「仕事についていけない」と思った時の対処法
「仕事についていけない」そんな悩みを抱えた経験はありませんか? ついていけないと思う理由は、新しい環境で慣れないから、仕事内容が難しいから、周囲のレベルが高いからなどさまざま。今回はキャリアアドバイザーの藤井佐和子さんに、「仕事についていけない」と思った時の対処法を教えてもらいました。
「今の仕事を辞めたい」キャリア相談でこのような悩みを抱えた人の話を聞いていくと、「仕事についていけないため」という本音が出てくることがあります。
仕事についていけなくてあっぷあっぷの時は、周囲には言いづらいし悟られたくないものかもしれません。
仕事を辞めるという選択をする前に、解決方法はないか探ってみましょう。
「仕事についていけない」と感じるのはどんな時?
異動や転職、新しい役割、仕事を任される……。コロナ禍、このような変化を迎えた人は、平常時よりも情報が足りないことで、どうしたらいいものか、困っている人が多いようです。
仕事についていけない、と感じるのは、おそらく以下のような時ではないでしょうか。
(1)仕事内容が自分には難しすぎると思った時
経験のない仕事にチャレンジしたいという気持ちはあったものの、いざやってみたら思った以上に難しかった場合。
そんな時には、「自分の能力では無理なんじゃないか」と思いがちです。
また、以前からやりたいと思っていた仕事だったのに、やってみると「実は向いていなかったのでは」と途中で投げ出したくなった、という人もいます。
(2)周囲の能力が高いと感じた時
メンバーが優秀で、話についていけない、会議で意見を求められても何も言えない。
そんな時、「仕事ができないってみんなに思われているのでは……」と思い込み、余計に発言できなくなってしまった、という人もいます。
(3)新しい環境に身を置いた時
「環境」とひとくくりにすることがありますが、このように感じる人の多くは全体がよく見えていないことがほとんどです。
つまり、情報不足です。情報不足によって、以下のようなことが起こります。
1.自分に期待されている役割が分からない
期待されている役割、上司や周囲が自分に求めていることが分からなくて、すべきことはこれでいいのか、自信が持てない。
2.メンバーそれぞれの役割分担が分からない
チームメンバーが抱えている役割を把握できておらず、誰とどうやりとりしたらいいのか、で悩んでしまう。
3.仕事の全体像が分からない
仕事の全体像やつながりが分からなくて、マニュアル通りならできるが、応用が利かない。
既存の社員は、この3つが頭の中でイメージできているのですが、新任の人は、これらの情報が不足していて、頭の中がつながらないこともよくあることです。