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カップルにもたらすメリットは? 相互依存と恋愛の関係性

高見綾(心理カウンセラー)

相互依存と恋愛の関係性

相互依存が恋愛にもたらすメリットとは?

大きなメリットとしては、精神的に深く満たされることと、ラブラブ状態が安定して続くことが挙げられます。精神的に自立した人間であっても、依存心は存在します。どちらかが自立で、どちらかが依存という関係性が固定されているカップルだと、片方は与えてもらいたい気持ちが満たされないし、片方は役に立ちたい気持ちが満たされなくなります。
相互依存では、自立と依存の関係性が固定されていないので、いつでも自由に変えることができます。そのため、与えたい気持ちと与えてもらいたい気持ちの両方が満たされて感謝が生まれ、精神的な満足度が高くなります。変化することに抵抗がなくなるので、新しいものを取り入れることに積極的になります。カップルのマンネリというのは、お互いが変化しないことで起こりますが、相互依存ではお互いが常に変化していくことで新鮮さを生み、ロマンスが安定して続いていくこともメリットです。
ただし、どちらか一方がひどく不安定な状態になってしまうと、もう片方も引きずられてしまうことがあるので、お互いの足りない部分を補完し合えるような関係であればなおよいでしょう。

相互依存しているカップルの特徴

精神的に自立している

それぞれがひとりでも楽しく過ごすことができます。一緒にいない時間は、自分の好きなことをして楽しみ、どんなことがあったかなどを話して喜びを分かち合うことができます。

関係性がオープンである

お互いがどうしたら幸せなのかを考えるので、それぞれの交友関係や趣味・仕事の時間などを自由に持つことができます。恋人以外の友人と遊ぶのはダメ、などという閉鎖性はありません。

パートナーを変えようとしない

パートナーを変えたくなるのは、自分が正しくて相手が間違っていると思っているときです。相互依存では相手の個性を受け入れるため、むやみに変えようとはしません。

自分も相手も尊重する

意見がぶつかったときも、安易に批判するのではなく一旦受け入れた上で、自分も相手も納得するようなやり方を考えていくことができます。

主語が「私たちは」になる

自立しているときは「私は」が主語になり、依存しているときは「〇〇さんが」と相手が主語になります。それよりも視点が高くなると、「私たちは」という言い方をするようになります。

理想的な相互依存関係を築くには?

相互依存の関係をつくるためには、自立と依存のバランスをとることが大切です。まずは自分たちが依存のプロセスにいるのか、自立のプロセスにいるのかを見極めることです。ついついまわりへの文句が出てしまうときや、相手が変わってくれたらな、と思っているときは依存状態です。依存からいきなり相互依存にいくことはできないので、自分が変わることで状況を変えるという自立のステージに進むことが必要です。

ケンカをしているような自立カップルの場合は、「私たち」のやり方を建設的に考えようとしてみてください。もともとカップルになったのは、一緒に幸せになるためであるはずです。自分のやり方を押し通すことが、一緒に幸せになるという当初の目的に適っているのかを振り返ってみましょう。また、自立カップルは、もう一度依存を受け入れることがテーマになります。何でも自分でやってきた自負があるので、依存心があるのを認めるのは自分の未熟さに直面するようでハードルが高いものです。ですが、自分には足りないものがあることを認めていけると、感謝が生まれます。そうやって精神的に成熟していくことが相互依存関係の入り口になります。

次ページ:相互依存は精神的な成熟さがカギ! 安定したロマンスが続くメリットも

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