心理学を応用した「心を落ち着かせる10の方法」
緊張や不安を抱えたとき、心を落ち着かせる方法とは? 心理カウンセラーの小日向るり子さんが、さまざまな場面で応用できる対処法を紹介します。
仕事でプレゼンをする瞬間になると心臓がドキドキして身体が緊張する、恋愛で心配事があると不安になりやすく日常生活に支障が出る……。このような経験はありませんか?
今回は「心臓のドキドキを今すぐどうにかしたい」というときの対処法から、不安や悩みがあっても心を穏やかに保つ手段まで、心理学的観点を踏まえた「心を落ちつかせる方法」をお伝えしたいと思います。
心を落ち着かせる方法<ドキドキを鎮めたい場合>
それではまず「今すぐこのドキドキを止めたい!」というときの対処法から。
(1)胸の辺りを一定のリズムで叩く
鼓動が速くなってきたと感じたら、左右どちらでも構わないので鎖骨の下辺りの胸元に指先をあて、一定のリズムで軽くトントンと叩きましょう。
人間の身体は2つのリズムが共存できず、安定したリズムに引っ張られるという法則があります。叩いているうちに落ち着いてくることでしょう。
(2)身体をほぐす
緊張したときは身体が固くなっているので、これをほどく動作をしましょう。
その場で軽く何度かジャンプする、腕や首をゆっくり回すなど。これも一定のリズムで行うことがコツです。
自分に合っていると感じた動作をルーティン化すると、緊張をしたときの心理的なお守り効果にもなります。
また、コットンにラベンダーなど心を落ち着かせる精油を数滴垂らしてハンカチに挟み、ゆっくり吸い込むのもおすすめです。
(3)うまくいったあとの自分を想像する
プレゼンなど発表前のドキドキに有効な方法です。
満足な発表ができて笑顔の自分、祝ってもらっている自分など、なるべく具体的にイメージしてください。気持ちが前向きに動いていきます。
(4)「ドキドキする」ではなく「ワクワクする」と言ってみる
緊張してくると、つい「ドキドキしてきた」と言ってしまいがちですが、そうではなく「ワクワクしてきた」と言ってみましょう。
人間には自分の言葉と行動を一致させるために動く一貫性の原理があります。「ワクワクしてきた!」ということで気持ちが前向きになり緊張が薄れます。