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加虐心とは? 意味と使い方&いじめたい気持ちが生まれる理由

高見綾(心理カウンセラー)

自分の中の加虐心を抑えるには?

誰にでも芽生える可能性のある加虐心。とはいえ、実際に誰かに危害を加えることは、あってはならないことです。

人を「いじめたい」という負の感情を自分の中で抑えるには? ここでは、加虐心の抑え方を整理していきましょう。

(1)加虐心があることを客観的に観察する

自分の中に加虐心が芽生えたとき、多くの人はその気持ちをどうやって扱ったらいいかわからず困惑することが多いと思います。

「そんなこと思っちゃいけない」と蓋をしそうになったり、「こんなふうに感じる自分が怖い」と思ったりするかもしれませんが、いじめたい気持ちがあるのをなかったことにしないで、「今、傷つけたいって思っちゃったな」と客観的に受け止めてみましょう。

すると、いじめたい気持ちから距離を取ることができるので、少し冷静になれるはずです。

(2)いじめたくなる理由を知る

十分に心が満たされているときは、加虐心はわかないものです。

加虐心が芽生えたのには、なんらかの原因があるはずです。なぜいじめたいと思ったのかを、自分なりに分析してみましょう。

不安やプレッシャーなどのストレスがたまっていたのでしょうか、それとも劣等感を刺激されたからでしょうか。ノートに書き出したり、信頼できるカウンセラーなどに話したりして原因を探してみましょう。自分の心理パターンが見えてくるはずです。

(3)被害者にならない

 

“被害者”にならないことは重要です。

「誰かのせいで」という被害者意識があると、「だから、相手をいじめてもいい」「相手は傷ついて苦しめばいい」というような、加虐心を煽るような発想に陥りやすくなります。

また、自分の感情に責任を持つことは、芽生えた加虐心を抑えるために、とても大切な心の法則です。

誰かを見て腹が立ったとしても、イライラした感情は自分のものです。相手を無理やり変えようとすることで、自分の感情を解消しようとしない意識が必要です。

(4)自分を褒めて自己肯定感を上げる

今の自分が頑張っていることを褒めたり、ねぎらったりしてみましょう。

できるだけ褒めるハードルを下げておくことがポイントです。「毎日5個、寝る前に自分を褒める」などルールを決めて継続すること。自己肯定感を上げていくのには、ある程度の時間がかかりますが、加虐心を抑えるのに効果的な方法です。

地道にコツコツ取り組んで自分に自信が持てるようになりましょう。

参考記事はこちら▼

心理カウンセラーの高見綾さんに、自己肯定感を低くしてしまう言動と合わせて詳しく解説してもらいましょう。

(5)ストレス解消方法をたくさん見つける

加虐心が芽生えるときは、イライラや不安、プレッシャーなどのストレスを上手に発散できずにため込んでしまっていることが多いです。

ジョギングや筋トレなどの運動をする、大きな声で歌う、おいしいものを食べる、おしゃべりをする、好きな音楽をかけてドライブする、自然の中に出かけるなど、日ごろからストレス発散方法をいくつか持っておくことがおすすめです。

「自分はストレスをため込みやすいタイプのようだ」と自覚をして、こまめにリフレッシュしましょう。

加虐心を抑えるためには心のゆとりが必要

多くの人は、自分に加虐心が芽生えたら、そのどす黒い感情をどう扱ったらいいのかわからずに戸惑うものです。

わたしたちは心から満たされていて気分のいいときには、わざわざ人を傷つけたいと思ったり、いじめたいと思ったりはしません。いじめたい気持ちが生まれるのには、それなりの理由や原因があるものです。

自分の中の原因としっかり向き合いながら、心のゆとりを持つようにすることで周りの人と良い関係を築いていきたいものですね。

(高見綾)

※画像はイメージです

※この記事は2020年02月20日に公開されたものです

高見綾(心理カウンセラー) (心理カウンセラー)

“質上げ女子”のカウンセリングをメインで行っている。電話、面談(ZOOM、名古屋)によるカウンセリングや講座を中心にあなたのお悩みをサポート。

大学卒業後、民間企業の経理・財務業務に従事。自身の悩みを解決するために心理学を学びはじめ、人生がうまくいくためには特定の法則があることに気づく。豊富な臨床経験から、心の世界で学んだことを現実に活かすアプローチに高い評価をいただいている。

著書は「ゆずらない力」(すばる舎)。他、PHPスペシャルに記事を寄稿するなどマルチに活動中。

高見綾のブログ https://takamiaya.com/

 

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