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本当の優しさとは何か? 真の優しさを身につける方法【診断付】

ラブホの上野さん

本当の優しさとは何か? その正体は厳しさor思いやり、どちらでしょうか。学校の道徳では習えない、優しさとは何かの真実をコラムニストのラブホの上野さんが解説します。

例えば現代の医学ではどうしようもない難病に侵されて、余命が1週間と宣告された人がいたとしましょう。

この患者から「私は死ぬのですか?」と聞かれた際に、皆さまならどう回答しますか?

「あなたは助かりません。もうすぐ死にます」と真実を告げるのか。それとも「大丈夫、きっと助かりますよ」と嘘を言うのか。

どちらが正解というわけでは御座いませんが、おそらく多くの方は助かると嘘を付き、そしてそれこそが優しさであると考えることでしょう。

私もそう思います。死が確定している人間に、今さら「死にます」なんて伝えても仕方がありません。言葉は悪くなりますが、どうせ死んでしまうのですから、せめて「生きられるかも」という希望を抱いたまま死なせてあげるのが優しさではないかと私は考えます。

それではこの余命が1週間ではなく1カ月であったら? 1カ月ではなく1年であったら? 1年でなく10年であったら?

皆さまはどうされるでしょうか?

本当の優しさとは?

以前、とあるバーに行った時、お客様の中に非常に太っている男性がいらっしゃいました。

モテるとかモテないの問題ではなく、健康問題が発生しているであろうレベルの巨漢。失礼ながら、私もダイエットが必要だと感じました。

私以外のお客さまや店員さんもそう感じていたのでしょう。いつの間にかバーの中はダイエットの話題になり、お客さまや店員さんが「痩せたらモテるよ」とか「健康的にも痩せた方がいいよ」とか「炭水化物ダイエットがいいよ」というような話をしておりました。

彼らは、ほぼ間違いなく「優しさ」からその言葉を言ったことでしょう。彼が痩せたらモテるかどうかは知りませんが、少なくとも健康面で考えれば痩せた方が良いのは間違いありませんから。

しかし、そんな中で1人だけみんなとは違うことを言う女性がいました。

彼女はおもむろにこう切り出したのです。

「でも、今はマスコットみたいでかわいいのに……痩せたらもったいないよ」と。

モテる、モテないの問題にしても、健康の問題にしても、彼が痩せた方がいいのは間違いありません。そして私は、これを言った女性と知り合いなので断言しますが、彼女はその太った男性のことを、マスコットなどとかけらも思っていなかったでしょう。

彼の健康面を真剣に考えて「痩せた方がいい」と忠告した方と、彼の健康のことなど何も考えずに「そのままでいいよ」と言った女性。

この2人のうち、優しいのは一体どちらでしょうか?

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