「聡い人だなあ……」。
こんな言葉を聞いたことはありますでしょうか。
さ、さと……?
いまいちピンとこないですよね。良い意味かどうかも分からない。周りから、そう言われて気になっている人もいるかもしれませんね。
今回のテーマは「聡い人」です。
聞き慣れない言葉ですが、どういう意味があるのか、どんな人を指す言葉なのかをお伝えしますので、ぜひ学んでいってくださいませ。
■「聡い」の意味
まずは「聡い(さとい)」という言葉の意味からいきましょう。
シンプルにいえば「判断が早いこと・感覚が鋭いこと」になります。いわゆる判断力の素早さを表す言葉なのですね。
類義語は「賢明・賢い」です。
対義語としては「疎い(うとい)」が代表的なものになります。疎いとは「愚か・鈍い」という意味です。
■「聡い人」の特徴
次に聡い人の特徴を挙げてみます。
貴女自身や、周りの人物を当てはめてみましょう。何か気付くことがあるかもしれません。人間観察のポイントとしても使ってみてくださいませ。
◇(1)細かいことに気付く
とにかく気付くのが上手です。
他人や環境の変化などをズバリと言い当てます。周りに「どうして?」と驚かれるくらいに。漢字で表すと「見る」だけではなく「観る」までしているイメージです。
五感を周りに張り巡らせているのですね。
◇(2)コミュニケーション能力が高い
いわゆるコミュ力があります。どうすれば目の前の人物が喜ぶか分かるから。
ちょっとした気の利いたせりふや、思いがけないプレゼントなどもお手のものでしょう。相手自身が気付いていなかった望みに気付くことすらあります。それにより、周りから一目置かれているでしょう。
◇(3)アドバイス上手
周りへの助言も上手です。相手がどういう状態にあるかを察することができるから。
相談すると、悩み事を解決するには何が必要なのかを教えてくれます。他人の人生に対しても「気付く」ことができるのですね。ゆえに人から相談を受けることも多いでしょう。
◇(4)目がきょろきょろと動く
動きにも表れます。
聡い人は、常に周りを観察しています。そのために目がきょろきょろと動くのですね。基本的に(疲れていたら別ですが)ぼんやりしていることがあまりありません。
絶え間なく観察するからこそ、いろんなことに気付けるのですね。
◇(5)言葉遣いが慎重
言葉遣いにも表れます。言葉一つで、どれほど他人に影響を与えられるかを知っているから。
慎重に言葉を口にする印象を受けるでしょう。誰かれ構わず、否定するようなことは無いはずです。つまり、空気を読んだ発言ができるということです。
◇(6)すぐには他人を信じない
すぐに他人を信じようとしない傾向もあります。騙されにくい、ともいえるでしょう。
気付く力が強いと、他人と顔を合わせた時に、まずは観察から始めるようになるからです。その方が危険も避けられます。他人を見抜く力が強いからこそといえるでしょう。
◇(7)本音を隠すのがうまい
駆け引き上手です。
他人に対して、どう振る舞えば、どんな効果が得られるかを計算しがちです。これは悪いことでも何でもありません。単にコミュニケーションを計算できるくらい賢いということでしょう。演技上手なのです。
その駆け引き上手さを相手が感じた時に「聡いな」と言われるのかもしれませんね。
◇(8)クリエイティブな才能がある
聡い人は、クリエイティブだったりもします。
感覚が鋭いので、物事を表現するのが上手なのです。イラスト・文章・音楽・ダンス──ジャンルはさまざまでしょう。物覚えも早く、何でも器用にこなします。
◇(9)傷つきやすい
感覚が鋭いからこそ、傷つきやすかったりもします。
聡い人は、他人の負の感情や、社会の汚い部分にも気付いてしまうのですね。本当は気付きたくなくても。
◇(10)孤独
聡い人は、孤独であることも多いです。あらゆることに気付きながら、その本心を分かち合える相手が少ないから。
珍しい才能だからこそ、同じレベルで話をできる人が少ないのですね。知り合いは多いし、毎日は楽しいけれど、いざという時に孤独を感じがちです。
参考記事はこちら▼
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■「聡い人」になるための方法
では、本題にいきましょう。
ここでは「聡い人」になるための方法を紹介します。ぜひ参考にできる部分から取り入れてみてください。すてきな女性になりましょう。
◇(1)外出する
すごく大事なことです。
つまり「刺激を受ける環境に行く」ということです。家に閉じこもっていると、ますます疎い人間になってしまいます。刺激が無いから。
そのためには、まずは外出です。いろんな場所にいって、いろんな人と会いましょう。
◇(2)スマホを見ない
スマホの利用を控えめにしましょう。
スマホを見るとは「己に閉じこもること」だから。少なくとも、周りは目に入らなくなりますよね。楽しいのは分かりますが、ちょいと我慢しましょう。
現実って、スマホから顔を上げた先にあるんですよ。
◇(3)自分の話に夢中にならない
他人と接する時の心構えです。
ひとまず「自分の話に夢中にならない」ことです。それは、周りを観察することを放棄して、自分の感情に潜り込んでいる状況だから。それでは何にも気付けません。
落ち着いて、相手を見ることが大切です。
◇(4)相手を観察する
そして相手の観察を始めましょう。
シンプルに視界に入れるだけでOKです。それだけでも「案外ちゃんと相手を視界に入れていなかった」ことに気付くかもしれません。そのまま相手の表情、服装、テーブルの上などを眺めましょう。
そこに多くの情報があります。
◇(5)相手のことを考える
目に見えるものだけを観察した後、その先にいきましょう。
しっかり「相手のことを考える」のです。言葉では簡単ですが、これが難しいことなのです。つい私たちは「自分のことばかり考えてしまう」から。
相手が「どんな感情の中にいて、何を考えているか」に思いを馳せてみましょう。
◇(6)相手の必要としているものを考える
(5)で紹介した、思いを馳せる時にポイントがあります。
それは「相手の必要としているものは何かを考える」ことです。常に、これを考えるようにしておけば間違いありません。
コップ1杯の水かもしれませんし、イケメンとのデートかもしれませんし、安らかな人生かもしれませんよね。
◇(7)本やアートに触れる
いろんなものに触れましょう。
中でも感覚に訴えかけるものがおすすめです。本やアート、神社仏閣を巡るのだって面白いことですし、感じるものがきっとあるはずです。その時も人間相手のように、ぐっと観察するつもりでいきましょう。
いわば、周りのセンスを取り込む作業ですよ。
◇(8)他人と、とことん会話する
究極、これかもしれません。
私たちが感覚を磨くには、他人と何度も会話をすることが重要です。浅い会話ではいけません。いわゆる深い話をしましょう。
人生観や恋愛観、懐かしいこと、最近悲しかったこと──その中で、いろんなことを感じましょう。それが貴女の感覚を磨いてくれます。
聡い人=他人のことが好きな人
聡いとは、1つのものから多くのことを感じ取る能力のことだと思います。名探偵が煙草の吸い殻から、犯人の素性を言い当てるように。
ここで「才能」ではなく「能力」だと書いたのは、心掛け次第で、後から身に付けられるものだと思うからです。
多分ですけど、聡い人は、他人のことが好きなんだと思います。もしかすると自分のことを考えるよりも。何だかんだ他人のことを恐れながらも。だから観察して、いろんなことに気付けるのではないでしょうか。
私たちは、ついつい自分のことに夢中になってしまう困ったちゃんですが、まずは他人に興味を持ってみることからスタートするといいのかもしれませんね。
貴女に幸せが舞い降りることを祈っております。
(浅田悠介)
※画像はイメージです