スピード婚の離婚率は高い? 成功させるためのコツも解説
(3)スピード婚のメリット・デメリット
スピード婚の離婚率は、一定の交際期間を経て結婚したカップルよりも高いことがわかりました。では、スピード婚をするメリットにはどんなものがあるのでしょうか。また、スピード婚を成功させるための注意点などについて、澤口先生にアドバイスしてもらいました。
Q.スピード婚のメリットは何だと思いますか?
①結婚後も新鮮な関係でいられる
・「ほとんど付き合っていないので、結婚生活も新鮮さを失わないこと」(男性/37歳/その他/その他)
・「新鮮な期間が普通の結婚よりも長いと思うところ」(男性/30歳/その他/その他)
一般的なカップルが交際期間に経験するようなことも、スピード婚をしたカップルは未経験の状態。結婚後の生活も新鮮な気持ちでスタートできます。
②相手の嫌な面を知らない
・「相手の本質を知る前に、知って覚めてしまう前に結婚する方が、思いがなくならない」(男性/30歳/医療・福祉/専門職)
・「相手の嫌なところを見ずに結婚できる」(女性/26歳/その他/その他)
相手のことをよく知ってから結婚することも大切ですが、知れば知るほど結婚に迷いが生じてしまう場合も。まだ相手のすべてを知らない状態で結婚した方が、素直に受け入れられるかもしれませんね。
③関係がマンネリ化しにくい
・「相手に思いやりを持てている時期に結婚してしまう方が、倦怠期も乗り越えられるのではないかと思う。結婚してからは子どものことや家のことなど、そういうことにエネルギーを向けることができる」(男性/34歳/医療・福祉/専門職)
・「ダラダラ付き合って、そろそろ結婚しようかーって結婚するよりもスピード婚の方が一番楽しいときに結婚するから盛り上がりそう」(女性/29歳/その他/販売職・サービス系)
交際期間が長引くとだんだん関係がマンネリ化してきますが、スピード婚はマンネリ化する前に出産などのイベントが訪れるので、常に新鮮な気持ちでいられそうです。
スピード婚をすると、一番新鮮な気持ちのときに結婚生活をスタートさせることができるので関係がマンネリ化しにくく、相手の嫌な面が出てきても受け入れやすいというメリットがあるようです。
Q.スピード婚のデメリットは何だと思いますか?
①結婚後に幻滅する
・「相手のことをあまり知らないからあとからショックを受ける」(男性/31歳/情報・IT/その他)
・「あまり知らないから嫌な面を知らなくて幻滅してしまう」(女性/39歳/運輸・倉庫/事務系専門職)
相手のことをよく知らない状態で結婚するため、結婚後に相手の欠点を知って幻滅してしまうという意見。先ほどのメリットとは逆の捉え方ですね。
②性格や価値観の不一致
・「相手との性格不一致等、離婚の原因になりうる」(男性/38歳/団体・公益法人・官公庁/その他)
・「価値観の違いや性格の違いが出てくる」(女性/38歳/食品・飲料/その他)
気持ちが盛り上がっているときは、お互い自分のいい面を見せようとしています。しかし、結婚後にお互いの素が出てきたとき、性格や価値観の不一致が出てくるのではないかという意見です。
③簡単に別れられない
・「結婚後に相手の嫌な部分が見えてきても耐えるしかない」(男性/35歳/農林・水産/その他)
・「簡単に別れられない。世間体や引っ越しの面倒などもあるので多少は我慢強くするしかない」(女性/36歳/その他/その他)
交際期間であれば、相手と合わないと感じたときに別れることができますが、結婚してしまうとそう簡単に離婚することはできませんよね。
スピード婚するデメリットは、普通なら交際期間に知ることができる相手の性格や価値観などが結婚後にわかるため、あとからがっかりしたり、簡単に別れることができないということにあるようです。それでは、スピード婚を失敗に終わらせないため、注意すべきことを澤口先生に聞いてみましょう。
Q.スピード婚をするときの注意点を教えてください
スピード結婚を決断する前には、必ず以下の7つのポイントを確認するようにしましょう。
1.金銭感覚
結婚したら、夫婦共有の財産となります。家の購入や子どもの教育費など、金銭感覚をお互い擦り合わせるようにしましょう。
2.家族計画
結婚後、子どもはいつ、何人作るか? 女性は出産にリミットがありますので、結婚後に子どもがほしい場合は必ず確認しておきましょう。
3.3大欲求の相性
この3大欲求とは食の好み、睡眠欲、性欲。これが合わないと、家庭不和や浮気の原因になります。
4.職歴・離婚歴
仕事を短期間に転々としている人は、社会適応力に乏しいので結婚相手としてはオススメできません。また離婚経験がある人は、きちんと相手の離婚原因を確認しておきましょう。
5.相手の親に会う
結婚は個人ではなく、家と家、お互いの家族の相性が大切です。その人を知りたかったら、相手の実家でご両親にお会いするのが一番早いです!
6.他者に対する態度
お店の店員、駅員、タクシーの運転手などに横柄な態度をとる人は感謝の気持ちがない人。その態度は結婚後、そのままあなたへの態度になります。
7.お酒をとことん飲ませる
お酒を飲むと人は理性を失い、本性が現れやすくなります。結婚前にとことんお酒を飲ませてみて、相手の本性を確かめましょう。
スピード婚をすることになったら、あらかじめこれらのことを確認しておくと、結婚後の不安材料が少なくなりますよ。
Q.スピード婚で後悔しがちなことって何ですか?
先ほど紹介した「恋愛勢い型」でスピード婚をされた方は、結婚と相手に憧れや過剰な期待を持っている方が多いので、後悔する可能性が高いでしょう。楽しかった恋愛期間が終わり、結婚は毎日続く日常です。自分が思い描いていた理想の結婚像と現実のギャップに「こんなはずではなかった」と後悔される方が多いようです。また、恋愛体験の時は許せていた相手の欠点がどうしても我慢できなくなり、後悔する方も……。スピード婚をする時は、ある程度の「冷静さ」が必須です。結婚や相手に憧れや過剰な期待を持たないようにしてください。
「冷静計画型」のスピード結婚をされた方が後悔するとすれば、自分が建てた人生計画が狂った時。計画通りに結婚生活が進んでいれば、後悔することはあまりないと思います。相手との価値観や相性の違いなど、多少は目をつぶることができ、割り切ることができるでしょう。
Q.スピード婚を成功させるコツを教えてください
「恋愛勢い型」のスピード婚をされる方も、「冷静計画型」のスピード婚をされる方も、先ほどお伝えした「スピード結婚を決断する前の7つのポイント」を必ず確認するようにしましょう。不安な時は、自分が信頼できる人に会ってもらい、意見を聞くのもオススメです。また、意識してコミュニケーションを多めに取り、ささいなことでも、お互い話し合うようにしましょう。
「恋愛勢い型」のスピード婚をされた方は、恋愛体験が終わったあとは相手を異性ではなく「人」として尊敬し、家族として愛を育みましょう。「冷静計画型」のスピード婚をされた方は、人生が思い通りにいなかなくなった時こそ、夫婦の絆を強くするチャンスだと思ってください。結婚生活は2人で努力して築き上げていくものです。もともと他人で、お互い育ってきた環境が違うのですから、違って当たり前。大切なことはお互いの違いを理解した上で、歩み寄る心を持つことです。この気持ちがあれば、スピード婚でも幸せな結婚生活を送ることができますよ。