「ご教示」の意味と正しい使い方
「ご教授」との違い
最後に、よく似た言葉である「ご教授」と「ご教示」の違いを押さえておきましょう。
「ご教示」が「教え示すこと」であるのに対し、「ご教授」は「教え授けること」です。
「授ける」とは広辞苑によると「目上の者から目下の者に与える。師が弟子に学問・技芸などを教え伝える。伝授する」とあります。つまり上下関係がはっきりとあり、学問や芸事など習得するのに時間や労力を要するものを教える際に使われます。
対して「ご教示」は「自分が知っていることを相手が分かるようにはっきりと知らせること」で、上下関係のあるなしや、教える事柄についての特別な定義もありません。
従って、「ご教示」と「ご教授」の違いは
・教える人と教えられる人の間に明確な上下関係があるかないか
・教える事柄が単なる意見や方法なのか、長い時間をかけて得られたものなのか
の2点になります。
相手が時間をかけて得た知識・学問・技などを教えていただく際には「ご教授」を使い、その他の場合には「ご教示」と覚えておくと良いでしょう。