生理が重い日は仕事に行くor 休む? 20代女性300人が本音を告白
花王「ロリエ」は、20代の女性300人を対象に調査を実施しました。
花王は、20代の女性300人を対象に、生理に関する意識・実態調査を行い、調査結果を発表しました。
20代女性の生理悩みの実態
20代女性の約9割は生理に「悩みアリ」
まず、生理に関する悩みを聞くと、88.3%が悩みが「ある」と答えています。
生理悩みがあると答えた265人に具体的に聞くと、「生理痛」(77.4%)、「身体のだるさ」(63.4%)、「気分の落ち込み」(58.5%)などが上位に挙げられました。これらを20代前半(20~24歳)と20代後半(25歳~29歳)とで比較すると、いずれも20代前半のほうが生理悩みが大きくなっています(20代前半92.0%、20代後半84.7%)。
生理中うまくいかないことは、仕事関連が8割超え
普段の自分と比べて生理中はうまくいかないと感じることを聞くと、「仕事への意欲、モチベーションが上がらない」(89.7%)、「仕事に集中できない」(82.7%)、「仕事の業務効率が下がる」(81.0%)など仕事面での影響が大きくなっています。
昨今、働き方における生産性の向上や効率化が進んでいますが、生理は女性のパフォーマンスアップを妨げてしまう原因になっているようです。また、身近な人とのコミュニケーションについては、「パートナーとのコミュニケーションがうまくいかない」(51.3%)が半数を超えて高くなっており、人間関係では家族や友人よりもパートナーへの対応が難しいと感じる人が多いようです。
生理時の過ごし方における「理想と現実」
生理中でも普段通りに過ごしたいのに、現実は過ごせていない
次に、20代女性に、生理に関して「こうでありたい」と考える理想と、現実について聞きました。生理に関する意識については、「生理中であっても普段通り過ごしたい」(81.7%)、「生理中は無理したくない」(71.0%)、「生理中はいつも以上に自分自身を気にかけたい」(56.0%)などが上位に挙げられました。
では実際はどうかと聞くと、「生理中であっても普段通り過ごしている」は16.7%にとどまり、理想と65ポイント差、「生理中は無理しない」は22.0%で約49ポイント差、「生理中はいつも以上に自分自身を気にかけている」は18.3%しかおらず、37.7ポイントもの大差が生じています。
生理中は普段通り過ごせないと答えた121人に具体的なエピソードを聞くと、「ちょっとしたことでイライラしてしまったり眠気が抑えられない」(福岡県 20歳)、「同じ仕事をしても身体と心が追いつかない」(埼玉県 23歳)などのような声が寄せられました。生理中のツライ現実に耐える様子が浮き彫りになっています。
生理が重い日は仕事を休みたいが、現実は仕事を休めていない
生理中の過ごし方について理想と思うことを聞くと、「生理が重い日は仕事を休みたい」(56.7%)、「生理中であっても気にせずファッションを楽しみたい」(57.3%)が上位に挙げられました。
理想と現実のギャップが最も大きかったのが「生理が重い日は仕事を休む」(51.3ポイント差)です。生理が重い日、20代女性の86.0%は仕事を休みたいと望んでいますが、実際に休んでいるのは14.7%で、85.3%は仕事を休めていません。
しかし、生理が一番重い日のコンディションを聞くと、通常を100とした場合41.9となり、生理が重い日は、普段の半分以下のコンディションになることがわかりました。
仕事を休めていない256人にその理由を聞くと、「仕事で迷惑をかけたくない」(61.3%)、「仕事を休むほどではない」 (55.5%)が続きます。生理中であっても自分に厳しくしてしまう、働く女性の仕事への責任感がうかがえます。
逆に、生理が重い日は仕事を休むと答えた44人にどんな理由で休んでいるか聞くと、「生理痛など生理による体調不良として」 (38.6%)休む人が多く、52.3%は生理を理由に休んでいます。残りの半数弱は、「風邪や腹痛など生理以外の体調不良として」(27.3%)、「特に理由は伝えない」(20.5%)など、生理であることを隠して会社を休んでいます。
生理中はファッションを楽しめないと答えた173人に、生理中はどんなスタイルで過ごしているのか聞くと、「もしものことを考えて経血が目立たない服装」(宮崎県 22歳)などのようにおしゃれを封印するスタイルが多くなっています。生理によりさまざま事柄が制限されてしまうのが現実のようです。
理想は、生理中でも周囲の人に甘えたいのに、現実は甘えられない。
生理中の周囲との接し方について理想と思うことを聞くと、「生理中であっても、いつも通りふるまいたい」(59.7%)「生理が重いときは周囲の人に甘えたい」(43.0%)などが上位に挙げられました。
では実際はどうかと聞くと、「生理が重いときは周囲の人に甘えている」は7.0%と理想に比べて36ポイント低いほか、「生理中であってもいつも通りふるまっている」(理想59.7%、現実31.0% 28.7ポイント差)など、ここでも理想と現実に悩む女性の姿がうかがえます。
生理用品の「理想と現実」
8割もの女性が機能よりも「価格重視」で選んでしまう
現在使用している生理用品の満足度を聞くと、94.0%が「満足」と答えています。
また、生理用品を選ぶ際に重視することを具体的に聞くと、「モレにくい」(64.3%)、「吸収力がよい」(51.7%)、「ムレにくい」(48.7%)など、10以上ものさまざまな機能が挙げられ、20代女性が生理用品に求める理想は高いといえそうです。
一方で、「モレにくい」という生理用品にとって欠かせない機能と並んで「価格が適正」(59.0%)がトップ2に挙がっており、機能だけでなく価格面も重視されていることがわかりました。
実際、生理用品の選び方を聞くと、「機能よりも価格重視で選ぶ」と答えた人が76.0%と主流となっており、多くの女性が機能よりも価格を重視しています。あれもこれもと理想の機能を求めているものの選び切れず、現実は価格帯で決めてしまう。そんな女性も多いのではないでしょうか。
生理中は理想通りにならないことが多く、9割以上もの女性が悩みを抱えていますが、生理中であっても「いつも通り過ごしたい」けれど過ごせない、「気にせずファッションを楽しみたい」けど楽しめないといった理想と現実とのギャップは、生理用品との向き合い方で解決できる部分があるかもしれません。
(マイナビウーマン編集部)
※この記事は2019年11月13日に公開されたものです