手弁当とは、どんな意味の言葉なのでしょうか?
この記事では、「手弁当」の意味や由来、使い方について例文を交えて解説します。
■手弁当とは
まずは、手弁当の意味や由来を紹介します。
◇「手弁当」の意味
「手弁当」は、辞書によると以下のように説明されています。
て‐べんとう〔‐ベンタウ〕【手弁当】
1 自分で弁当を用意して持っていくこと。また、その弁当。
2 自費で、あることのために働くこと。
(『デジタル大辞泉』小学館)
ビジネスシーンで使われる場合は、^「自腹を切って働く」という意味^が当てはまります。
^「報酬をもらわず献身的に働く」というニュアンスがある^ため、ボランティア活動や慈善活動などでも使われることがあります。
◇「手弁当」の由来
手弁当とは、「弁当を持参する」という意味がある言葉です。
つまり、^材料費を自己負担して弁当を用意するというところから、「自腹を切って働く」「無報酬で働く」という意味に派生していった^と考えられます。
■「手弁当」の使い方と例文
手弁当は、^「自腹を切って働くこと」の意味合いにおいてビジネスシーンで使われる^ことがあります。
ただし、中には「弁当を持参すること」という意味で使われるケースもあるため、前後の文脈から判断するようにしましょう。
☆例文
*・^手弁当^にも関わらず、快く協力していただきありがとうございました。
・いくら付き合いが長いとはいえ、^手弁当^の仕事は請け負うべきではない。*
▶次のページでは「手弁当の類語」を紹介します
■「手弁当」の類語
手弁当には、いくつかの類語があります。使う相手やシーンに応じて、適切な言葉を選びましょう。
◇(1)「自腹を切る」
^自腹を切るとは、「必ずしも自分が不安する必要のない費用を自分で負担する」という意味^の言葉です。
例えば、「前のアポイントが長引いたので、次の取引先までのタクシー代は自腹を切ったよ」というように使います。
日常会話で耳にする機会も多いため、手弁当に比べて意味が伝わりやすいといえるでしょう。
ただし、手弁当は「自費で働くこと」を意味し、自腹を切るは「自分で費用を負担すること」を意味するためややニュアンスが異なります。
◇(2)「持ち出し」
^持ち出しとは、「予算以上にかかった費用を自分が負担すること」を意味する言葉^です。
例えば、「グリーン席に変更した場合の差額は持ち出しでお願いします」というように、予算を超過した費用について自己負担する時などに使われます。
◇(4)「自弁(じべん)」
「自弁」とは、次のような意味を持つ言葉です。
じ‐べん【自弁/自×辨】 の解説
[名](スル)自分で費用を負担すること。「現地までの交通費は―してください」
(『デジタル大辞泉』小学館)
ただし、相手によっては伝わらない可能性もあるので、相手やシーンによっては「自己負担」など分かりやすい言葉を使う方が良いでしょう。
■「手弁当」とは自己負担で働くこと
手弁当とは、自分の負担で働くことを意味する言葉です。また、報酬をもらわず奉仕的に働くという意味も持ちます。
ただし、手弁当という言葉は、場合によって意味が伝わらない可能性も。相手やシーンに応じて表現をうまく使い分けていきましょう。
(にほんご倶楽部)
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