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よくあるケースは? 職場で嫌がらせを受けたときの対処法

鮫島唯(弁護士)

嫌がらせの対処法

では、こうした嫌がらせに困っている場合、どのような対処が有効なのでしょうか。

(1)会社外の信頼できる第三者に相談

会社内部の同僚に相談をしてみることが有効な場合もありますが、そう簡単にいかないケースも多いでしょう。

既に会社内で孤立しており相談できる人がいない場合や、相談したことにより同僚までもが嫌がらせの対象になってしまうことを懸念して、会社内で相談することが難しい場合もあるかと思います。

そのような場合、会社のしがらみが一切ない立場の信頼できる友人に打ち明けることをおすすめします。

自身の状況を話し、それを聞いてくれる友人がいるというだけで、心が救われ、楽になるでしょう。また、第三者であるがゆえの客観的なアドバイスを得られ、状況打破の糸口を見つけることができる場合もあります。

(2)冷静な態度で仕事をする

嫌がらせを受けたとき、精神的に落ち込み、時には泣いてしまうこともあるかもしれません。もちろん、そのような気持ちになるのは当然ですし、そんなふうになってしまう自分が悪いんだ、などと責める必要もありません。

しかし、あなたの落ち込んでいる姿を見た加害者は、そういった反応を面白がって、さらに嫌がらせをエスカレートさせる可能性もあります。

自分自身の気持ちを否定する必要は全くありませんが、加害者の前ではできるだけ冷静に振る舞い、淡々と仕事を続けていると、相手も「面白くないな」と嫌がらせをしなくなるケースもあります。

(3)プライベートな話は必要最小限にする

嫌がらせは、妬みや嫉みから起こることも多いです。何気なく発言した「彼氏が〇〇」「高級ブランド品の鞄を買った」などといった発言が、「幸せ自慢」「マウンティング」などと捉えられ、加害者の感情を害し、嫉妬され、嫌がらせがエスカレートするということも。

加害者は常にあなたを攻撃する「ネタ」を探しています。

あくまでも職場は仕事をする場。プライベートな話は必要最小限にする、高価なブランド品や派手すぎるネイルは避け、TPOをわきまえた服装を心がけるということも、自分を守る対策につながります。

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