同期の結婚ラッシュ。焦ったときに試してみるべき対処法 #お仕事ハック
仕事で大成功を成し遂げたいとか、そんな大それた野望はないけど、なんとなくうまくやりたい。いつもの働き方を小さくアップデートする「お仕事ハック」を紹介します。
今回は「同期女子の結婚に焦る」という女性のお悩みに、外資系OLコラムニストのぱぴこさんがアドバイス。
同期女子の結婚に焦る
新卒入社でずっと今の会社にいるのですが、仲の良い同期女子5人のうち4人が結婚し、もう1人も結婚間近です。わたしは2年くらい彼氏ができなくて、このまま1人取り残されてしまうのではと焦ってしまいます。こっそり婚活もしていますが、その進捗を彼女たちに話すのもなんだか恥ずかしいし、結婚関連の話を聞くのも憂うつです。こういう焦燥感とどう付き合えばいいのでしょうか?
あ~~~~~るあるあるのリアル相談! あの日あのとき、わたしも感じたことのある不安と焦燥感がよみがえってまいりました。
はぁ、取り乱してごめんなさい。でも、その感情は「よくある」ものです。これは決して悪い意味ではありません。
自分だけ取り残されるような恥ずかしさや、彼女たちの幸せを「おめでとう!」と思うと同時にうっすらわき上がってくる嫉妬心。
その感情は、「あなたの性格が悪いとか、心が狭いとかではない」という意味でよくあるものです。まず、自分の状況を「恥ずかしい」とか「遅れている」と評価して自信を失うのが一番良くないことだと心に留めましょう。
焦燥感と不安感は「よくあるものだ」と認めてからがスタート
この相談が非常に健全だなぁと思うのは、「認めたくない種別の情けない感情」をきちんと文字として起こして、相談として送付することができることにあります。
「よくある」、しかし「認めたくない」タイプの感情に蓋をし、歪ませ、暗闇に落ちる人というのは非常に多いです。
さて、スタートラインに立ったところで、今の状況から脱するためにやれることは大きく3つあります。
(1)不安感の原因を深堀りする
(2)婚活や恋愛にまつわる活動を休んでみる
(3)つらくなる存在から距離を取る
それぞれ見てみましょう。
(1)不安感の原因を深堀りする
焦燥感をどう克服するか、もしくは寄り添いながら付き合うのかが課題になります。
今回の相談は「周囲が結婚していくことへの不安」です。冒頭にも記載したように、この気持ち自体はよく分かります。ですが、ここでもう一段階、自分の気持ちの解像度を上げてみてはどうでしょうか。
・そもそも自分に「結婚したい」という主体的な目的があるのか
・それとも周囲や社会制度上から「結婚すべきだ」と思っているのか
・「選ばれる」という体験から離れていることで自尊感情が下がっているだけではないか
自分の不安を把握するために、「なんとなく周りに置いていかれていて不安」という状態をもっと分解する作業をすることをおすすめします。
なぜなら、自分の不安の外郭に振り回され、今のつらい状況から脱するために婚活をするとマイナス効果が出るからです。
結果が出ないことへの焦りから悪循環ループにはまり、せっかく未来に向けて活動しているはずなのに、どんどん暗くなる……というまさかの結果になりかねません。
(2)婚活や恋愛にまつわる活動を休んでみる
2年ほど彼氏がいないということですが、なんとなく「彼氏が欲しいなぁ」と思うだけで気力のない婚活をしても、時間ばかり浪費して結果に結び付きづらいです。
しかもその間に「達成されない目的」が常にあるために、心が疲弊してしまうと本末転倒です。
行動するための気力(ガソリン)=モチベーションが枯渇した状態で無理やり動こうとすると、エンストしてしまいます。いったん休んで、ガソリンを給油してから始めてもいいのでは?
一度客観性を取り戻すためにも「休む」というのは手です。
(3)つらくなる存在から距離を取る
(2)と近いですが、同期たちともう少し物理的に距離を取るのも1つの手です。
仲の良い同期グループということで「しばらく会わない」などは難しいかもしれません。しかし、LINEグループをちょっとミュートしてみたり、一緒に遊ぶ回数を減らしたりして「何となく距離を取る」というのは案外有効です。
おめでたい事柄を心から祝えないなんて! という葛藤はあるかもしれませんが、自分の人生を優先することも時には重要です。
即効性のある解決策はない。何が必要かを見極めて
「こうすればいい」という明確な解決策があればいいですが、他人と比較して感じる焦燥感、かつ「他人」を巻き込まないと成立しない結婚についての悩みは「悩みにこれ一本!」という特効薬はありません。
自分のメンタル状況と併せて、できることから試してみてください。
POINT.
・周囲のライフステージの変化で不安・焦燥を感じるのはよくあること
・闇雲に不安がらず、感情の出所を自分で探り、整理すること
・つらい状況を打破するためには、行動以外にも「休む」などの選択肢もある
(文:ぱぴこ、イラスト:黒猫まな子)
※この記事は2020年03月24日に公開されたものです