「痛み入ります」はどう使う? 意味や使い方・類語を解説
「痛み入ります」の言い換え表現
最後に、「痛み入ります」と似たような意味合いを持つ表現を以下に紹介します。
「身に余る光栄です」
過分な配慮をしてもらったり、条件のいい話を持ち掛けられたり、受賞など想像以上の評価を受けたりした時に「自分にはもったいないほどだ」という意味で使います。
例文
・Y社に部長として迎えてくださるお話、身に余る光栄です。
「頭が下がる思いでいっぱいです」
「頭を下げる」のではなく、自然に頭が下がるようなありがたい対応をしてくれた相手に対して使う、素直な表現です。「頭が下がる思いです」でも良いでしょう。
例文
・先日は、私の失敗を課長にフォローしていただき、頭が下がる思いでいっぱいです。
「恐悦至極に存じます」
「恐悦」とは「相手の好意や配慮をもったいなく思って喜ぶこと」で、「至極」とは「この上なく」という意味です。
古風な表現ですが、意味としては「痛み入ります」に非常に近いものがあります。また、目上の人の慶事を祝う時にも使うことができます。
例文
・お忙しい○○様にわざわざ予定を合わせていただけるとは、恐悦至極に存じます。
「甚大なるご配慮に心から感謝いたします」
「痛み入ります」同様、感謝の程度が非常に大きい場合に使いますが、配慮の大きさに焦点を当てているため、「ちょっと余計だったかな」という懸念を相手に抱かせる心配もありません。
例文
・このたびは当該プロジェクトへの予算についても、将来性を鑑みての甚大なるご配慮に心から感謝いたします。
お礼の仕方にセンスが表れる。適切かつタイムリーにと心得て
「痛み入ります」は、深い感謝の気持ちを表す言葉であることを紹介しました。
お礼の仕方には、ビジネスセンスが表れます。
さりげなくタイムリーに謝辞を述べられると、相手はとても気持ち良く感じます。
逆に、いつのことだか相手が忘れてしまうほど時機を逸すると、「こういう人はチャンスを逃すのだろうな」と思われてしまいかねません。
お礼はタイムリーに、そしてオーバーになりすぎないよう、その場や状況に適した言葉を選びたいですね。
(前田めぐる)
※画像はイメージです
※この記事は2020年10月19日に公開されたものです