拝読しました」「拝見しました」が日常的に使われるのに比べると、「拝受しました」は口頭ではあまり使われていません。

間違いではありませんが、目で読むことのできる文書と違い、耳から入る言葉は人によってはイメージしづらいことがあります。

よって、口頭で「拝受」と言われると、「“はいじゅ”……? あ、“受け取った”ということか!」と理解に時間を要することも。

そのため、口頭で伝えるなら「確かにお預かりしました」「ありがたく頂戴しました」などの方が自然でしょう。

次ページ:「拝受」という言葉はどんなふうに使えるの? (例文付き)

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