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「痛み入ります」はどう使う? 意味や使い方・類語を解説

前田めぐる(ライティングコーチ・文章術講師)

「痛み入ります」を使う時の注意点

ここまで述べたように「痛み入ります」を使うのは、心が痛いほど感謝している場合です。

例えば、いつもおなじみの取引先の人からおやつなどの差し入れをもらった時に「痛み入ります」と使うのは、ちょっと大げさです。

また、納期や値段の交渉など日常的な商談で「痛み入りますが、端数の額を値引きしていただくわけにはいきませんか?」などの使い方も、極端です。

「恐れ入りますが」「恐縮ですが」で十分対応できる場合には、わざわざ「痛み入ります」を使う必要はありません。

大げさになってしまわないよう、使う場面には気を付けましょう。

「痛み入ります」をどういう場面で使えるのか?(例文付き)

実際に「痛み入ります」を使った例文を、5つのビジネスシーンとともに、以下に掲げます。

目上の人から想像以上の評価を受けた時

先ほど例で挙げた通り、目上の人から大勢の人の前で褒められたり、想像以上の評価を受けたりした時に使います。

例文

・社長から直々にお褒めいただき、痛み入ります。

取引先や上司に自分の失敗をフォローしてもらった時

完全に自分の落ち度であるところを取引先の人がかばってくれたり、上司がフォローしてくれて大事に至らなかったりした時に使います。

例文

・(かばってくれた上司に対して)今回のお心遣い、誠に痛み入ります。二度と同じ失敗を繰り返すことのないよう、肝に銘じます。

上司から直々に温かい助言を受けた時

上司から部下にアドバイスをするのはよくあることでしょうが、それが表面的なものではなく、本当に自分のことを思って言ってくれたのだと感じた時は、心底うれしいですね。

そんな時には、心を込めて感謝を伝えると良いでしょう。

例文

・本日は、貴重なご助言をいただき、痛み入ります。これからも精一杯、励みますので、ご指導のほどよろしくお願いします。

上司の力添えで仕事がうまくいった時

上司など目上の人の推薦やサポートにより、仕事がうまくいった時などに使います。

例文

・先日は、お力添え痛み入ります。○○様をご紹介してくださったおかげで、進行中の案件がスムーズに進み、感謝しております。

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