冷静な人の特徴とは? 7つの心理と長所・短所、冷静沈着に行動するコツ
冷静な人とは、トラブルが起きても感情に左右されることなく落ち着いて行動できる人のこと。記事では、冷静な人の特徴と心理、メリット・デメリット、冷静沈着な人になる方法について心理コーディネーターの織田隼人さんが解説します。
冷静な人は、困ったときやピンチのとき、ほかの人が焦るようなことがあったときでも淡々と対処して問題を解決に導いてくれたりします。
こういう頼れる冷静な人は、どんな考え方をしているのでしょう? そしてどうすれば自分も冷静に判断できる人になることができるのでしょうか?
みんなに安心と信頼を与える冷静な人になる方法を見ていきましょう。
冷静とは?
冷静な人を理解するにあたって、まずは「冷静」という言葉の意味を正しく理解りましょう。
「冷静」の意味
冷静とは、辞書によると以下のように説明されています。
れい‐せい【冷静】
読み方:れいせい[名・形動]感情に左右されず、落ち着いていること。また、そのさま。「―な判断」「―に処理する」
[派生] れいせいさ[名]
(『デジタル大辞泉』小学館)
つまり冷静な人とは、自分の感情に左右されず落ち着いている人を意味します。
「冷静」の類語
「冷静」の類語として「沈着」「平静」などがあります。
ちん‐ちゃく【沈着】
[名・形動](スル)1 落ち着いていて、物事に動じないこと。また、そのさま。「―な行動」
2 底にたまって固着すること。「色素が―する」
(『デジタル大辞泉』小学館)
へい‐せい【平静】
[名・形動]1 世間がおだやかで静かなこと。また、そのさま。「―な生活に戻る」
2 態度・気持ちが落ち着いていること。また、そのさま。「―を装う」
[派生]へいせいさ[名]
(『デジタル大辞泉』小学館)
冷静な人の特徴や心理とは?
ピンチにも動じない、冷静な人には冷静でいられるためのいくつかの特徴があります。
普通の人が焦るような状態であっても、焦らずにいられるような「何か」があるのです。
その焦らない、動じない、そしてクールに対応できる「何か」をチェックしてみましょう。
(1)ピンチについてすでに想定済みである
みんなが焦っているような状態でも、冷静でいられる人はピンチの状態について「想定済み」のことが多いです。
すでにこういう事態が起きることを自分の脳内でシミュレーションしていて、その際にどのように対処すべきかが頭の中に入っているので、ほかの人とちがって焦らずに行動できます。
自分の中で準備が終わっているため、焦らないという状態を作り出せているのです。
(2)修羅場に慣れている
これまでの人生でいろいろな修羅場を乗り越えている人も、冷静な人が多いです。
ほかの人が焦っている状態であっても、冷静な人から見ると「あれに比べれば、これくらいはそれほど大変な状態じゃない」と判断でき冷静に対応できる、というわけです。
たとえば、さまざまな会社でいろいろなプロジェクトに参加してきた人などは、小さな問題があったとしても「まあこれくらいなら、あのときみたいに対応すれば解決できるな」というように、今までの経験を生かせます。
修羅場慣れしていることで、ほかの人から見れば焦るような状態でも、冷静な人からするとただのちょっとした問題のひとつとして捉えられるのです。
(3)開き直っている
大きなミスを引き起こしたときでも「起きてしまったことは仕方ない。いまできるだけのことをして、次同じミスをしないように気をつけよう!」というように開き直って対処する人も冷静であることが多いです。
いろんな問題が起こったときに「やれるだけのことをしたら、あとはくよくよしない」というように気持ちを切り替えることで楽になるので、あえて開き直っている人も多いです。
(4)客観的な視点を持っている
常に客観的にいろいろな問題や出来事を捉えている人も冷静になりやすいです。
自分から見たら大変な状態であっても、客観的に見たら「なんとか対処できること」「自分以外の人を味方につければ乗り越えられる」「上司に協力を求めればいい」などという判断もできます。
客観的に見られる人は、自分だけの判断ではなくあらゆる対応策がとれるので、焦らずに冷静に行動することができます。
(5)話す前や行動する前に考える癖がついている
焦って話したり、焦って行動したりすると、より混乱してしまうことがあります。
一度混乱すると、混乱がおさまるまで焦った状態となり、まわりに迷惑をかけてしまうもの。
冷静な人は話す前や行動を起こす前に少し立ち止まって、「これを話したらどうなるかな」「この行動をとっても大丈夫かな」というように考えます。
そして考えながら冷静さを取り戻していくので、適切な対処をすることができます。
(6)まわりに味方がたくさんいる
困ったことがあったときに自分ひとりですべてを対処しなければならないとなると、何をどうすればよいのかわからなくなってパニックになってしまうことがあります。
しかし、問題に対応できる専門家が近くにいたり、詳しい人に相談ができる環境にいたりすると、自ずと対処法も見えてきます。
まわりに味方になってくれる人、相談に乗ってくれる人、一緒に活動してくれる人などが幅広くいると、解決するのが難しい問題が減るので冷静でいられるようになります。
(7)普段から感情的にならない
普段から感情的にならないように、笑うのはともかく、怒ったり悲しんだりする瞬間は人に見せないようにしている人も冷静に行動するのが得意な人が多いです。
怒りや悲しみを自分自身でコントロールできるようになっていると、焦りなども自分自身でコントロールできるので、人に焦った姿を見せずに冷静に対処できるようになります。

あなたの「冷静な人度」を診断で詳しくチェックしてみましょう。
冷静な人のメリット(長所)
冷静な人は落ち着いているため、トラブルが起きた時も適切な判断ができるというメリットがあります。
その判断は感情に左右されるものではなく、客観的に捉えた判断であるため、周囲からの信頼も厚いでしょう。
感情に左右されないという点においては、精神的に安定しているという長所ともいえます。
冷静な人のデメリット(短所)
一方で、冷静な人は周囲から「冷たい」と思われてしまう場合も。前述の通り、感情に左右されないということがデメリットになってしまうのです。
そもため、周囲から浮いてしまったり、理屈っぽくて取っ付きにくいと距離を置かれたりする可能性があるでしょう。
▶次のページでは、冷静沈着な人になる方法を紹介します。