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完璧主義をやめたい! 特徴や悩みを知って卒業しよう

大塚統子(心理カウンセラー)

Kaoru Sawa

完璧主義をやめるには

完璧主義であるがゆえの悩みを解消するためには、どのようなことに気をつければいいのでしょうか。また、完璧主義をやめられると、どのような変化が得られるのでしょうか。もし完璧主義である自分に苦しみを抱えているのであれば、参考にしてみてくださいね。

完璧主義をやめるための方法

自分の思う「普通」を見直す

「普通は○○するべき」「○○しないのが常識だよね」と自分が思っている普通や常識を客観的に見直してみましょう。これまでの価値観では「絶対」だったものが「本当はなくてもよいもの」や「他のやり方もあるもの」に変わると、自分の求めるレベルをゆるめることができるのです。120%のがんばりが標準になっていると、100%がんばっても自分を認めることができません。他人のことを認めるように、どれだけ自分ががんばっているのかを自覚する必要があります。自分のがんばりを認められるようになると、「そんなに無理しなくてよい」「少し休んでもよい」と思いやすくなるでしょう。

減点方式から加点方式に

完璧な状態を100点として、少しでもできないと減点していく方法をやめてみましょう。代わりに、ひとつできたら加点していく加点方式の評価法を取り入れます。慣れないうちは難しく思うかもしれませんが、大切なのは否定に目を向けるのではなく、肯定に目を向ける習慣。この習慣が身につくと、心が軽くなるでしょう。

「ダメな自分」をさらけ出す

自分ではダメだと思っている自分を、信頼できる誰かに見せてみてください。自分では「とんでもない」と思っていたことが「たいしたことない」「意外と大丈夫」と人から許される体験をしてみましょう。隠していた自分を見せるのには勇気が必要ですが、価値観を大きく変えるきっかけになるはずです。

「できない理由」を理解する

自分が「できるのがあたりまえ」になっていることだと、人が「できない理由」を理解することを忘れてしまいがち。なぜ自分と同じようにできないのか、相手の状況や相手の気持ちを考えてみましょう。できない理由を理解していくと、相手に完璧を求めるストレスから解放されるはずです。

やめられるとどう変わる?

プレッシャーが減り前向きになれる

自分にも他人にも完璧を求めていると、「完璧にできないと存在意義がない」とまで思い詰めてしまうことも。「完璧にしなければ」と準備に膨大な時間をかけたり、点検を何度も繰り返したりと、不安を打ち消すために多大なエネルギーを使います。完璧主義をゆるめると、自分が自分にするダメ出しが減り、過剰なプレッシャーから解放されやすくなるでしょう。プレッシャーが軽くなる分、のびのびと行動できるようになるはず。以前なら「ここまでしかできなかった」と落ち込んでいたことが、「今回はここまでできた」と承認できるように変わるのです。

寛容になれる

思い通りにいかないことや予定外のできごとへの対応に完璧さを求めなくなるので、「まあいいか」と流せるように。人間の不完全さを受け入れ、細かなことに煩わされることが減って寛容でいられるでしょう。

幸福度が上がる

完璧主義をやめると、「完璧かどうか」「すべきことかどうか」ではなく「楽しいかどうか」「興味があるかどうか」など、気持ちを大事にした行動を取りやすくなります。強制的にやらされているのではなく、「自由に選べている」と感じられるようになり、幸福度が上がるでしょう。

次ページ:完璧主義を脱するにはありのままの姿を見せよう!

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