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伝える力を養う7つのトレーニング方法。伝える力がある人の特徴とは

櫻井弘

伝える力がない人必見! 伝える力を鍛えるトレーニング方法

ここでは「伝える力」を鍛える7つのトレーニングとそのポイントについて、語呂合わせ「せつめいよこれ」というかたちでそれぞれ紹介していきます。

参考記事はこちら▼

コラムニストのぱぴこさんが紹介する「上手な伝え方」の特徴も併せてチェックしてみてください。

(1)「せ」:整理して順序良く配列するトレーニング

ここでは、トレーニング方法が2つあります。

主題を明確にするトレーニング

1つ目は、主題を明確にするトレーニングです。

主題が明確になっていなければ、当然自分以外の相手に、自分の考えや必要な情報を正確に分かりやすく伝えることはできません。

そこで、「自分自身が一言で何を伝えたいのか?」を簡潔かつ具体的、そして自分自身の言葉で、20字以内で表現できるようにするのが大切です。

主題を明確に表現するためのコツは、「〜すれば〜なる」あるいは「〜することで〜できる」という伝え方をすることです。

話の展開トレーニング

2つ目は、話の展開トレーニングです。

「〜とは、なぜ〜、どのように〜」の展開法

「序論」→「本論」→「結論」の3部構成、あるいは「起・承・転・結」の4部構成

上記のことを意識して、話の展開力を身に付けていきましょう。

(2)「つ」:強めの箇所をはっきり打ち出すトレーニング

特に日本人の伝え方の傾向として、淡々と同じリズムで伝えるというのが代表的です。

「特にこのポイントが重要です」「もしもこれが無かったとしたならば、どうなるでしょう」など、反復や拡大、逆説を使って「強調点・山場」を最大限に強調するトレーニングを行いましょう。

(3)「め」:目配りで反応を確かめるトレーニング

「伝える力」に欠かせないコミュニケーションのスキルとして、アイコンタクトがあります。

目で言葉を伝えて、目で相手の反応をキャッチする! つまり、「双方向のコミュニケーション」を意識することがより良く伝わる結果に結びつきます。

アイコンタクトのトレーニングとしては、相手の両目見ないで、まずは「自分の左目で相手の左目を見る」ようにします。

なぜかというと、左目は感性を司る「右脳」とつながっているので、左目を合わせることで相手に「感じの良さ」を伝えることができるからです。

この右脳の作用により、効果的で感じの良いアイコンタクトができます。

(4)「い」:一時に一事の原則「あれもこれも」にならないトレーニング

伝える側の心理としては「少しでも情報は多い方が伝わるであろう」「関連情報としてさまざま提示してあげた方が伝わるだろう」という考えが先行しがちです。

しかし、結論から言うと、それはかえって逆効果です。

たとえてみれば、幕の内弁当のようなもので、「具は多いけれど、印象に残らない!」のです。

簡潔に話し、ポイントを絞る伝え方のトレーニングとしては、短文で区切って「。」の多い文章で話すということ。

そして、「〜について3つお伝えいたします!」という「3点法」を取り入れると効果的です。

(5)「よ」:話の予告をすることで見通しを示すトレーニング

何かを伝える時、「今日の目的は○○するようになることです!」と話の目的やゴールを示すと、見通しがついて聞き手は安心して話を聞く体勢が整います。

そうすることで、結果的に伝わる確率も高まります。

話に限らず、先の見通しが見えないと、人間は「不安感」を抱きます。こうなると、伝わるものまで伝わらない状態になり兼ねません。

そのため、相手に安心感を持って耳を傾けてもらえるよう、話の予告をする意識付けをしていきましょう。

(6)「こ」:言葉の吟味をするトレーニング

専門用語は、専門家同士に伝えるのであれば話が早いかもしれません。

しかし、相手が専門家でない時に使ってしまっては、かえって聞き手を混乱させて、その後の内容も全く伝わらなくなってしまします。

したがって、何かを「誰か」に伝える時には「相手は誰か?」と自問自答し、相手に理解できる言葉選びになっているかどうか、事前検証を行うトレーニングをしておくと良いでしょう。

(7)「れ」:例を挙げて伝えるトレーニング

日本人の伝え方は「解説調」といって、淡々と、立板に水のごとく、理路整然と、しかも同じリズムで伝える傾向がありました。

こうなると、聞き手からすると、まるで子守唄のようにしか聞こえず、結果的に伝わりません。

しかし、具体的な事例で伝えると、聞き手は自分たちの問題として共感して聞くことができ、理解度も高まるのです。

「例えば、~」「身近な事例を申し上げますと、~」というフレーズがさっと出るまで、実際の伝える場面でこのフレーズをどんどん使ってみて、口癖のようにすることです。

そうすることで、普段から問題意識を持ったり、事例を発見したりする習慣も身に付くため、一石二鳥です。

「伝える力」とは誠意の結晶

情報を伝達したり、共有したりすることは毎日のように必要になってきます。

ちょっとした連絡や相談にしても、その内容をどのように伝えるかには、さまざまな技術も必要になってきます。

今回は「せつめいよこれ」という伝える力を鍛える7つのトレーニングとそのポイントを紹介しました。

相手に分かってもらう努力と工夫を「誠意」と呼びます。

相手とのコミュニケーションをより円滑にするためにも、ぜひ誠意ある伝え方を身に付けてみてください。

(櫻井弘)

※画像はイメージです

※この記事は2020年09月17日に公開されたものです

櫻井弘

株式会社櫻井弘話し方研究所代表取締役社長。各種コミュニケーションに関する研修を手掛け研修先は1,000以上に及ぶ。主な著書に、『図解 「話す力」が面白いほどつく本』(三笠書房)、『マンガでわかる! 雑談力』(宝島社)、監修に『大人なら知っておきたいモノの言い方サクッとノート』(永岡書店)などがある。

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