上司に「仕事ができない」と感じたら。やるべき3つの対処法 #お仕事ハック
仕事で大成功を成し遂げたいとか、そんな大それた野望はないけど、なんとなくうまくやりたい。いつもの働き方を小さくアップデートする「お仕事ハック」を紹介します。
今回は「上司が仕事できない」という女性のお悩みに、外資系OLコラムニストのぱぴこさんがアドバイス。
上司が仕事できない
私の主観なのですが、直属の上司に対して「仕事ができない」と感じてしまいます。部下への指示が中途半端で、的を射ていないし、大きなトラブルが起きたときは責任逃れをしようとします。人柄はよく、普段は接しやすいだけに、仕事のできない感じが気になって仕方ありません。部下の私はどうすればいいのでしょうか。
今まさに私も同じ悩みがあります。私個人は、彼の「仕事のできなさ」のエビデンスを集めてさらに上にエスカレーションしているところですが、基本的にできることは3つしかありません。
1.自分が職場を変える(異動・転職)
2.上司が職場を変える(異動・転勤・転職・左遷)
3.心を無にしてやりすごす(現状維持)
私が今取っている方法は「2を自分の動きによって起こそう」という試みですが、正直時間も手間もかかるのと、できる・できないは組織風土にもよるためオススメはできません。
2が勝手に発生すればラッキーですが、やれることが「祈る」「呪う」などの非現実的な手法を取らねばならないため、現実的な方法は、1か3になります。
人柄と仕事上の不都合は関係ない
相談文に「人柄はよく、普段は接しやすいだけに仕事のできない感じが気になって仕方ありません」とありますが、あるあるです。逆に「有能で非常に能力は高いが、人間性に疑問がある上司」もよく出現します。
大前提として「人柄と仕事の能力は別」です。私も含めて人間は「人格」と「能力」を切り離してドライに判断するのが苦手なものですが、仕事能力は仕事能力であって、人柄との関連性はありません。
今、相談者さんが「彼の仕事が上司という役職に足るものではない」と判断することは、彼の人格や人柄を否定することではありません。
もちろん、いい人だと「接しやすいのに……」と罪悪感がわいてしまうのが人情ですが、その「接しやすさ」が仕事上に発揮されないのなら、仕事をする相談者さんにとっては「ダメな人」になります。
なので、「おかしいだろ」と思う気持ちを無理に納得させようとしないことが大事です。
究極的な解決策は「離れる」だが、ハードルが高いので……
解決策を再度確認します。2は実質ムリなので、1か3の二択になります。
1.自分が職場を変える(異動・転職)
2.上司が職場を変える(異動・転勤・転職・左遷)
3.心を無にしてやりすごす(現状維持)
自分が意思決定して行動できるという意味では「1.自分が職場を変える」によって、物理的に今の上司と離れるのが一番手っ取り早いです。
しかし、転職も異動も手間はかかります。選択肢として持つ程度で、今すぐできることは消去法の「3.心を無にしてやりすごす(現状維持)」になりますが、「無にできないから気になるんだよ!」という話なので、もう少し条件を追加しましょう。
周囲の意見をまとめてみる
自分ひとりでモヤモヤと「この人は仕事ができないのでは???」と抱え続けるのはしんどいので、周囲と気持ちを共有することが大事です。「みんなもそう感じている」とわかるだけで、心はずいぶん楽になるものです。
ずっと愚痴ばかり言うようになっては生産性もクソもないですが、まずは自分の気持ちを明確にすることと、周囲の人間と「上司のおかしなところ」をシェアすることは大事です。
ちなみに上記によって問題点がクリアになり、周囲も含めてスクラムが組めると「2.上司が職場を変える(異動・転勤・転職・左遷)」イベントが発生することもあります。
また「1.自分が職場を変える(異動・転職)」でも、話し相手が社内ならば異動、社外ならば転職の話が舞い込むことがあります。
とはいえ、あまり大声で愚痴ると上司の耳に入って不遇なことになりかねないので、あくまで相談ベースで少しずつを心に留めながら進めてください。
POINT.
・人柄と仕事能力は別なので、罪悪感を持たなくてよい
・物理的に離れるのが手段としては最強だが、ハードルは高め
・周囲の人間と足並みを揃えるためにも情報収集がマスト
(文:ぱぴこ、イラスト:黒猫まな子)
※この記事は2019年12月17日に公開されたものです