「ンゴ」とは? 意味や語源・使い方を解説【ネットスラング大辞典】
「ンゴ」という言葉を耳にしたことはありますか? こういった、SNSや電子掲示板などで発生し、使用される俗語を「ネットスラング」と言います。その言葉の意味や元ネタを調べると、思い掛けない発見があるかもしれません。今回はWebメディア評論家の落合正和さんに「ンゴ」について解説してもらいました。
インターネットで利用される「ネットスラング」とは、SNSや電子掲示板などで発生し、使用される俗語のことです。
ネットスラングの中には、インターネットを飛び出して口語として利用されるようになるものもあります。
今回は、SNSなどで多く見かける、「ンゴ」の意味を紹介していきます。
「ンゴ」にはどんな意味があるのか?
「ンゴ」は、文章の語尾に付けて使用するタイプのネットスラングです。
電子掲示板サイト2ちゃんねる(現在は5ちゃんねる)の「野球ch」で発祥し、「なんj」の呼称で知られ、プロ野球好きのユーザーが多数集まる「なんでも実況J(ジュピター)」などの板で多く使われることで広がっていきました。
「野球ch」、「なんj」などの野球関連の実況版から発祥した言葉だけに、当初は失態をおかした投手をやゆしたり嘲笑したりする意味で使われていました。
しかしながら、次第に野球実況板の外でも使用されるようになり、その使われ方も以下の(1)~(3)の順に大きく変化していきます。
(1)野球に関係無く失態をおかした人、不手際をやらかす人を嘲笑する際に使われるようになる
(2)失態をおかした際などに自虐の意味で使われるようになる
(3)現在では意味もなく響きや語感を楽しむためだけに使われるようになる
と、その使われ方は当初とは大きく異なってきています。
2017年には、語感が良く、軽いノリで使えるということで「ンゴ」が「JC・JK流行語大賞」の「コトバ部門」で5位に入り、特に意味を持たない形で電子掲示板サイトのみならずSNSや口語でも頻繁に使用されるほど普及していきました。