ビジネスで「不躾」はどう使う? 意味や使い方・類語を解説
「不躾」の言い換え表現
「不躾」と同じような意味を持つ類語をいくつか紹介します。
「失礼を承知で」
「不躾」の最も使いやすい言い換え表現です。
「失礼=礼儀作法がなっていない=不躾」であることを、相手に分かりやすく伝えられます。
相手にとって聞かれたくないことを、あえて聞かなければならないような場合に使うことが多い聞き方です。
例文
・恐れ入りますが、失礼を承知で収支状況についてお尋ねします。
「単刀直入」
「単刀直入」とは、「前置きなどを省いてすぐに本題に入ること、遠回しな言い方をしないで問題の核心をつくこと」です。
つまり手順を踏まずに「不躾」に聞くと、多くの場合「単刀直入」な聞き方になります。相手に対して少し強い態度に出ている印象です。
例文
・単刀直入にお聞きします。それは在庫管理の甘さが原因だったのではないですか?
「率直に」
「率直」とは「正直に」ということですので、思っている意見をはっきり伝えるということです。
そこにはうそのない誠実さも感じられます。
例文
・私の意見を率直に申し上げると、今回のミスは、普段からの気の緩みがもたらしたものだと言えるのではないでしょうか?
「遠慮なく」
このことを言うと相手は傷つくかもしれないけれど、必要以上の気を使う(=遠慮する)ことなく、きちんと伝えるということもビジネスシーンでは必要になります。
例文
・あえて遠慮なく申し上げますが、今回のことに関しては、私共も大変苦慮しております。
「不躾」は思いの強さを伝える言葉でもある
いかがでしたか?
「不躾」には「躾が身に付いていない、礼儀作法をわきまえていない」つまり、「無作法・無礼」などの意味があることを紹介してきました。
言い換え表現で紹介したそれぞれの言い方は、普段あまり見聞きしない「不躾」と比べると、日常生活でもよく触れる言葉が多かったと思います。
だからこそ、ここぞという勝負時に「不躾」を使ってみると、「大変失礼ですが~」などと言うよりも、ずっとこちら側の覚悟や思いの強さを伝えることができるのではないでしょうか?
意味を正しく理解して言葉の引き出しを増やし、ぜひ学んだことをビジネスシーンなどでも活用してみてくださいね。
(松岡友子)
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※この記事は2020年09月20日に公開されたものです